アメリカ人女性との結婚を10倍うまく維持する方法ー日本男児徹底分析編
こんにちは。Nao-Tです。ここ暫く男の目線でアメリカ人との国際結婚について書かせていただいています。前回の記事で、日本男児は世界の婚活マーケットでの価値が、日本女性より遥かに劣るという話をしました。また、運良く白人女性と結婚するに至った日本男児は、高い離婚率のリスクに直面することも分かりました。
https://takeiteasyinamerica.com/?p=17418
私が中学生の頃、布施明とオリビアハッセーの結婚がテレビや週刊誌で話題になりました。当時の記事に載ったツーショットの写真を見て、オリビアハッセーの美しさに感動した記憶があります。その直後、二人が楽しそうにスポーツカーでドライブしているコマーシャルがテレビで流され、それを見ながら、子供心にこの二人はスゴイと思ったものです。そのスゴイ二人も9年後に破局。通学中の週刊誌の吊り広告の見出しで離婚を知って、もったい無い、何が原因だろうと思ったものでした。
前回アメリカ人の男性と日本人女性の夫婦の数が、その逆より遥かに多いという話をしました。ということはアメリカ人の女性と日本人の男性が余っているということです。この二つをくっつけることを始めない限り、婚姻不均衡は膨らむ一方です。放置すれば貿易赤字のように二国間の大問題に成り兼ねません。
なぜ日本男児は、アメリカの婚活マーケットで人気が無いのでしょう。前回の記事でも述べたネットでよく見る日本人とアメリカ人のカップルについてのコメントで、日本人の男の信条や振る舞いが、アメリカ人の女性にモテない理由にあげているものが多くありました。この謎を解明するには、日本男児の特性を理解する必要がありそうです。
私はバブルの急速膨張のさなか日本で青春を送り、平成元年に日本を出て渡米したアラフィフのオヤジなので、私の中に流れる日本人の魂は100%昭和の香りがします。大学時代は、悪友たちと大和撫子を理想の結婚相手とし、その理想を求め女子大生との合コンに明け暮れていました。
夫をたてる妻、家を守り夫と子供を影で全力で支える妻、機転が利き心遣いができる妻、そのイメージはメガヒットドラマ『半沢直樹』の妻、花と重なります。最近、花を理想の妻のモデルと見る記事をネットでよく見ます。(因みに池井戸潤の原作では花はワガママで、空気が読めず、窮地に立った半沢を支えることが出来ない妻になっています。ドラマ化する時にこれを男性にとって理想の妻に役を作り直しました。不思議だと思いません?)
昭和の末期、女性の採用は一般職と総合職に分かれ、殆どの女性は一般職で採用され事務職につき、男性社員の花嫁候補として会社からも歓迎されていました。一般職で入社、数年後に社内結婚し寿退社で家庭に入るのが女性の定番コース、女性が一番幸せになれるコースと真面目に思われていました。
数少ない総合職で採用された女性は、生意気で扱いにくい女とみられ、男性の同僚や上司から過酷で陰湿なイジメにあったと聞きます。商談で総合職の女性が対応すると、顧客から「男の社員を出してくれ!」と言われるのが日常茶飯事でした。
男は会社で残業、顧客の接待を理由に仕事の後飲みに行く。夜遅く帰宅し、ろくに家族と話す時間もなく睡眠。週末は接待とかこつけゴルフ。家庭を顧る事が殆ど無く、家族団欒の時間は年に数える程。長期にわたる単身赴任も当たり前に存在していました。
有能な男とは立身出世できる男。家族を養うことが出来るだけの収入がある男。その為には会社に人生を捧げ、家族を犠牲にすることは美徳とみられ、妻を働かせるのは甲斐性の無いダメ男と思われていました。社会がそれを是としていたので女性もそれを受け入れ、結婚したら会社を辞め、家庭を守ることが正しいとその任務を請け負っていました。
この様な考えは今日の日本人の心にまだ生きているのでしょうか?
