アメリカで皆既日食を見たぞ!!

おひさしぶりです、Maki-Kです。

8月21日、オレゴンで皆既日食を見てきましたっ!!

当日までのワクワク・ドキドキを裏切らない、すばらしい体験でした!

ちょうど一年前に書いた記事「アメリカで皆既日食を見るぞ!!」には、一年前から日食当日まで、そして終わった後にもたくさんのコメントをいただきありがとうございます。みなさんの興奮、伝わってきました!

※コメント欄に日食の写真のページへのリンクを貼られている方もいらっしゃるので、興味のある方、ぜひチェックしてみてください。Youtubeの映像もお見逃しなく。

さぁ、この興奮を忘れないうちに、私の初・皆既日食体験の報告をします!

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私たちが21日の皆既日食を見るために家を出たのは、4日前の17日。飛行機で行く選択肢もあったのですが、チケット取るのもレンタカー借りるのもめんどくさかったので、時間はかかるけど自家用車で行くことにしました。

【17日】朝サンディエゴを出発🚙。その日はロサンゼルスを抜けフリーウェイの5号線をひたすら北上。ロサンゼルスからサクラメント、そしてさらに北へ広がるカリフォルニアのセントラルバレーはただひたすら平ら。とりたてて見るものもない暑くて乾燥した道を、夫と交代で運転し、宿のあるRedding(レディング)の町に着いたのは夜の8時半。一日かかってもカリフォルニアを脱出できないとは、カリフォルニア州は本当に縦に長い。

な、何も見えん…クレーターレイク国立公園

【18日】二日目。5号をさらに北上したあと、東へ少しそれてやっとオレゴン州入り。クレーターレイク国立公園へ寄り道。せっかくのロードトリップ、少しは道中楽しまないと…っと思ったのに、なんと近くの山火事のせいで煙って何も見えず↷

何もかもが白かったクレーターレイクを後にして、宿に向かって走っていると、今度はその山火事のせいで道が通行止め↷

かなり大回りを余儀なくされ、結局予約していた宿にはたどり着けず他の宿へ。まぁ自然には勝てないので仕方がない。

【19日】三日目。前日、当初の計画よりも余分に走ったので、今日もまた寄り道をすることにして、オレゴンの海岸線へ。

Newportの港の入り口にに架かる橋

途中アシカのコロニーを見たり、人気テレビ番組「Deadliest Catch(デッドリエストキャッチ・冬の荒海で命がけのカニ漁をする漁師たちのドキュメンタリー)」の舞台、Newport(ニューポート)の港に寄ったり。

私たちが行った日も海は結構荒れていて、夏でこの荒れ具合だったら冬はそれこそDeadly(命取りな)なんだろうなぁ…なんて「ぞわっ」とした気持ちに。

 

 

強風で砂がビシバシ飛んできて痛かったオレゴンのビーチ

オレゴンのビーチでちょっとのんびりしようと思っていたんですが、海が荒れているだけでなく、海岸沿いはどこも風が強くて寒くて。のんびりどころではなかったです。夏なのに。。

 

 

 

 

 

いかにも「アメリカの寿司」という盛り付け

そして19日の夕方、やっと目的地のセーラム入り!

ホテルは郊外のフリーウェイ5号沿い。途中セーラムの市街を走ってきましたが、オレゴンの州都とは言え、かなりこじんまりとした街のよう。でもきっと日食当日は盛り上がるんだろうな!

夜はホテルの近くで「名古屋」というお寿司屋さんを発見。私は中部出身なのでこれは行ってみなければ!TokyoとかKyotoなんて名前はよくあるけど、Nagoyaというレストランは初めてかも。

お味は、サイドディッシュは今一つだったものの、お寿司は本格的でおいしく、しかもサンデェイゴに比べるとかなり安い。しかも消費税なし。

オレゴン、なかなかいいぞー!

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【20日】

いよいよ明日が日食!

