育児英語

私がアメリカで初めて育児を経験しながら知った言葉や表現の一部を紹介したいと思います。

こういう言葉って、日本語でも育児ワールドに足を踏み入れるまでは知らなかったりしますよね。

たとえば「添い乳」・・・添い寝しながら授乳すること、とか、「ずり這い」・・・ハイハイできる前の段階で手の力だけで足はずるずる床に摺りながら進むこと、とか・・・。

私は自分が育児するまでまったく知りませんでした。ある意味、専門用語の世界です。

そんなわけなので、英語となるとさらに未知の世界でした。

公園でアメリカ人ママが子供に声をかける様子を見たり、夫や夫の家族が娘に話しかけるのを聞いて、「英語ではこう言うのかー」と学んだ例をいくつかあげます。

  • Be gentle! ・・・他の子供や小さい赤ちゃんに気をつけて!優しくしてね!
公園で娘が他の子供達に関わるとき、最初によく言うようになった言葉です。私は娘が生まれたときからずっと日本語で話しかけていたのですが、公園で他の子供と接するようになると、どうしても英語で話しかけたほうが良い場面があります。
 
目の前で娘が他の子に触ろうとしているときなど、英語で「Be gentle!」と言うことで、その子のママに対しても「ちゃんと気をつけて見てますよ」という意思表示になるのです。これを日本語で言うと何も伝わりません。なので、他の子供と関わるときは必ず娘にも英語で話しかけるようにしていました。

  • Put … in bed ・・・寝かしつける
Put my daughter in bed、と言うと、ただ子供をベッドに入れることのように聞こえますが、実際には本を読んだり抱っこしたりして寝かしつける行動全体のことを言っています。
 
娘が赤ちゃんのころ、寝かしつけに苦労していろいろな子育て本を読んだのですが、日本語に翻訳されている原書が英語の本で、「7時になったらベッドに入れましょう」などと「ベッドに入れる」という言葉が何度も登場する本がありました。
 
原書を見かけたときに確認するとやはり「Put in bed」となっていました。この訳だと、日本の読者は単純にベッドに赤ちゃんを置くことと解釈するんじゃないかな?とちょっと心配でした。「7時になったら寝かしつけましょう」だとだいぶニュアンスが違いますよね。

  • Share!
アメリカで子育てしていれば、しょっちゅう「シェーア!!」と子供に言いきかせることになるはずです。まだ0歳でシェアすることがどういうことかがわからなくても、同じ年の赤ちゃんや子供とおもちゃの取り合いになれば、親はとりあえず「Share! You have to share!」と言うでしょう。
 
これは日本だと何に相当するのでしょうね。「じゅんばんよ!」かな?
 
次にいわゆる赤ちゃん言葉。

  • Owie ・・・「イタイイタイ」

カタカナにすれば「アウイー」って感じの音です。大人の英語の「痛い!」がOuch!なので、そこからの派生でしょうか。日本語の赤ちゃん用語は、「キレイキレイしようか」とか「アンヨアンヨしようね」とか、言葉を二つ続けて言うという特徴がありますが、英語の場合は「イー」という音を語尾につけて可愛らしい音にする、というのがひとつの特徴です。

その特徴を示す例をいくつかあげると、

  • Fish –> Fishy (おさかなさん)
  • Dog –> Doggy (わんちゃん)
  • Horse –> Horsie (おうまさん)
  • Blanket –> Blanky (お気に入りのブランケットのこと)

といった調子で、とにかくなんでも「イー」をつけてしまいます。これは子供の名前のニックネームでも同じで、ニックをニッキーと呼んだりするのですが、これはちょうど日本語の「・・・ちゃん」と呼ぶのと同じ。上の動物も英語が「イー」で日本語は「ちゃん」だったりするので同じ組み合わせですね。

ちなみに「シンデレラ」のことまで本の中で動物達が「シンデレリー!」なんて呼んだりしていて、「そこまで語尾をイーにしたいのか?!」と思ってしまいます(笑)

きっと日本語も英語も、子供がわかりやすいように繰り返したり、英語の場合は音が小さくなりがちな語尾の子音を強調するために「イー」をつけてはっきり発音しようとするのでしょうね。

  • Boo boo

これもイタイイタイと似てるのですが、どこか怪我をしたり痛いところがあると「Boo booがあるの」という言ったりします。

これが日本語の「車」という意味の「ブーブー」ととても音が似ているので、娘が車を指して「ブーブー」と言うのを、夫の家族が「あらら、どこが痛いの?」と心配してしまうことなどがありました。

そういえば日本語で子供に「立ちなさい」のかわりに「たっちしなさい」と言いますが、この「たっち」が英語の「Touch」と響きが似ていて、これもときどき混乱のもとになりました。「はい、たっち!」なんて言うとき、本当によく似てるんですよね。

育児用語も赤ちゃん言葉も、あげていけば際限なくあるのですが、今日は私がとくに興味深く感じながら覚えた言葉をいくつか紹介しました。

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4 comments on “育児英語”

  1. 出産・育児をアメリカでしているおかげで、この分野の単語や言い回しなんかは増えましたよね。

    Shareはアメリカでは本当によく使われるけど、これ、日本語にずばっと訳しにくい単語ですよね。「一緒に使お」とか「一緒に遊ぼ」とか「順番に使お」で、シチュエーションによって違ってくる。「順番に」は「Take turns」の場合もあるし。

    Potty training関係の言い方もPooとかPoo-pooとかPee-peeとかいろいろありますね。

  2. 普段、このような言葉に接する機会のない私にとってはすごく新鮮な話題です。

    その昔、アメリカに来たばかりの時に、英語を全く知らずにプリスクールに入った娘から初めて聞いた英語が、Don’t push!(押さないでよ!)でした。

  3. 私も子供ができて増えたボキャブラリーがたくさんあります!しかも繰り返して使うから、よく覚える。笑
    最近ではデイケアで使っている(らしい)言葉で、「あ〜、こういう言い方するのか〜」というものがよく出てきます。

    たとえば、”indoor voice(屋内用の声)”と”outdoor voice(屋外用の声)”の違いとか。室内でおしゃべりするときは、少しトーンを落とそうねとデイケアらしいことを教えているようです。

    私もMakiさんと同じく、「シェア」っていう言葉のニュアンスがなかなか日本語にしにくいな〜と考えちゃいますね。
    それにしても「シンデレリー」って・・・笑 かわいいけど。

  4. Makiさん、Shareしようってやっぱり日本語で難しいですよね。私は「Potty training」っていう言葉自体を初めて知りました。

    Masaさん、「Don’t push!」って確かに最初に覚えそう。うちの場合は「Mine!」でしたよ。「こうやって社会というものを学んでいくのねー」と実感しました(笑)

    Erinaさん、Indoor voiceってそういえば言いますねぇ。あと、うちのプリスクールは「Bathroom words」というのがあって、子供達が「おしり〜」とか言ってふざけると「Bathroom wordsは、bathroomでしか使っちゃいけないのよ」と教えられているようで、おもしろいなーと思いました。

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