先週ちょうど良いタイミングで、人口問題研究所が家庭動向調査の結果を発表しました。この昭和の価値観からどれだけ変わったかこの報告書に垣間見ることが出来ます。
http://www.ipss.go.jp/ps-katei/j/NSFJ5/NSFJ5_gaiyo.pdf
この統計は五年ごとに、日本の結婚経験がある女性を対象に、夫婦の役割分担の状況を詳しく調査のしたものす。日本の夫婦がどの様な生活をしているかが良くわかる面白いレポートです。
ここから日本の典型的な平成25年の夫の姿を探ってみましょう。
妻が一日に家事に費やす時間の平均値は280分 (4時間40分)のようで、フルタイムで働いている妻でさえ平均で183分(3時間3分)毎日家事に費やしているとのこと。(Wow!!)
夫婦の家事の分担割合は、妻が85.1%、夫が14.9%。フルタイムの仕事がある妻達の3分の2が80%の家事をしている様です。フルタイムの仕事を持つ妻達の13.7%は100%の家事を負っているとのこと。(女性の負担がすごすぎ!)
育児の分担についても報告しています。育児は79.8%を妻が、20.2%を夫が請け負っているそうです。夫婦間での育児の比率は一対四の割合のようです。
妻に対する夫の情緒的支援の項目では、50%から60%の妻達は、夫が話を聞いてくれたり、妻の気持ちを理解して、妻に感謝の意を表現してくれると言っています。その割合は、50台、40台、30台と若くなるほど高くなります。
このデータが醸し出す平成25年の日本男児の平均的なイメージは次のようになります。
- 家事や育児の手伝いをするように努力するが、基本的にこれらの女の任務と見る。
- 共稼ぎの場合でも基本的には上記の見方は変えません。
- 女の話は半分ぐらいしか聞きません。
今でも、日本の社会は、ドラマ『半沢直樹』の妻、花がゴールドスタンダードのようです。この報告書で見る限り、昭和の価値観は今でも根強く日本人の心の中に受け継がれている様です。
今の日本の状況に詳しい方、この見解は正しいですか?
対峙するアメリカの男性はどうでしょう。アメリカの同様な統計は、US Department of Laborが発行するAmerican Time Use Surveyに見られます。
http://www.bls.gov/news.release/pdf/atus.pdf
この報告書によると、女性がする一日の家事の時間は2.6時間、これに対し男性は一日に2.1時間を家事に使っているようです。また、育児については女性は男性の二倍時間を使っているそうです。
アメリカの男性が家事や育児に参加する割合は、日本男児よりも遥かに高いことは数値で証明されています。結婚後、男は外で働き、女は家で家事育児という日本での性別による自動的な役割分担はアメリカでは通用しないのでしょう。
性別による役割分担や決め事はアメリカでは不平等と見なされ、女はこうするべきという固定観念は女性に対する差別と即決されてしまいます。前述した日本男児の平均値は、アメリカ人女性の頭の中で、一般的にステレオタイプ化されており、これは日本男児に対する警戒心となっています。
このステレオタイプはアメリカ人の女性と付き合い始めるきっかけの壁となり、また、付き合い始めても真剣に恋愛を発展させる際に様々な形で障害になります。
私がワイフと付き合い始めた頃、彼女は私の一挙手一投足をステレオタイプと比較していたそうです。私はステレオタイプに当てはまらない男である事を願いその証拠を探し求めていたとのこと。
彼女の親友の何人もが日本人の男が持つ男尊女卑の傾向を指摘し、注意を施していたそうです。
あの頃は些細なことで良く喧嘩になりました。例えば週末のデートでドライブ。男が運転するものと思っていた私は、勝手に私の好きなクルマをレンタルし、当然の様にずっと運転していました。デートの終盤に彼女の機嫌が悪くなり大喧嘩になりました。私が男は運転役と勝手に決め込んで、自分の好きなクルマを借りてずっと運転しているのは、日本男児のステレオタイプの片鱗と見えたのでしょう。
私の仕事の都合で計画していたデートをドタキャンした時も、「ごめん、仕事をしくじるのは、男だし出来ない。」と言った際、「女だって仕事はしくじれない。」と反撃されこれがまた大げんかに発展。