ホテルの朝食コーナーには「日食見に来ました🌞」という感じの人がたくさん。
朝早く、山のような荷物を積んでホテルを出発していく車も。きっとここから皆既日食帯のど真ん中の町へ行って、キャンプでもするんだろうな。

私たちはまずは午前中、明日の日食と同じ時間帯に観測場所の下調べ。

①ホテルの駐車場・・・今ひとつ。
②隣のコスコの駐車場・・・広いからここでもいいかも。あ、今日中にガソリン満タンにしとこ。
③ホテルの裏の空き地・・・ここでもいいかもね。
④車で3分(徒歩20分)のコミュニティーパーク・・・広い芝生の広場があっていい感じ。トイレもある。でも駐車場少ないからここは歩いて来ないとダメだな。・・・っていうかテント張ってる人いるし(驚)!気合入ってるな~。

ところで、この日は薄曇り。ネットの天気予報で見ると快晴になっているけれど、レーダーにかからないほどの薄い雲が上空に。日食の観測には影響なさそうな薄さだけど、でもやっぱり明日はカラッと快晴をお願いしたい🌞

プスプスと針で穴をあけるのは娘が担当

観測場所の下見の次は、観測の準備。

まずはTarget(ターゲット・日本のイオンやイトーヨーカ堂みたいなスーパー)へ材料を仕入れに。夫は段ボールや厚紙を購入・・・段ボールで何をする??

私はサンディエゴから持参した物を加工。

画用紙に「2017.08.21 Salem, OR」と印刷してきたので、その字に沿って針で穴をあける。最初、直径が2.5mmくらいのパンチホールを開けて作ったら、夫からそれでは穴が大きすぎるとダメだしされたので、太めの針で作り直し。それから日食グラスを首からかけられるように紐をつけたり。カメラのレンズに被せるフィルターを作ったり。

夕方になると、テレビのローカルニュースでは明日の渋滞の予想から天気予報、観測サイトに集まっている人の熱気を伝えるレポートなんかをやっている。どうやら天気はすごくよさそう🌞!「今雲があるところも夜のうちにクリアになって、明日は雲の心配なし!」なんて心強い予報士さんのお言葉!うわ~!わくわく!

・・・実は昨夜、わくわくしてなかなか眠りにつけなかった私。今晩はちゃんと眠れるかしら。ま、日食スタートは朝の9時だし、そんなめちゃくちゃ早起きする必要ないから大丈夫よね。ここのホテルがとれて本当によかった (←皆既日食目的でホテルを取ろうとした方ならわかってもらえると思いますが、皆既日食帯のホテルの予約、大変だったんです)

この日の夜は「Newport」というレストランでシーフード。本当はNewportに立ち寄ったときにカニを食べたかったんですが、時間がなく食べられなかったので、せめて同じ名前のレストランで食事。ここもやはりサンディエゴよりだいぶ安く、おいしく食事ができました.。

 

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【21日】

皆既日食当日。

朝、早めに起きてホテルで朝食。
ざわざわと宿泊客の興奮が伝わってきます。

そして天気は・・・快晴🌞!

雲一つないいい天気🌞!

よーし、行くぜっ!

観測場所は近くのコミュニティパークに決定。
夫がでかい段ボール箱を持っていくというので、とりあえず9時前に車で行って夫と娘と荷物をドロップオフ。駐車場はもちろん一杯で、トイレに並んでいる人たちもいるけれど、混雑しているというほど人はいない。良い感じです。

ホテルの裏の空き地で観察する人たち

私は一旦車をホテルの駐車場に戻しに行き、歩いて公園へ向います。

この日のセーラム、空が気持ち良く晴れているだけでなく、気温も快適そのもの。心地良いさわやかな風の中、幸せな気分です。

 

 

 

そして私たちの観測場所はここ、Geer Community Park。
みんな思い思いに日食観測の準備をしています。

よく手入れされた芝生が気持ちいい公園の広場

夫が段ボール箱で作ったのは、小さな望遠鏡を使ったプロジェクター。望遠鏡を通ってきた太陽の光を、白い紙に映して日食を観測します。 段ボール箱は望遠鏡を固定するためと、影を作るため。これを興味深そうに見に来る人が何人もいて、夫はごきげん♪

安全に観測できる方法です

 

 

 

前日に作ったパネルを試してみる

太陽が欠け始めてからクライマックスのTotality(皆既の状態)までは、1時間以上の時間があります。

その間太陽の欠け具合を時々見ながら、のんびり芝生の上で観測・・・

とはなかなかいかず、ソワソワしながら周りの様子を写真に撮ったり、なんとなく落ち着きません。

欠けた太陽でサインが出来ました!

 

ところで部分日食は何度か見たことがある私。

この辺りまでは、まぁ、普通。

段々と欠けてきた太陽。

でもそれは日食グラスで見て欠けているのが分かるけれど、そうでなければいつもと同じ太陽のまぶしい光があるだけ。日食が起こっていると知らなければ、太陽が欠けていることに気づかないかもしれません。

いつくらいから暗くなってくるのかな? 涼しくなってくるのかな?

