アメリカで10倍うまく仲良しになる方法 ー名前を呼ぶことの意味ー
Mike : Hi, Ken. How are you?
Ken : Hi, Mike. I’m fine. Thank you, and you?
Mike : I’m fine, too. Ken, This is Nancy.
Nancy : Hi, Ken. Nice to meet you.
Ken : Hi, Nancy. Nice to meet you, too.
これは皆さんの頭にもこびりついていることでしょう、ボクが中学一年生で習った英語の教科書に出てくる会話例です。
当時は全く気にしなかったのですが、これだけの短い会話でも、相手の名前を呼んでいますね。
アメリカに来て気がついたのですが、みんな挨拶や会話の中でよく相手の名前を呼んでいます。
アメリカ人にとっては習慣なのでしょうが、我々日本人、特にボクのようにアメリカに来て間もない人にとっては結構慣れないものです。
なぜならば、アメリカでは年代の差にかかわらず初対面からいきなりファーストネームで呼び合いますし、職場でも 同僚はもちろん上司に対してもファーストネームで呼びかけます。
上司に対してハイ、ディーン!!とか言うのにはけっこう勇気がいります。
それに加え、名前を呼ぶことを困難にしていることの1つとして、名前が覚えられないことがあります(歳のせいだろとか言わないで下さい。)。
だって、例えば大学に行き始めると、いろんな人と出会います。オフィサーとか、いろんな人を紹介されます。その度にお互いの名前を名乗って挨拶をするのですが、たいていファーストネームです。
それが、マイクとかボブとか教科書に出てくるような覚えやすい名前だといいのですが、実際は、カーティスとかアビガイルとか、発音すらアヤシイ名前の人に出会います。
特にややこしいのが、クリスティーヌ系。
クリスティーだったかクリスティンだったかよく忘れます。
それから、ボクが働いているデパートメントには中国人やインド人が多いのですが、彼らの名前を一回で覚えられることはまず無いです。ChenとかXi(シー)とか短い名前ならいいのですが、いまだに、Xuanying(シュアンイン)とChien-Hung(シエンフン)の2人の学生の区別がつきません。
なので、人によっては自分で自分のニックネームをつける人が多いです。日本人の場合だとたいて短縮形(カズとかマサとか)が多いのですが、中国人や韓国人などはディヴィッドとかアンドレアとか好き勝手つけています。
思いっきりアジアの顔をした人に”I’m David.“とかいわれても、違和感を感じずにはいられません。
そんな理由で、急に廊下などで知り合いに出くわしてもとっさに名前が出てこず、Hey, Good morningとかHi How are you today?だけで済ましてしまうことがあったのですが、これはどうやらアメリカ人にとってはあまり好まれない挨拶のようです。
それは、軽い挨拶でさえ、名前を呼ばない事は、あまり親しくない関係であるあることを意味するからです。
アメリカ文化においては、 相手との間に心理的な距離を置くことだけでなく、縮めることもまたpoliteness(礼儀正しさ)に繋がるそうです。(Polite Fictionsより)
つまり、お互いに対等である(You and I are equals)かつ、親しい友人として振る舞う(You and I are close friend)としてもpolitenessにつながるのです。
日本では、相手に敬意を表す場合は、ある程度の距離を置きますよね。
日本で働いていたころ、上司、あるいは学生とディスカッションしていても、相手は全く表情を変えないし、目を見ない、言葉の反応もなくて、本当にボクのいっていることを理解しているのか? あるいは、口ではそういっているけど心の中では違うことを考えているんだろうなというのが分かってしまい、決して物事を良い方に進めていくためのディスカッションができていたとは思えませんでした。
また、英語では会話の途中でも、OK, Mike.とか、I don’t agree with that, Johnとか、何かと名前を盛り込んできます。
これは、話の途中で相手に対して対等に話をしているという意志を表現するだけでなく、相手の話に興味を持っているという意味や、反対や批判をしている場合でも、相手に敬意を払っていることの表れになるのです。
また、上司との話の途中で、相手の娘さんの話をしているときに、How old is your doughter now?と聞くのは少し失礼に当たります。How old is Jessy now?と聞いた方が親近感を与える事ができます。
もし、前回会ったときに名前を聞いたのに忘れてしまった場合は、素直に”I’m sorry, Could you tell me your name again please?”と聞きましょう。相手の名前を思え出せないまま話を続けてしまうと、なんかよそよそしい感じになってしまいます。
逆に「あなたの名前なんでしたっけ?」と聞かれたら、
「カズシですが、みんなはカーズと呼びます。ディズニーの映画でCarsってありましたよね? あれといっしょです。」などと、関連づけるヒントを一緒に与えてあげるとはやく覚えてもらえますよ。
kazさんはじめまして!
ブログ記事を読ませて頂きました。
名前を会話の中に盛り込む方が相手に対して敬意を払っていることになることとか、日本人の僕にとって非常に為になる知識です。
僕は現在、チャットでTX在住の日系人の女性とやり取りしていますが、やりとりは全部英語なので、訳した時に相手の言っているニュアンスが分からない時が多いので苦労しています。
またブログ記事を読ませて頂きます。