レイオフ(=解雇?)されたら終わり?…いや、むしろそれは始まりだ
こんにちは、Masaです。
今日はちょっとデリケートだけど、多くの人にとって“他人事じゃない”話をしようと思います。
そう、「レイオフ(layoff)」についてです。
最近、Masaのサンディエゴの友人の間でも「知り合いがレイオフされた」という話、よく聞きます。なんなら、「うちの会社も…」なんて話、すぐそこにあったりして。
でも、ここで一つ、声を大にして言いたい。
レイオフ=人生の終わり、じゃない。むしろ、“自分の人生”が始まる瞬間かもしれないんです。
Layoffって「クビ」じゃないの?日本との大きな誤解
日本で「解雇」って聞くと、「ああ、なんかやらかしたのかな…」って印象、ありませんか?でもアメリカでは、Layoff=会社都合での雇用終了です。本人の能力や勤務態度には何の問題もありません。
たとえば:
- 組織の再編
- 業績悪化
- 外部委託の導入
- 新技術(AIなど)による人員削減
…こんな理由で、「あなたの席はもうありません」ってなるのがLayoff。
そして、これは珍しい話じゃなくて、毎月何十万人という人が経験しています(2025年2月は約180万人!)。
だから、「あの人レイオフされたらしいよ」って聞いても、「へぇ、大変だったね」くらいの反応で終わるのがアメリカ社会なんです。
ある日突然、Zoom越しにやってきた「その日」
さてここで、「Tさん(仮)」の話を。
Tさんはアメリカ企業でバリバリ働くエンジニア。勤続10年以上。ある朝、突然マネージャーからSlackが飛んできました。
「30分後にZoom、よろしく」
あ、これは…と勘の良いTさんは察知。そして、Zoomで一言。
「残念ながら…コスト削減の一環として…本日をもって…」
あまりにあっけなく、なんだかテレビドラマみたい。でも、これが現実。
でも、Tさんには“味方”がいた:SeveranceとCOBRA
会社から届いたメールには「Severance Package(退職パッケージ)」の説明が。
- 数か月分の給与
- 有給休暇の残り分の現金支給
- 健康保険を継続できるCOBRA制度の案内
これ、アメリカでは割と“常識”です。会社にもよりますが、退職金的なものが用意されていることが多い。特に勤続年数が長い人ほど手厚い傾向にあります。
Tさんも「これで数か月は猶予がある」と少し安心。
ただし、COBRAの保険料はびっくりするほど高いのでご注意を(笑)。でも、COBRAの保険料も普通はSeverance Packageの中に含まれることがほとんどです。期限はありますけどね。
なぜレイオフが起きるのか?「あなたのせいじゃない」ことを忘れずに
Tさんがレイオフされたのは、個人の問題ではなく構造の問題でした。
- 業績が伸び悩んでいた
- AI導入で仕事が減っていた
- 海外業務を外注する動きが進んでいた
どれもTさんの力ではどうしようもない。アメリカでは、こういう「経営判断」によるレイオフが本当に多いのです。だから、落ち込む必要はない。誰にでも起こり得ること。
レイオフのあとにやってくる“分かれ道”
さて、Tさんはしばらくソファで放心していたものの、やがてふと思いました。
「これって、むしろ“自由”じゃない?」
そこから、人生の選択肢が広がっていきます。
✔️ すぐに再就職を目指す
特にビザの制約がある人は、これは大事な選択肢。でも最近は、レイオフされた人同士の紹介文化(リファラル)も活発です。
✔️ 起業してみる
Tさんも実は前から温めていたアイデアがありました。「今しかない!」と、ひとりLLC設立。
✔️ しばらくお休みする
Severanceパッケージのおかげで、2〜3か月は心に余裕あり。ちょっと旅行に出たり、大学のオンラインコースを受けたり。
✔️ 社会貢献に目覚める人も
ボランティアや非営利活動に加わることで、自分の“本当の価値”に気づく人も多いんです。
そしてTさんは、今―
今やTさんは、毎朝ゆっくりコーヒーを飲み、愛犬と散歩する日々。「Zoomでバタバタしてた頃より、心がずっと穏やか」と笑っています(愛犬にだけは、たまに吠えられてるみたいですけどね)。
レイオフは人生の“問い直し”のチャンス
レイオフは確かにショックです。でも、もしそれがなければ、自分の人生を問い直す時間なんてなかったかもしれない。
- 自分は何がしたいのか?
- 何を大切にして、これから生きていくのか?
- 誰と、どこで、どんな時間を過ごしたいのか?
そんな問いを持てたTさんは、ちょっと前より、ずっと「自分」でいられるようになった気がすると言います。
ちなみにTさん、最近は「昼寝マスター」として新境地を開拓中。Zoomの代わりに、今は天井と深い議論を交わしてるそうです。というのは冗談ですけどね、もちろん。笑
Masaでした!