アメリカの健康保険てマジ複雑すぎ
こんにちは、Masaです。
前回お話しした、アメリカの医療費についてですが、とにかくめちゃくちゃ高いことが分かりましたよね。無保険の人はとてもじゃないけど、支払えるような額ではありません。なので、低所得者向けにメディケイド(Medicaid)と呼ばれる健康保険があるのですが、これに入っていても医療費は高額。
普通、Masaのように会社勤めしている人は、会社がある程度保険料を負担してくれるので、なんとかやっていける感じです。今日はそんな話をしてみたいと思います。ただ、Masaはその関係のエキスパートではないので、もし、マジにアメリカの健康保険について知りたい場合には、その筋の関係の人とお話しすることをお勧めします。
さて…
アメリカの保険はとにかくややこしいです。何度聞いても「?」。会社を変われば保険も変わり、その度に、保険のカバー率が変わったり。あるいは法律とか国の政策とかが変わることで、保険制度も変わる。こういうことが、とにかく頻繁に起こります。
繰り返しになりますが、ここでお話しすることは、保険制度の表面をサラッとお話しするだけなので、もっと詳しく知りたい方は、その筋の専門家に聞いたり、ネットで調べてみてください。
アメリカのほとんどの企業は、従業員の健康保険料の大部分を負担するのが普通になっています。企業によってその負担割合は異なるのですが、一般的には保険料の50%以上を企業が負担します。
その他、企業は保険プランの管理に関わる費用も負担してくれることもあります。これは、プランの選定とか、従業員への情報提供、保険料の徴収と支払いなどが含まれます。
一方従業員の負担ですが、従業員は自分の保険料の一部を負担します。この金額はサラリーから自動的に控除されることが一般的です。おそらく普通の会社員はそのことについてほとんど気に留めてはいないと思います。Masaも含めてですけど。
また、従業員は、医療サービスを受ける場合に、コペイ(Copayments)やディダクタブル(Deductibles)を支払う必要があります。コペイについては前回の投稿でお話ししました。保険加入者が医療サービスや処方箋薬を受ける時に支払う固定額のことでしたね。医者に診てもらうことが決まった瞬間に支払われるやつで、20ドルとか50ドルとか支払います。これは、日本でいう初診料ではないので注意してください。とにかく、行ったら毎回取られます。ディダクタブルについては後ほどお話ししますね。
では、アメリカの保険制度の利点って何だ?Masaにとっては利点などなし、と思っているのですが、ネットなどを調べてみると、
企業が従業員の健康保険に支払う費用が税控除の対象になることが多い
従業員が健康保険を通じて必要な医療を受けられることで、健康を維持し、生産性が向上する(本当か?)
質の良い健康保険プランは、優秀な従業員を惹きつけ、留めるための重要な要素になる(これ、マジで当たり)
では、アメリカの保険制度の欠点って何だ?Masaは、アメリカ国民にとっては欠点だらけ、と思っています。ネットで調べると、
アメリカの健康保険はメチャ高額で、特に小規模企業にとっては大きな負担になる
保険プランの選定、管理、更新は複雑で、企業にとっては大きな管理負担となる
企業が従業員に提供する健康保険プランは限られていて、従業員のニーズと必ずしも合わないことがある
これらの利点、欠点は、どちらかというと企業目線のものですが、こういう利点、欠点が、もろ従業員にも及んでくるってことですね。
さて、最後にディダクタブルについてお話ししましょうか。
ディダクタブルとは、「自己負担額」で、保険が適用される前に患者が支払う必要がある年間累計金額のことを言います。つまり、この金額を通年で支払った後に初めて、保険が、カバーする医療サービスの費用を支払い始めるってことです。
どういうことかと言うと、例えば、年間自己負担額が1000ドルだったとすると、その年の1月1日から医療サービスに対して自己負担を始め、その額の合計が1000ドルに達した時点で、入っている保険が医療サービスに対して支払いを始めると言うことです。つまり、このディダクタブルが高ければ高いほど、その人は保険の恩恵に預かれないと言うことになりますよね。
ちなみにMasaの会社は、夫婦(カミさんとMasa)の合計が8000ドルに達した時点で、保険が支払いを始めます。医療費に100万円?と思うかもしれませんが、アメリカの医療費は超高額なので、結構年度の真ん中に来ると、この額以上の支払いになってしまうことが、ままあります。
が、普通は医療費にこんなに支払いはできないですよね。なので、アメリカでは医者にかかりたくないわけで。健康管理をしっかりとして、とにかく病気にならないようにしなければならないんです。だから、アメリカの薬局で普通に買える薬が強力なのかもしれませんね。薬買って飲んで治す方が医者にかかるよりもうんと安いので。でも、薬も飲みたくないですよね。
Masaは自然治癒力を高めるために、健康には気を付けることにします。
変な話かもしれませんが、「孤独死」について伺いたいと思います。日本ではニュースなどで「孤独死」つまり、親せきや知人があまりいない人が一人で部屋で死んでしまいだれも気が付かない状況が報道されたりしています。核家族化が進んできたということの影響なのでしょうが、結婚数が激減して、少子化が進んでいる現在、日本では、さらに「孤独死」が増えるともいわれています。
アメリカでは「孤独死」はどの程度問題になっているのでしょうか。高齢者の一人暮らしの場合、親せきや子供などのつながりがない場合、地域コミュニティーとの関係はどの程度あり、そのことによって「孤独死」は防ぐことができているのでしょうか。わかる範囲でよいので、教えていただければ幸いです。
https://youtu.be/gGTg_0VNojQ?si=asz8YSFX9dFtF-OL
参考にされては?
