大学院留学のため渡米してから５年ほどたったところで、日本に1年少し一時帰国していたことがありました。

５年ぶりの日本生活は、とにかく食べ物がおいしくておいしくて、1年間ずっと興奮が冷めない状態で「おいしい、おいしい」と食べまくっていたような記憶があります。

でもそんな日々、また食べたいなと恋しく思った数少ないアメリカの食べ物、それはサンドイッチとアメリカの朝ご飯でした。

サンドイッチについてはエリナさんが記事にしてくださったので、朝ご飯について書きます。

アメリカの朝食ビュッフェに並ぶ典型的なメニューと言えば

• シリアル
• マフィン
• ベーグル
• トースト
• スコーン
• ワッフル、パンケーキ
• 卵料理
• ソーセージ、ハム
• ヨーグルト
• フルーツ
• ジュース
• ミルク
• コーヒー、紅茶

と、まぁ、書いてみると日本の場合と大して変わらないのですが、とくに私が懐かしく思ったのが、大きなマフィンがごろごろと転がっていたり、甘いパンケーキにパウダーシュガー、その上に生クリームがたっぷり、ラズベリーやブルーベリーもたっぷり・・・という、アメリカらしい甘さとボリューム感。

はっきり言ってこんなの毎日食べていたら健康に悪い！っていう、食事というよりデザートみたいな朝ご飯です。

でも、あのマフィンやスコーンの甘い匂いとコーヒーのいい香り、実際に口にしなくてもただ、ずらりと並んだおいしそうな食べ物を見るだけで、なんとも幸せな気分になるのです。

週末の朝、家族でブランチを食べる、という習慣も好きです。日本にも素敵なカフェはたくさんありますが、「おしゃれなカフェで朝ご飯！」なんて特別な感じではなくて、地元の人が集まるいつものお店でリラックスして週末の一日をスタートする、という感じです。

１人で新聞を読みながら食べる人もいれば、知り合いに会って「ハーイ！」と挨拶している人もいたり、野菜とチーズたっぷりのオムレツを食べる人もいれば、甘いワッフルを食べてる人もいて・・・朝ご飯の時間帯のレストランは独特の雰囲気です。

今働いている会社のカフェテリアのBreakfast Timeも実はけっこう好きです。

会社のランチタイムはしっかり決まってますが、朝ご飯休み？ってものはないのに、毎朝大体決まった顔ぶれの人々がテーブルに座っておしゃべりしながら朝ご飯を食べています。

カフェのように洗練されていませんが、お約束の大きなマフィンが並びます。ダブルチョコレート、バナナ、ブルーベリー、ブラン。

ちゃんと卵料理など温かい朝ご飯も用意されています。

「おはようー！」「Good morning!」と英語と日本語の挨拶があちこちで飛び交い、金曜日なら「Happy Friday!」月曜日でも「Happy Monday!」、朝、ここで食事しなくても、ただコーヒーを取りに来て誰かと言葉を交わすだけで楽しく一日の仕事をスタートできそうです。

もうひとつ、中西部に住んでいたころ、西海岸から飛行機で帰って来ようとして雪で足止めになり、空港で一晩過ごしたことがありました。

夜になるとお店も何もかも閉まってしまい、寒かったのでダウンコートにくるまり、空いている椅子に横になって眠りました。

気づくと朝になっていて周囲にたくさん人の気配が。そしてコーヒーの匂い。

起き上がると、近くのスターバックスが開店していたのでした。すぐに列に並んで、バナナマフィンとカプチーノを入手して、やっと朝ご飯にありついたときの安堵感と言ったら・・・

「ああ、バナナマフィンとコーヒー！！これ以上に幸せなコンビネーションがあるだろうか」と思ってしまうほどの美味しさでした。

理想的には、朝ご飯には炭水化物だけでなくタンパク質を取ることが重要だそうです。ヨーグルトとフルーツなどのほうが健康には良さそうですが・・・

これからも、たまにはマフィンとコーヒーの朝ご飯を楽しみに、仕事を頑張ろうと思います。