地産地消を目指して(後)

前回に続きまして、実践している「地方経済への貢献」と「なるべくちゃんとした物を買う」方法について書きます。

もともと気象の変化が激しいアメリカ中西部。さすがに毎年春~秋(4~10月)までは馴染みの農家から直接野菜を買うことができるのですが、やはり真冬となると話は別。零下に到達する日常が当たり前です。

そんなときは便利なのが、このご時世どこの州にも必ずとある(はずの)「健康食品店(natural 又は health food store)」。全米チェーンになっている(日本でいう生協の感じに近い)ものもあれば、地方に根差して根気強く「健康促進」を売っているお店があります。

1971年、ウィチタにオープンした「Food for Thought」もそんなお店の一つです。この地方の農家から直接仕入れる野菜、肉類、乳製品、パンから、全米で有名な数々の自然食ブランドの品々まで。その上、環境負荷の少ない日常雑貨から遊び心たっぷりな雑貨など、とりあえず生活に必要な全てを揃えることができます。

写真は店内一角にある生鮮食品コーナー(残念ながら一番小さいエリアとなります)。また化粧品、サプリなどの品揃えが個人商店では有り得ない規模だとか(女性陣談)。正直、食品コーナーと同じ大きさが割かれてる気がします。

40年前に経営を開始した夫婦の娘さんが今は店主。その娘さん(創業者の孫娘)も経営を担う、まさに家族経営を絵に描いた「Food for Thought」。僕は基本週2回通ってます。

僕が「Friends University」のPRの仕事をする傍ら教えてる楽器屋「Midwest Drum&Percussion」も絶対に生活から切り離せない一店。物が売れないこの時代。全米各地の老舗楽器店が倒産していく中、今年でめでたく創業20年。ウィチタ内で「プロ向けの品揃えと言えばここ」という看板にお世話になっています。

ありがたく演奏が副業な僕は、ここにもほぼ毎週(レッスンとおしゃべりを兼ねて)週二回通ってます。

お店の奥にあるスタジオで教える合間、店内に自分の生徒を迎えに行くと大体他の楽器の先生にかち合い、またミュージシャン仲間にかち合い、毎週恒例の井戸端会議。ドラム講師5人と、ギター兼ベース講師2人が仲良く「趣味と人生」の場所を共有する素敵な空間です。

初心者向けと言われる楽器小売り世界最大手「Guitar Centerウィチタ店」の品数には到底敵わないのが現実ですが、昔ながらの「かゆい所に手が届くサービス」は大手チェーンには絶対真似できないもの。「頑張ってちょ」という気持ちを込めて、ドラムの2セット目を購入したりして…

日本でも絶対同じだと思いますが、昔ながらの小さい商店達は面白いですよね。「買い物の時間」を買う感じで大好きです。(アメリカなんで規模は比較的大きいんですが)所謂少数精鋭で、「こだわり」の濃さが段違い。商品にお金を払うだけの大型店と違い、共有してくれた空間を「サービス」としてお金に変えていく職人達。

ウィチタで「ちい散歩」しちゃってる僕。さて今週をどこで何を買おうか。 

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