Cleaning Lady
我が家では週に一度、プロにアパートのお掃除をお願いしています。
日本でも少しずつ、家事代行やお掃除サービスを利用する人が増えているそうですが、まだまだ、「主婦が自分で掃除しないなんて」という批判や「掃除を有料でしてもらうなんて贅沢ぎる」という感覚を持つ人も多いのではないでしょうか。
私の周囲では、ベッドルームが1つだけのアパートに住む一人暮らしの男性でも掃除は週に一度プロにしてもらったりしています。
もちろん、ベッドルームが10個くらいあるような豪邸では、メイドさんや庭師を何人もやとって家を美しく維持していますが、我が家のような庶民でも週に一度お掃除してもらうのは決して珍しくないということです。
掃除をしてくれる人のことを、「クリーニング・レディ」と呼びます。男性がいてもおかしくないと思うのですが、今のところこのお掃除サービスで男性スタッフを見たことはありません。
お掃除の他に洗濯を頼んで、下着をたたんでもらったりもするので、私個人的にも絶対に女性が良いとは思いますが・・・。
クリーニング・レディを見つけるには大きくわけて2つの方法があります。
- クリーニングサービスを提供している会社から派遣してもらう
または、
- クチコミで誰か紹介してもらう
この2つです。
シッターさんなども同じですが、会社から派遣してもらえば誰でもすぐクリーニング・レディを確保できて、契約を結んだり、トラブルのときは会社を通して対応してもらったり、など、メリットもたくさんあります。
が、普通はまず、クチコミを探す人が多いと思います。
その理由は、すでに実績があるということが大きな安心感につながるからです。
家の鍵を渡す相手なので、信頼できることが何より重要です。
我が家の場合は、いつ訪ねても家の隅々までピカピカ、きちんと片付いている友人に、「クリーニング・レディを紹介して!」とお願いしました。
友人は彼女にもう何年も掃除を頼んでいるけど、今までトラブルは一度もないし、仕事に120%満足している、と言ってました。
会社を経由する場合、どんなに会社が「素晴らしいクリーニング・レディを派遣します!」と言っても、それは商売だからそう言うに決まっているし・・・と、完全に信頼することができません。
それから、会社が間に挟まる分、どうしてもコストが高くなります。
そういうわけで友人に紹介していただいたクリーニング・レディにお掃除してもらうようになり、私たちの生活は何段階もクオリティがアップしました!
これを言うと、「それまでどれだけ掃除を手抜きしてたんだ」とあきれられそうですが・・・
我が家の隅々までピカピカにしてくれて、私のダストやカビのアレルギーが急に良くなったほどでした。
共働きなので、それまで掃除と洗濯は週末にまとめてするしかなくて、家族で過ごす貴重な週末も半分くらいは家事で費やされていました。
洗濯なんて、家族3人なのに、アメリカの大きな洗濯機を3回まわさないと終了しなくて、何時間もかかっていました。
ある日、
「なんだか掃除と洗濯で週末が終わっちゃう気がする。平日はああ片付けなきゃ、と思いながら、仕事で疲れちゃって何もできないまま寝ちゃうし・・・」
とアメリカ人の友達に話していたら、
「えっ!夫も妻も働いているのに、クリーニング・レディを雇っていないの?!どうして?!」
とびっくりされてしまったのでした。
でも、家事を他人にやってもらうのって、本当は自分でやるべきことをさぼっているような気がして、主婦失格!っていう気がしてしまう・・・、と、最初はかなり抵抗が大きかったのですが。
実際にやってみると、支払うコスト以上の価値があると実感しました。
単なる家事労働時間や負荷だけではなく、精神的な余裕が全然違うのです。
クリーニング・レディが来てくれる日、仕事から帰ってくると、家には洗剤の良い匂いが少し残っていて、床はピカピカ、リビングはきちんと片付いてカウチはセットされ、ダイニングテーブルもきれいに磨き上げられています。
キッチンに入れば洗い物は全部終わっていて、冷蔵庫や電子レンジの中まできれいに掃除されています。
そしてベッドルームに行けば、ベッドはホテルのように美しく整えられ、洗い立ての洗濯ものがぴしっとたたまれて並んでいます。
最後にバスルーム。シャワーブースのガラスは曇りひとつなく磨かれ、タイルも清潔、髪の毛一本落ちていない、これもホテルのバスルームのような状態です。
私が自力でここまでやるとしたら、土日のどちらか片方は完全につぶれてしまうでしょう・・・
でも、優秀なクリーニング・レディのおかげで、平日は快適に仕事に集中し、週末は二度とない子供の小さい時期を丸一日使って一緒に過ごすことができます。
思い切ってお願いすることにして本当に良かったと思っています。
さて、最後に気になる実際の価格ですが、全米の様々なコストの平均を教えてくれるウェブサイト、costhelper.comによれば、うちのような2ベッドルームの間取りのクリーニングは$74-$200だそう。
とても幅があるのは、広いアメリカ、地域によって大きな違いがあるからだと思いますが、何かと物価の高いLAでは、私たちが払っている100ドルくらいが相場ではないかと思います。
これを日本の家事代行サービスと比べると、「おそうじ宅急便」というウェブサイトでは、2人で6時間というコースで6万円。
我が家のクリーニングレディも2人一組で、一回数時間滞在し、さらに洗濯もしてくれることを考えると、だいたい同じようなサービスでも、日本はざっと6倍以上のコストがかかるということでしょうか。ただし、最近は需要が増えて全体に価格は下がってきているとも聞きます。
今でも、日本人として、やはり家の掃除は主婦がやるべきなのではないか、身分不相応なことをしているのでは・・・と頭によぎることもありますが、せっかく大手を振ってお掃除をプロに頼むことができる環境にいることに感謝しつつ、これからも我が家の優秀なクリーニング・レディに頼る日々が続きそうです。
うちは旦那が掃除好き(?)なので、ほとんど任せていますが、「俺はもうやりたくないんだ!誰か雇おう!」って言ってます。
私も貴重な土曜日の半日が掃除に消えてしまうのもすごく嫌なので、誰かを雇うのは良い解決策かも?と思い始めてたところでした。
お隣さんのおうちにも、週一で夫婦のクリーニングカップル(?)が来て掃除をしてもらっているようですし、私のホストファミリーのおうちにもローラというクリーニングレディがほぼ専属で来ていました。
最初は「雇うの?」と思いましたけど、まず日本と大きく違うのは、家の大きさ。アパートにしたって、私の実家のマンションより広い。
アメリカの家のデザインって、日本みたいな収納スペースがなく、全て丸見えな上にパーツも大きい。
だから、掃除するのって大変なんだと思います。
このお隣さんもホストマザーも主婦ですが、年齢も上なので、あの大きな掃除機を持ち運んだり、高いところの窓をきれいにするなんて、もってのほか!という考えだと思います。
ここサンディエゴには、メキシコのティファナから来るメイドさんやクリーニングレディがとても多く、うちのコミュニティ前のバス停には、いつもメキシコ人の女性が何人もバスを待っています。
彼女たちはとてもフレンドリーだしポライトだし、何より「おかあちゃん!」という感じが好きです。笑
この記事を読んで、うちにクリーニングレディが来る日もそう遠くはないかもしれません・・・。