我が家のバイリンガル教育

アメ10ブロガーたちが、それぞれの家庭でのバイリンガル教育や考えについて書いていました。私も今回、我が家のケースを紹介したいと思います。

まず、アメ10の過去記事はこちらから。

・Maki-Kさんのケース「バイリンガル教育

・Masaさんのケース「バイリンガル教育 その2

・Tamamiさんのケース「バイリンガル環境で育つ子供

3人の記事を読んで、それぞれ、バイリンガルを意識したときの子供の年齢、学校環境なども異なるので、一口に「バイリンガル」と言ってもどこに目標を定めるか、自分がどれだけ、どのように関わっていきたいか、というものが必要になってくるんだな~と考えさせられました。

 

(strong-families.org)

 

それでは、我が家の場合はどんなものかちょっと紹介します。

我が家の構成は・・・・

アメリカ人旦那:英語のみ。日本語はほぼゼロ。

:日本語が母国語。日常の使用言語は日:英=3:7。

息子:4歳。平日に英語のデイケアのみ。

:2歳。同じく平日に英語のデイケアのみ。

・・・・・と、かなり英語よりな家庭と言えます。

 

よく、「子供には日本語を教えてるの?」と聞かれます。(日本人にもアメリカ人にも)

そこで、

「はい!子供とは日本語オンリーです!」

「じゃあ将来はバイリンガルね!すばらしい!」

 

な~んていうやりとりを自信を持ってしたいのですが、現実は

「う~ん、そうね・・・・(気が向いたときと、余裕のあるときだけ)」

という中途半端な答え。汗

 

なので、我が家の子供たちの日本語レベルは、「言われていることはわかるけど、返事は英語」のパターンです。

実家の母には、「私としゃべれるように、きちんと日本語も教えておいてよ!」と言われ、確かに孫と話せないとかわいそうだな~と思うのですが、日本に行く機会もほとんどない、日本人の友達と毎日会うこともない、となると、「日本語の必要性」は薄れてくるわけです。

 

「これから日本語、どうしようかな~?」と思っていた頃、日本から届いたのはア*パンマンのDVD。

これには子供たち、釘付けになりました。

毎日のように見ていると、キャラクターの名前はもちろん、バ*キ*マンのセリフなんかも覚えちゃったり(なんでそっち?)して、これは私が教えるよりも影響力大!とア*パ*マンの偉大さに感謝。

加えて、誕生日やクリスマスに日本から届くおもちゃや、子供向け雑誌(「げんき」とかそういうの)、お菓子などにも興味津々な子供たちは、最近になって「日本に行きたい!おばあちゃんに会いに行きたい!」というようになり、ものでつる日本に興味を持たせる、ということも大事なんだな、と感じました。

 

もう一つ、バイリンガル教育を考えるときに、私が思うに大事なことは「個人の性格」。

 

4歳の息子は、もともと言葉が遅く、2歳を過ぎたとき、「パパ」の「パ」と、「ボート」の「ボ」くらいしか言いませんでした。

そこで、英語のスピーチセラピーに家族で数ヶ月通い、コミュニケーションはなんたるか、というものを両親が学ぶことで、3歳を過ぎた頃には文章(SVO完璧)でぺちゃくちゃと話すようになりました。(スピーチセラピーについての記事はこちらから)

デイケアに行き始めてからは、新しい言葉や言い回しを覚えてきては、それこそ壊れたカセットプレイヤー(古い?!)のようにおしゃべりをしています。

そんな彼、とっても慎重

言葉をリピートさせる手法も、「試されてる」と感じるのか断固として拒否。(ただの頑固?)

なので、日本語で「く・る・ま」と言っても、真似することはありません。

電話でも、相手が日本語・英語に関わらず、黙ってしまいます。

しかし、アンパ*マンは心の友で、DVDで聞いて面白いと思った言葉はきちんと覚えていて、実際にも使ったりするちゃっかりものです。

 

 

それとは全くもって正反対の2歳の娘

彼女は、やはり年上の兄がいるせいか、何でも速くできるようになりました。

考えてみれば、親は全く教えていないのに生後9ヶ月目前で歩いていた彼女。言葉ももちろん速い。

2歳前からデイケアに行くことになったことも加えて、2歳の誕生日には3, 4語の文章で会話ができるレベル。息子のときとは想像もつかない違いです。

そんな彼女、とっても勇敢

間違いなんて、なんのその。楽しければいいじゃない~♪(ただの向こう見ず?)

