
えっと...
何書いてたんだっけな...
あ、そうそう、そうでした。9月11日、テロアタックがあった後に、子供を学校に落として、会社に向かったのでした。
その当時働いていた会社は、うちから、30キロばかり離れたところにあって、2本のフリーウェーを乗り継いで、40分ほどかけて通っていました。
その通勤途中、気のせいだったかもしれませんが、その日は、なぜかフリーウェーの交通量が普段より少ないと感じました。
「多分、すべての米国民が、ありえないほどの衝撃を受けて落ち込んでいるんだろう」と思うほどです。
今でも忘れもしません。対向車線、数百メートル先から、フルサイズの白のピックアップトラック、メーカはシボレー、車種はシルバラード、が、たたみ一畳ほどの大きさの大きなアメリカ国旗を荷台にくくりつけて、ガンガンとこちらに向かって走ってくるではありませんか。
思わず胸がジンとして、目頭が熱くなりました。
「落ち込んでいるだけでは、何も始まらないってことだ。」
通勤ラッシュに全く巻き込まれずに、いつもより短時間で勤め先に到着。
会社に入ると、皆とにかく暗い。衝撃が大きすぎて、皆落ち込んでいるのがよく分かりました。
皆、現場で何が起こっているのか、一刻一秒でも早く知りたいと言う気持ちなのでしょう。誰かが、家からポータブルテレビを持ってきて、会議室に設置。ベンチャー企業でしたから、従業員数もそれほど多くないので、会社のほとんどの人間が会議室の中でニュースに釘付け。
いつもなら毎週火曜日の午前中には、ミーティングがあるのですが、この日は、誰もミーティングに出ようとしませんでした。いや、ミーティング主催者であるはずのマネージャ連中まで、会議室の中でテレビを見ていたのです。
その日1日、皆ほとんど仕事と言えるほどの仕事をせずに帰宅したようです。私自身も、あの、ワールドトレードセンターの2棟が、煙と炎とともに、崩れ落ちる光景が目に焼きついて離れませんでした。
「ここまでやるか、普通...?」
「目には目を、歯には歯をって言うけど、矛先が違わないか?」
「ペンタゴンは分かるけど(失礼!)、なぜワールドセンターを攻撃して、何千人もの一般市民を殺す必要があるのか?」
などなど、アメリカ国民ではない私でさえも怒りがどんどんこみ上げてきます。
その夜、家族と夕食を取りながら、人間の命の尊さを話し合いました。
その翌日、いつものようにフリーウェーを通って会社に出勤。驚いたことに、アメリカの国旗を付けた車がたくさんはしっているではありませんか。それに...車にペンキで国旗を書いている車もいます。
会社に着くや否や、受付に座っているおばちゃんが、「これ、車に貼り付けてね」とアメリカ国旗のシールをくれました。
また、国内各地では、献血運動が始まりました。サンディエゴでも、いたるところで献血運動が始まりましたし、どこからともなくたくさんの人が集まってきて、ボランティアとして、ワールドトレードセンターに向けて出発。サンディエゴの消防士たちもニューヨークに向けて出発。
「昨日、あれほど落ち込んでいたアメリカ国民が立ち直り始めている...」
以前、「サンディエゴ山火事」でも書いたのですが、アメリカ人と言うのは、何か大変なことが起こると、恐ろしいほどのスピードで一致団結して、困った人を助けるのです。もちろん、そうでない人もいますけどね。
一般市民がお金を持ち寄って、食料、寝具などなど、あっと言う間に揃ってしまいます。ボランティア精神が旺盛と言うのでしょうか。あるいは、小さいころからそのような教育を受けているからでしょうか。とにかくすごい。
9・11...
私の人生で最も大きな出来事の一つです。