日本語がわからなくなるという現象

こんにちは、Kaorukoです。

今年初めての記事です。皆様、今年もどうぞ宜しくお願いします♬

 

今日は海外での生活を通して感じた日本語への影響についてお話しようと思います。

海外で長期間生活をしていると段々と母語である日本語に影響が出てきます。忘れることもあります。これを人に話すと「え?母語だよね?忘れるってどういうこと?」と驚かれるのですが、私の経験や周りを見ていても少なからずあると思います。この”影響” は人によって大小様々だと思いますが。例えば、私のいた都市には日本人が少なかったために、数週間日本語に触れていないなんて普通でした。コミュニケーションは全て英語。しかも、学生なので読む本もレポートも全部英語。この状態が長く続くと段々と母語への影響が出てきます。では、どのような影響なのかを紹介します。

 

1. 口がまわらなくなる

英語を話すようになって初めて気づいたことなのですが、日本語って結構口の筋肉を使うんです。日本での中学・高校の英語の授業で「英語を発音する時は口を発音に合わせて大きく動かしてください」と教えられました。確かにその通りです。日本語は「に」の口のままでほとんどの発音が出来ますが、英語の場合はそうはいきません。でも、英語はあまり舌の動きが激しくないのです。逆に言うと、(以外と?)日本語は舌をよく使う!!!のです。意識してみると、英語を話す時は口の外が、日本語を話す時は口の中が忙しく動いています。なので、英語ばかり話す生活をしていると、いざ日本語を長時間話すことがあると口が疲れてしまうのです。私は久しぶりに日本人の友達と2−3時間お茶しただけで、「今日は日本語よく喋ったから口が疲れたー!」と思っていました。笑

 

2. 単語がすりかわる

英語を常に使っていると「日本語で言いたいことを考えて英語に訳して口に出す」のが「頭にある概念を英語でアウトプットする」となります。どういうことかというと、始めは

「何か食べたい(概念)」⇒「お腹すいた(日本語)」⇒「I’m hungry(英語)」

だったのが、後に

「何か食べたい(概念)」⇒「I’m hungry(英語)」

「何か食べたい(概念)」⇒「お腹すいた(日本語)」

のどちらかになるということです。必ずしも日本語を通らなくなります。

このようになると、何が日本語で何が英語の表現だったかが分からなくなる現象が起こります。この説明だけじゃあまりピンとこないかもしれません。例えば・・・

「明日テスト終わったらご飯食べよう♬」ということを言いたい時に何も考えずに「明日テスト”書いたら”ご飯食べよう♬」と言ってしまうのです。

これは分かる人には分かるのではないでしょうか。英語でテストを受けるは”write a test”という表現を使うことがあります。この”write”が頭の中の「英語の辞書」ではなく、概念レベルにインプットされてしまい、「テストを書く」という表現になってしまうのです。

他には・・・

「仕事にいく」(going to work) ⇒「働きにいく」

「スープをのむ」(eat soup) ⇒「スープを食べる」

「靴下を履く」(wear socks/ put on socks) ⇒「靴下を着る/ つける」

「寝る」(I’m going to bed) ⇒「ベッドに行く」

 

ですかね。これらは、私は人に指摘されて気がつきました。笑

 

3. “誰”かを明確にしたがる&人の名前をやたら言う

どういうことか。簡単に言うと「Hi Kaoruko, how are you?」のように誰と話しているのか分かっている時でも相手の名前をよぶということです。これは、チャットやメールの中でも出てきます。後は、「Facebook等でのコメントでやたら相手の名前を言う」も英語脳になっている人の話し方だなと思います。注意してみてみたら面白いですよ。個人のコメントなのに「かおるこさん、こんにちは」となっている人結構います。別に悪いって言っているわけではありません。とても面白いなと思ってみています。そういう私も常に相手の名前を書いています。笑

また、話している中で「彼女」とか「彼」をやたら使うようになる気がします。例えば “Lucy”について話しているとして、ずっとLucyの話をしているのに、しかも話している相手もそれを分かっているのに「彼女は」と主語を明確にするようになるのです。

 

このように、日本語を主に話さない環境にいると日本語に影響をうけることがあります。日本語が分からなくなる、というよりはどれが日本語だったかわからなくなる、と言ったほうが正しい表現かもしれません。

 

このような経験をされた方っていらっしゃいますか?私の海外滞在は5年半ですが、それでもこれらの症状(?)が出ているので、長期間海外に滞在している方はまた一段階違った経験をされているかもしれません。期間ごとにどういう影響がみられるかをまとめてみるのも面白そうですね。

 

皆様からのご意見、お待ちしております♬ 

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9 comments on “日本語がわからなくなるという現象”

  1. 成田に到着直後、なんか「サンクス」と「エクスキューズミー」を連発してしまい、思わず「…um」みたいな間を挟んで日本語で言い直しながら、実は周囲の日本人はいちいちお礼も謝ってもいないことに気付く、みたいな。