太陽は日食グラスを加工したフィルターを使って撮影…こんな適当でもまぁ写るもんです

とりあえず今のうちにビデオを撮る準備をして・・・。

ビデオは太陽を撮るのではなく「観測をしている自分たち」を記録に残すため。初・皆既日食体験に私たちはいったいどんな反応をするのか?? 三脚をつけたカメラを太陽の方角に、こちら向きにセットしました。

 

 

 

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Totalityまであと20分ほどという頃でしょうか。

あ。


急に明るさが少し落ちました。

地上に届く太陽の光が、人間の目でもその変化が感じられるほどに少なくなった瞬間でしょう。

空は快晴、太陽もあそこで光っているのに、明るさが足りない。なんとも不思議な感じです。

たとえるなら、天井についてる蛍光灯のひもを引っ張って一段明るさを落とした感じ。

「え?ちょっとなんか暗いんだけど、電気もう一つ点けてくれる~?」みたいな(笑)

そして気温も少し下がりました。

 

・・・Totalityまで10分を切りました。

太陽はどんどん欠けていき、周りも少しずつ明るくなくなっていきます…。

変な表現ですが、暗くなっていくというほどまだ暗くなく、でも確実に少しずつ明るさが減っていく。そんな感じです。

少しずつ、少しずつ、たそがれていく景色。それにつれて気温も下がってきました。薄いジャケットを羽織ります。

昼間なのに、夕方みたいな薄明るさ。

ビデオを回し始めます。

なんとなくたそがれた感じに。Totalityまであと4分。いよいよです。

明るさが少しずつ落ちていくのは、単純に言うと夕方みたいです。

でも日の出や日の入りとは全然違う。

上空で太陽は輝いているのに、この黄昏た感じは何なんだろう。

しかも地平線がぐるりと360度明るくて、太陽のある上空がより暗い。

不思議です。

今まで見たことのないこの不思議な景色の中、明るさが少しずつ落ちていくのをしばらく眺めていました。

でもなかなか思っていたほど暗くならない。本当に夜みたいになるの??

 

・・・なんて思っていたら、実は最後の1分くらいがとてもドラマチックでした。

実際には私は日食メガネで太陽を眺めていたので、この暗さの変化は撮っていたビデオ映像を見て知ったのですが・・・

Totalityまであと1分というところ。

徐々に暗みを増してきた空。

それが最後の瞬間にさぁーーーっと暗くなって、

Totality(皆既)!

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この瞬間、

私が日食グラスで見ていたのは、オレンジ色の三日月のような太陽。

あぁ細くなる、細くなる、細くなる、細くなる、もう少し。。

そして・・・

太陽がなくなった!

オレンジ色の光が消えて、日食グラスで見る景色は真っ黒。

すぐに日食グラスを外すと

うわぁーーーーー!!!

暗がりの中に今まで見たことのない姿の太陽が!

これが皆既日食!?

あれがコロナ!?

すっごーーーーーい!!

歓声があがり拍手が起こります。

 

 

早速カメラでズームして撮ってみると、うわー!コロナがちゃんと写る!

カメラは全くこだわってないので、写ってるからびっくりするという(笑)

こんな写真が撮れると思ってなかったのでびっくり(; ゚Д゚)!

うわ~、すごいすごい!

こんなの初めて!

暗い空にはいくつか星も!

いやー、これは古代の人は驚いたでしょう!何も知らずに急にこんなことが起こったら!

皆既食中の空。ぐるり360度地平線が夕方のような明るさで、上空の空が暗い

 

約2分間の皆既食。

とにかく「わぁー」とか「うぉー」とか「すごいすごいー」と言っているうちに、ズームで撮るコロナの輪の右斜め上の方の様子が変わってきて・・・あ、もうすぐ終わりなんだ。終わる瞬間はこの目で見るぞ!

カメラを構えつつ目はコロナだけの太陽を凝視(欲張りだな(笑))。

ぴかーっ!

今のダイヤモンドリング!?

暗がりに慣れた目に、一瞬明るく光った輝き!

そしてその後はあっという間に肉眼では直視できない、細いけれど強い太陽の光・・・。

 

太陽ってすごいな!

 

周囲からまた拍手や歓声が沸き起こりました。

うぁー、体験しちゃった!皆既日食!

あー、もう大満足!