調べてみると本が出ていました。下記はその一部です。
矢部 武. ひとりで死んでも孤独じゃない―「自立死」先進国アメリカ―(新潮新書)
「米国でも単身世帯が増加し、一人で亡くなる人は多いが、日本のような孤独死はほとんど聞かない。それはなぜか。日頃から独居者の孤立を防ぐ支援がさまざまな形で行われているからだ。友人や社会的なつながりをもちながら一人暮らしを楽しんできた人が一人で亡くなった場合、それは孤独死というより「自立死」といった方がよいかもしれない。そう考えて私は、孤独死と区別するために「自立死」という言葉を使うことにした。一人で死んでいくという点では共通しているが、悲観的で絶望的な響きのする孤独死に対し、自由と自立を大切にしながら死んでいく「自立死」には前向きなニュアンスが感じられる。 要は一人で亡くなることが問題なのではない。友人や社会的なつながりをもたず孤立したあげくに一人で亡くなり、死後何週間も発見されずに遺体が腐敗し、他の人に迷惑をかけてしまうことが問題なのだ。これを防ぐには日本の社会全体が独居者の自立を支援し、孤立を防ぐ社会システムをつくりあげることが必要だ。」
齋藤さん、Mayさん、コメントありがとうございます。
齋藤さんにご紹介いただいた書籍の内容ですが、?という点もあります。確かに、Masaもアメリカに来て20年以上になりますが、ニュースなどで「孤独死(Lonely Death)という話を一度も聞いたことがありません。個人的には孤独死はニュースにはならないと感じていました。書籍にある、
「日頃から独居者の孤立を防ぐ支援がさまざまな形で行われているからだ。友人や社会的なつながりをもちながら一人暮らしを楽しんできた人が一人で亡くなった場合、それは孤独死というより「自立死」といった方がよいかもしれない。」
を拝見して、「?」と感じました。これは嘘ではないと思いますが、アメリカでは低所得者層までその支援が至らず、たくさんの人たちが生活苦になっています。その中には、人知れず亡くなっている人たちもたくさんいるはずです。その死は、日本でいう孤独死と同じ状況で起こるものとMasaは理解してます。
ネットで色々と調べてみると、確かに孤独死は存在しているようですが、「孤独死」という死に方はなくて、孤独になり、何らかの病気とか飢えでなくなる、例えば薬物中毒かも知れませんし、心臓病などの突然死かも知れません。また、持病が悪化して亡くなるのかも知れません。つまり、統計的には「孤独死」なんだけども、孤独死としてまとめられてはおらず、それぞれの死因でまとめられているので、「孤独死」が年間何人、という数字になって出てこないだけだと思います。
これはあくまでもMasaの考え方なので、参考に留めていただけると助かります。
Masaさん、ありがとうございます。主観ですが「孤独死」の認識はたぶん報道量と関係しているのかなと思いました。もしそうであれば、次の疑問として、なぜ日本では「孤独死」が注目されるのかということになるのですが…。
齋藤さん、再コメントありがとうございます。
確かにおっしゃる通りですね。アメリカと日本とでは、「孤独死」と「一般死(?こういうんですかね?)」の「くくり」が違うと思います。アメリカでも「孤独」で亡くなった人はたくさんいると思います。