私の母との会話も、電話越しに私が「もしもし」と教えれば、「もしもし、おばあちゃん」と言うし、「おもちゃ、ありがとう」も完璧な発音で言えます。アンパ*マンのキャラクターも、私以上に知っています。

 

この二人に、同じように外国語を教え、同じように習得するか?と聞かれると、そうではない、と思います。

息子は、自発的に「面白いな」と思ったものを選んで習得するし、娘は、与えられた知識をすんなりと受け入れる。

これは日本語だけでなく、日常生活でもそうで、「AとB、どっちが良い?」という質問をしてみることでわかります。親だからこそわかる、子供の性格の違いでしょうか。

 

 

スピーチセラピーに通い始めたとき、一つの家庭に二言語が共存することについて聞いてみました。ここサンディエゴは、メキシコ人の人口がとても多く、英語&スペイン語というバイリンガルの組み合わせがものすごく多いんですね。

 

そこで、セラピストが言うには、

「最近は二言語だけでなく、両親別言語+学校で英語、という多言語(multi-lingual)家庭もそう珍しくないの。多言語教育についての研究はものすごくされてきたんだけど、最近の結論としては、『特別これをやればいい』というようなことは言われていないのよ。」

という答えでした。

驚いたような、納得するような一言。

確かに、外国語を話したい!と思って自分で勉強したことのある人ならわかると思いますが、「これを勉強すればいい」という鉄則は、人それぞれ。どんな勉強方法が効果的か、というのも人それぞれですよね。

 

 

そして、アメ10ブロガーたちも書いているように、「言語の向こう側」が見える人間になることが重要だとも思います。

「言語」は道具でしかありません。

英語を話すことで「ハリウッド映画を字幕なしで見たいLaughing」とか、

イタリア語を話すことで「本場のピザを食べたいFoot in mouth」とか、

ポルトガル語を話すことで「ブラジル人の彼女を作りたいCool」とか、

そこに「目的」があってこそ、その言葉を習得することに意味があると思うんです。

なので、子供にバイリンガルになってほしい、と思ったとき、親としてその二言語を通して、どんなことを教えたいのか、知ってほしいのか、ということも考えてみると、どうやってその言語を教えるか、という道も見えてくるのではないでしょうか。

 

 

余談ですが、私は将来、自分の子供たちが「外国生活をしてみたい!」と言ってくれることを願っています。その動機が、日本のおもちゃでも、ブラジル人の彼女でも、インドのヨガでもかまいません。

自分のルーツを知り、外に目を向けることができる、そんな人間になって欲しい。そのために「外国語の存在」を知って欲しい、と私は思っています。

 

 

みなさんのバイリンガル教育、ぜひ教えてください。

 

 

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2 comments on “我が家のバイリンガル教育”

  1. そうかー、子供の性格によってそんな違うんですね。
    うちも私が日本語で話しかけても英語でかえってくる、っていう状態になりかけています。英語でかえってきたら、それを日本語になおして確認するようにしています。たとえば、
    「今日プリスクールで何したの?」
    「I played with Molly」
    「そう、モリーちゃんと遊んだの?」
    というふうに。
    ときどきほんとに娘の英語がわからなくて聞き返すこともあるし、わざと「なあに、ママ英語わからないから日本語で言って」と言ったりもします。

    勤務先に日系2世や日本人ハーフの社員がたくさんいるけど、日本語が話せて漢字の読み書きもできる、という人はほとんどいないです。話せるだけなら何人かいるけど、込み入った話やちょっとレベルの高い単語になると通じなかったり。それじゃ、おしゃべりには使えるけど仕事には結局生かせないんですよね。

    やっぱりアメリカに住んでいて、親のどちらかがアメリカ人で、もう片方も英語がわかってしまうと、もう相当努力しないと日本語を維持することは難しいですよね。

    私は子供にマメに漢字テストとか一緒に練習とかしてあげる根気がないので、きっとある程度で日本語教育はあきらめるだろうなぁ・・・

    でもしっかりやってあげると将来感謝されるのかな。悩みます・・・。

  2. Tamamiさん

    私も子供とのやりとりはそういう感じです!
    これくらいの会話なら、私が聞いていることも予測できるのか問題ないですが、急に、「(夕食に)ミートボールは明日作ってあげるから、今日は残り物を食べようね」と持ちかけると、「は?」という顔をするので、「あ、今のはわからなかったんだな~」とわかるんですね。笑
    こういう「会話の予測力」も個人によって違って、言語力も左右されますね。「コンテクストを読む」ってやつでしょうか?

    難しいですよね。
    日本語を教えなくて「どうして教えてくれなかったの?!」と言うかも知れないし、教えても「日本に興味ない」って言われるかもしれない。
    そこは子供次第ですから、日本語の必要性がない限り、彼らが自発的に「日本語を勉強したい」って思えるまでは押し付けないつもりです。
    逆に言えば、日系人でなくても、大人になってから自分の努力次第で日本語を習得した人も大勢いるわけだし、結局は本人のやる気次第ですよね。Tamamiさんのご主人もそうかな?

    それよりも、今は日常の基本的なコミュニケーション力を育てたいかな・・・笑

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