 

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急速に明るさを取り戻す空の下、近くのグループがスピーカーから音楽を流し始め、みんなリラックスした雰囲気に。

帰りの渋滞を避けるためか、早々に立ち去る人たちも。

私たちは特別に急ぐこともないので、芝生の上でしばらくのんびり。

リッツクラッカーでも欠けた太陽を観測できます

・・・お昼の12時にホテルをチェックアウトした後は、フリーウェイの大渋滞を避けて下道を南下することに。

意外にも道路は空いていて快適ドライブ・・・だったんですが、やはりそうは問屋が卸してくれず、南下するにつれ下道の渋滞もひどくなり・・・どっぷり渋滞にはまりながら、結局6時間以上かかってその日の宿のあるオレゴンの南端、Grants Pass(グランツパス)にたどり着きました。

 

 

 

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・・・こうして初・皆既日食体験をした我がファミリー。

最初にアメリカで皆既日食があると知ったときから一年前のホテル選び、現地へのロードトリップ。カメラや望遠鏡の準備、天気予報のチェックに観測場所選び。そして当日のドラマチックな体験。日食の始まりから終わりまで、皆既の2分間をクライマックスとして皆既日食という現象が起こす変化。それから自分のワクワクドキドキする気持ち。同じ目的で集まった人たちとの共感。満たされた気分で着く家路。

とにかくすべてが特別な体験でした。

皆既日食を求めて、Eclipse chaser(エクリプスチェイサー・日食ハンター)と呼ばれる人たちが世界各地へ飛んでいく、その衝動も今なら共感できます。

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次にアメリカで見られる皆既日食は2024年の春。

意外にまたすぐです。

コースもテキサス州→メーン州と、これまたたくさんの人が見れるコース。

今回見逃したみなさん、

次回は見逃しちゃだめですよ。

「テキサスの前にチリ(2019年2月)に行かないの?」なんて言ってる人がいますが(夫です)、

どうやらEclipse chaserが一人増えたようです(笑)。

 

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↓ ↓ ↓ おまけビデオ↓ ↓ ↓
日食を観測する私たちの様子を撮ったビデオです。
皆既の7分前からスタートして皆既が終わるまで、4分半にまとめてあります。徐々にそして最後は急に暗くなる様子、周りからあがる歓声・・・家族の映像をお見せするのはちょっと恥ずかしいんですが(*ノωノ)、でも太陽そのものを撮った映像よりもリアリティがあって興奮が伝わるのではないかと… お暇でしたらご覧ください。皆既になる瞬間は2:35くらいです。

🌞おまけビデオはここをクリック🌞!

 

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2 comments on “アメリカで皆既日食を見たぞ!!”

  1. Makiさん

    お久しぶりです。
    日食を見たぞ!!
    を楽しく拝見させていただきました。
    前回の記事のMakiさんのコメントで、同じ公園で観測していたということで、びっくりしました。
    でも残念ながらホテルでお会いされた方は私ではありません(^^;
    私は、公園からまっすぐ北に30分くらい歩いたところのホテルでした。
    すぐにお返事しようと思ったのですが、観測記を書かれるということだったので楽しみにお待ちしておりました!
    ビデオとても良く撮れてますね、当日の興奮が頭の中で再現してきます。
    そう言えば花火鳴ってたなぁ、とか。
    観測場所はサッカーグランドでしょうか、私はちょうど反対方向で野球グランドのさらに先の原っぱ(車の入口入って左側)で観測していました。

    次回2024年も絶対に見に行きます!
    その前に、ご主人も早速2019年チリ行きを考えておられるとのこと、私も計画していますが、是非見に行きましょう!!
    今回の経験を踏まえて、カメラのアップグレード買い替えを検討しており、目下、ネットでカメラスペックやレビューと首っ引きです。(今のところツレには内緒ですが(笑))

  2. >へー吉さん

    またまた記事を読んでいただき、コメントありがとうございます!
    そうですか、ホテルでお会いした方はへー吉さんではありませんでしたか(^-^;
    あの一帯だけでも、たくさん日本の方がいらしゃってたんですねぇ。すごいな。
    私たちのいたのはサッカーグランドの方でした。小さい公園と言っても結構広いから(さすがアメリカ)同じ場所にいるといっても、そう簡単にすれ違えるもんじゃないですね(笑)

    自分たちのビデオを撮るの、お勧めです!いい記録になるので次回はぜひやってみてください。あまってるカメラ何台かお持ちでしょうから(笑)

    2024年は見に行こうと思ってるんですが、ちょっとチリは…スペイン語話せないし(;´・ω・)
    アメリカ国内ならだいたい勝手がわかってるので動きやすいんですが、全く未知の土地に行くには勇気がいりますね。まぁどれくらい夫が本気で行きたがるのか。へー吉さんの計画実現するよういのってます!

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