端から見ると揚げ足取りの様でも、彼女は彼女なりに、私はステレオタイプとは違うと自分を納得させようとしていた様で、少しでも私が男女差別の兆候らしき態度を見せると絶望で躍起になってしまったとずっと後になって話してくれました。
振り返ってみると当時の私は、彼女の不安通り平均的な日本男児の考えを持っていました。しかし、たびかさなる喧嘩を通して、性別は行動や態度の理由になり得ないことを、彼女は私に気付かせてくれました。男だからドライブの運転役を自動的に授かったので無く、私が運転が好きで、特定なクルマを運転して見たかったからその様な行動をとったのであり、またドタキャンも自分にとって仕事がとても大切なので、仕事をデートより優先したのであって、私が男であることは選択や行動とは全く関係ないのです。重要なのは自分がやりたい事や自分の意見をはっきり述べ、相手との対話を通して一つづつ確認して行動を決定すれば良いだけの事です。
一つ一つをお互いに主張しあって、話し合って、行動を決めるというプロセスが非常に大切で、そのプロセスをうまく保つ事がアメリカ人の女性との関係を続ける上での鍵になる事を学びました。
アメリカ人の妻を夢に持つ日本男児に提言をするとすれば、それは、女はこうするべきであるという性別による役割分担の考え方を捨てる事でしょう。
アメリカ人女性と結婚して、私は、性別による役割分担という考えから離脱する事ができました。性別による役割分担は、自動的に仕事を分担してくれるのである意味非常に楽です。これを無くすと、家事の分担は、全て交渉によって決める事になります。
様々の事を真剣に話し合うプロセスはお互いの理解を深めます。私には、絶対に譲れない一線がいくつかあり、ワイフにも彼女なりの一線が数個あります。これを理解し、尊重しあうことで夫婦の役割分担が決まります。また、役割分担は時とともに変わっていきます。それに柔軟に対応する事が、幸せな結婚生活を続けるのには大切です。
私のワイフは私の本当にやりたい幾つかの事をきちっと理解してくれていて、それについては私を快くたててくれますし、それらに干渉する様な家事の共有は頼みません。私も、彼女にとって何が大切か分かっているのでそれを全面支援します。
本当にやりたいことがある日本男児は、アメリカ人女性と結婚して、対話を通してお互い理解し合える結婚生活をお勧めします。お互い理解し合い相手を助け合えば、アメリカ人女性はあなたの本当にやりたい事を思う存分やらせてくれます。
次回はこの素晴らしいアメリカ人の女性について書いてみます。
>重要なのは自分がやりたい事や自分の意見をはっきり述べ、相手との対話を通して一つづつ確認して行動を決定すれば良いだけの事です。
本当にそうですね。
こういう意識があることで、結婚だけでなく、付き合える人の幅がすごく広がると思います。逆に、こうやって個人として相手を見れないときは、どれだけ自分の世界に制限をかけているか、気づかされますね。
こういう面倒くさいこと(笑)を、いちいちできるかどうか、がうまくいく人間関係のコツだなと最近感じます。
それにしても、付き合い始めのワイフさん、とってもPatientでしたね。笑
それだけNao-Tさんに惚れてたんでしょう。ウラヤマシー・・・。
Erinaさん。あなたのおっしゃる通りです。私のワイフの辛抱強さには本当に頭が下がります。結婚後のいくつもの難関を乗り越えられたのも彼女の辛抱強さのおかげです。
しかしここが日本の昭和の男の悪いところ。なかなか「辛抱してくれてありがとう」と口に出して言えなくって。。。いつも彼女が寝た後、ワイフ大明神様と手を合わせて拝んではいるのですが。。
たまたまこのブログに辿りつきました。
私の妻はイギリス系で私は純粋な日本人の夫婦です。現在子供は3人+犬一匹でロサンゼルスに住んでます。育児・家事を自分でやってるから大変さがわかります。以前は残業・出張も多かったのですが、大変なことが分かりませんでした。転職を機に家族との時間を持てる仕事につきました。夫婦喧嘩も減ったし、みんなハッピーになってます。
私はこの16年に料理の腕は鍛えられました。大概のものは出来るようになりました。しかも結構手際よく。時々、日本の夫のように、帰宅したら、「めし」と言ってみるのですが、すると冷凍ピザがオーブンで温められて出てきます。涙。。。