組織の中でのレッテル貼り

アメリカ_レッテル

レッテルの定義ってご存知ですよね。

「人や物事に対する類型化された評価」(Wikipediaより)

「レッテルを貼る」と言うことは、

「人や物事の多様性を無視して、単純な類型(パターン)の枠組みで捉えて、その類型の名前で呼ぶこと。」(Wikipediaより)

また、「レッテル思考」とは、

「人・物事に対して自分が貼ったレッテル、あるいは他者によって貼られたレッテルだけで、人・物事に対する評価・判断を決めてしまう思考。人や物事の内実や実態を、ひとつひとつ自分自身で確認しなくても判断できると思い込んでいる思考形態。」(Wikipediaより)

「レッテル」は人をつぶしてしまうこともある、恐ろしいもの...ですね。

たとえば...会社の中で、

「やつは、まったく仕事のできないやつ」

とか、学校で、

「あいつは、救いようのないバカ」

などと「レッテル」を貼られることがよくあります。

何の根拠もないのに、その人が嫌いと言うだけで、そんな「レッテル」を貼って、その人を陥れようとしている人たちもいます。Hopefullyそんな人たちは世の中にほとんどいないことを願いますが。

いったんそんなレッテルが貼られてしまうと、あとは、それがどんどん一人歩きをして、たくさんの尾ひれが付いてしまう。こうなると、その人たちを救い出すのがかなり難しくなりますね。

私の今の職場にもそんな人たちが何人かいます。みなさん、「仕事ができない人」で通っています。会社が解雇するほど「仕事ができない人」ではないんですけどね。でも、そう言うレッテルが貼られています。

私が見るにその人たち、優秀な大学を出ていて、知識も豊富。与えられた仕事もしっかりとやる。でも、上になかなか上がれない。給料もあがらないし、ボーナスもほとんど出ない。

レッテルを貼られた当時と、現在を比べてみると、彼ら自身、かなり成長しているのがよくわかります。どうして「仕事ができない」って言われてるんだ?と思うほど。

日本でもそうなのかもしれませんが、われわれ製造、技術系の会社は、プロジェクトで動いています。つまり、いろいろな部署からの精鋭が集まって、ひとつのプロジェクトを最初から最後までやり遂げる感じです。なので、自分の直属の上司と一緒に仕事をすると言うのはまれです。

つまり、そのプロジェクトでの自分のがんばりは、直属の上司から見えにくいと言うことです。まったく見えないこともよくあります。自分の上司が他のプロジェクトメンバーだったりすると、日常、どこかですれ違ったときに挨拶をする程度。

でも、年一度の評価はその直属の上司がすることになります。

どう思います?ふつーなら、

「まともに評価できないじゃん」

と思いますよね。当然です。

「できた」上司になると、その人が属しているプロジェクトのメンバーたちに、その人の仕事のできとかを聞いて評価をしようとします。ま、当然ですよね。

でも、「あほな」上司になると、その人に貼られたレッテルでその人を評価しようとします。どう思います?そのあほに「あほな上司」と言うレッテルを貼ってやれば良いって?(笑)

こんなことが日常的に発生するって、こわいですね。

レッテルを貼られてから、それがいやで、一生懸命勉強して知識も豊富になり、仕事もできるようになった...のに、そのレッテルはまったく変わらない。変わらないから、給料も上がらない、ボーナスはなし。

いったんレッテルが貼られてしまうと、それを消すのはかなり難しくなります。組織の中の人たちは、悲しいかな、残念ながら人の成功よりも失敗の方に興味がある傾向にありますからね。

レッテルを貼られた人たちは、もう、その会社にいてもしょうがなくなります。いくらがんばってもレッテルが消えないから。その会社につぶされたってことになりますね。あとは、その会社を出るしかありません。

逆に、レッテルを貼られてしまって、そのレッテルに矛盾を感じるのなら、その組織から出てしまうってのも手かもしれませんね。もちろん、それが正しいとも言えませんし、唯一の方法だともいえませんけどね。ま、オプションのひとつとしてそんな方法もあるってことです。

レッテルを貼られてしまったあなた、レッテルに押しつぶされないでください。あなたには、レッテル以上にすばらしい能力がたくさんあります。今それが目に見えなくても、それはたまたま眠っているだけで、ある日突然、ぱぁ~と開けるときが必ず来ます。その日が来るまで、レッテルにつぶされず、ひたすら自分を鍛えてください。周りの人も、そんな一生懸命がんばっているあなたを必ず見ています。「あほな上司」は無視して、自分を鍛錬してください。

応援してますよ! 

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2 comments on “組織の中でのレッテル貼り”

  1. こんにちは。しばらく前からお邪魔しております。ランキングから飛んできました。
    在米です。
    私は、どちらかと言うと、自分で自分にレッテルを貼っているタイプかもしれません。
    ですから、今回の記事にすごく勇気をもらいました。在米も2度目で、20年前に学生でアメリカにいたころは、世間知らずで怖いもの知らずだっただけかもしれませんが、もっと自分にいい意味で自信があったはずなんですが、今は全く駄目です。少しずつがんばります。

  2. terrieさん、初めまして。ご訪問、コメント、ありがとうございます。

    人に貼られたレッテルを剥がすことはそれほど簡単な事ではないと思いますが、自分で自分にレッテルを貼っている場合は、剥がすのにそれほど時間はかからないと思います。

    ようは、自分次第だから(笑)。

    自分の性格を変えるのは難しい...とよく言いますが、私から言わせれば、そんなことを言っているから自分の性格を変えることができないんだ...と言いたいですね(笑)。

    確かに難しいのかもしれませんが、自分次第で性格を良い方向に向けることはできると思っています。

    そのためには、何かきっかけが必要なのかもしれませんね。そのきっかけに「出くわす」のに少し時間がかかるのかもしれません。

    それにしても、自分で見つけることだと思います。

    自分の考え方次第で、自分を良い方向に向けることは可能だと思いますよ。

    terrieさん、がんばりましょう!

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