    この半端に英語が混じる「アメリカかぶれなチャラチャラした感じ」が嫌だな、と思いながら、簡単な日本語の単語を思い出せない苦い現象に悩まされます。

    あと、コンビニが凄過ぎて(立ち読みを含めて)数時間を軽く過ごせてしまう現象とか、デパ地下での試食が止まらない現象とか、酒屋さんの棚を一品一品見てしまうとか…

    やたら挨拶に積極的になってしまうとか…

  2. やたら接触的に挨拶するってありますよね。笑
    私も未だに抜けません。むしろ、挨拶・お礼はしないとなんだか失礼なんじゃないかと思ってしまっています。

    あと、”アメリカかぶれな感じ”ってとても分かります。
    私も好きで”かぶれ”ているわけじゃないし、英語をアピールしているつもりも全然ないのにもかかわらず、変なところで単語が英語になってしまうんですよね。

    もう、そういうキャラになってますけど。笑

  3. 小さい頃、姉と見ていたテレビ番組のインタビューで、当時アメリカから帰国直後の松田聖子…いや、セイコマツダが、「わたし」の「し」を「shi」と発音しているのを兄弟との歌番組ごっこで真似しながら、あんな大人にはなりたくない、なんて思っていましたが…

    次回帰国時には是非ビーケアフルしたいと思います。

  4. わかります。
    「シャワーをとる」とか言ってしまいますね。年収について「1ミリオンくらい作ってるらしいよ」とか。あと、「コンサートどうだった〜?」みたいな質問に対して「うん、すごく好きだった!」とかも微妙にへんですよね。
    私は以前にこのブログに書いたんですが、友人が妊娠した、と報告してくれたときに、あまりにびっくりして「わー!期待してるの?」って言っちゃったんですね。友人が「いや、妊娠を期待してるんじゃなくて本当に妊娠したのよ」とか言って、まったく会話がすれ違ってました。

  5. 私もそれわかります!
    特に「スープを食べる」って言ってから、「あれ?スープって食べるんだっけ?」と自分でツッコミ入れてます。
    Tamamiさんみたいに私も数字なんてごちゃまぜで、「ごひゃく・・・thousand」とか。笑 一応、伝わるからいいかな、なんて・・・。

    3と似てるんですけど、目的語をはっきりさせたいですね、私も。そのおかげで、自分の日本語文章がだいぶ長くなったなぁ・・・と思います。笑
    SVOとか構成ができあがってないと、なんか気持ち悪いんですよね〜。

  6. Erinaさん、「1ミリオン」っていう方じゃなくて、年収を「作る」って言ってしまうほうがツッコミのポイントです(笑)

  7. Tamamiさん、わかります、わかります!
    「稼ぐ」とかっていう、使う対象(この場合は「収入」)が限定された言葉がなかなか出てこなくて困ります!
    だから簡単な日本語ばっかり。
    英語を習い始めたばかりのときに、”takeとか”make”ですべて済ましていたような感じです。笑

  8. 半年以上経っていますが、私も長期海外滞在者なので(19年)、みなさんの言っていることは全て体験済み。
    普段使わない単語はすっかり忘れてしまうので、いつもGoogleしています。
    特に、口が疲れる、というのは本当ですね。日本語を喋ると疲れるんです。なんでなのかわからなかったのですが、口を使うところが違うんですね。

    英語をそのまま日本語にしてしまうのは、あまりないと私自身は思います。時々やってしまうけれど…
    わたしの娘がいつも英語をそのまま日本語にしてしまっているけれど、純日本人がそうなってしまうなら、半分日本人の娘がへんてこな日本語でもしょうがないというわけですね。

    あと、漢字を忘れすのは当たり前、ひらがなを書いていても文字をよく抜かして書いてしまいます。英語を喋ったり、英語を書いている方がスムーズ、でもスペルがわからなかったりするので本当に中途半端な英語力で、がっくりしますね。

    コラムを書くことで、少しでも日本語に関わっていられる気がします。

    日本に帰るとすでに日本がわたしにとって海外になっている気がします。

  9. 私は昔、米留学し、帰国してから主に仕事で英語を使っていますが、
    ここ5年位、all Englishで過ごす時間が増え、気付いたら、日本語の文章を読んでも 意味を解読するのに時間がかかる様になってしまいました。特に漢字の意味が明確になるのに 時間がかかるのです。
    英文を読む方が楽で、英語脳に変わったのかと思いますが、実際、自分の脳に何が起きているのか分からず、いつも、不思議だなあと思っています。
    又、日本人が日本語で話していると、主語がない事がほとんどなので、話の内容が分からなくなる事が多いです。 動詞、術語の部分だけしかない、不完全な文章を聞かされている感覚になるのです。
    なので、しょっ中、「誰が?」と、主語の部分を尋ねてしまうのですが、そうしないと、完璧にlostしてしまいます。 自分も以前はこの様な会話を理解していたのか? なぜ、今、こんなに理解出来ないんだろう? 英語を話さない日本人は、皆、主語ナシで通じ合えてるのだろうか?と 結構悩んでます。
    で、一度、調べてみようと検索する中、このサイトに辿りつき、
    私と似た様な経験をしてる方々のコメントを読み、あー よかった、私だけじゃないんだ、と安堵。
    でも、日本語は主語がないから 話の意味が分からないってコメントはありませんよね。
    もし、その様な方がいらっしゃいましたら、宜しければ お話聞かせて下さい。

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