意思決定の早さ


このところの忙しさでブログの更新もままなりません。


が...


もう少しすると多少時間ができるような気が...


実は、昨日、ある事件が起こりました。


その事件の当事者の1人である私がその際に感じたのは、「会社の意思決定の速さ」。


このブログでもちょくちょく書いたことがあるのですが、今私が属しているプロジェクト、世界一の携帯電話メーカーとのジョイントなのですが、去年の末辺りから始まってほぼ1年、日に日にその忙しさが増していまして。


おまけに、うちの部署は、全プロジェクト数に対して、人員数が少ないと言う慢性的なリソース不足問題を抱えているので、今私が担当している大プロジェクトも私ともう1人のたった2人で、何から何まですべてをこなさなければならない状況で。毎日、ヘロヘロになっています。


そんな状況の中、顧客からは次から次へと課題が出てきます。「あれをいつまでにこうしろ。」とか、「これはこうだからああしたほうが良い。」とか。


お客様からの依頼ですから、期限までにきっちりと返す必要がありますよね。


でも、このリソース不足では、次から次へと降ってくる宿題をこなすことは物理的に不可能。精神的には、すでに逝ってしまっています。


つい3日前、他プロジェクトからリソースを引っ張ってくるために、うちのプロジェクトマネージャがミーティングを開きました。当然私と私の相棒もそのミーティングに出席。


「今のリソース配分は狂気じみてる。全く現実的ではない。どこかおかしいのがわかっているのになぜ対策が打てないのか。」


「われわれだけの問題で済めば良いが、当然顧客のプロジェクト進捗に影響がでてくる。」


など、どんどん問題を打ち上げます。そんな話、アッパーマネジメント連中もとっくの昔にわかっている話なんですけどね。慢性的なリソース不足では何ともなりませんな。それもわれわれにはわかっている話なのですが、文句を言わないと気が済みませんからね(笑)。


「あんたら、今どんな状況なのかわかってるの?」


「いついつまでにxx人増員しないと大変なことになるよ。」


3時間ほどのミーティングだったのですが、話は平行線のまま。とにかく、この問題をVPレベルまで打ち上げることでまとまりました。いや...実際のところまとまっていませんな...。


で...


2日前、ある事件が起こりました。


話が前後しますが、2ヶ月ほど前、うちの部署が、これもまた大きな携帯電話メーカーとジョイントすることが決まりました。短期集中型プロジェクトで、短期間にバババっとものを作り上げて出してしまおうと言うもの。当然のことならが、リソースはそちら側に引っ張られるので、私のプロジェクトのリソースが減りますね。


その事件と言うのは...


うちの上とそのメーカーの上との話で、今のプロジェクトは時期尚早であると結論付けされたらしく、1年ほど、いや、数年、先延ばしにするとのこと。


簡単に言えば、「プロジェクトキャンセル」


この話は2日前の午後にVPからアナウンスがありました。


この話を聞いて慢性的なリソース不足に悩むわれわれのプロジェクトチームがどう言う反応をするかわかりますよね。


「余剰リソースがもらえる!」


で、1日前の昨日。


うちのプロジェクトマネージャがアッパーマネジメントと話をしにいきます。当然、「リソースをもっと増やせ」ってことで。


ところが...


プロジェクトマネージャから、私のところのに電話がかかってきて、「おい、Masa。ちょっとxxxのオフィスまで来てくれないかな」と。


仕事をほっぽり出して、xxxのオフィスまで行ってみると、そこには、われわれのプロジェクトのキーメンバーと、キャンセルされたプロジェクトのマネージャが話し合いをしている最中。


「おお、Masa。実は...」


アッパーマネジメントが言うには...簡単に言うと...プロジェクト編成を変えると言うこと。


つまり、プロジェクトのリソースの入れ替えをすると言うことです。キャンセルになったプロジェクトを担当している人員をすべて、私が担当しているプロジェクトにもってきて、私と他数名が、別のプロジェクトに移るってこと。


「で、Masa、どう思う?」


どう思うって聞かれてもねぇ。今まで死に物狂いになってやっていたプロジェクトの仕事を他の人にやってもらえるってことですから、肉体的にも精神的にもかなり楽になりますよね。


反面、俺が製品化しようと一生懸命やってきて「マイベービー」を他人に取られてしまう悔しさにも似た感覚...。


ま、会社が言うことに逆らうことはできませんからね。


「ああ、グッドアイデアだと思うよ。リソースにも余裕ができるしね。人員構成的にも納得できますね。」


と言いながら、内心、


「モチベーション、落ちるよなぁ。もっとうまく人を回せないのかよ、ったく...。おととい『人くれ』って言ってるときに何もしなくて、今日は手のひらを返したように『人やるよ』ってことでしょ。」


と思いました。


「OK、じゃさっそく人の入れ替えをしよう。明日、1日で仕事の引継ぎをしてくれ。xxxとxxx、プロジェクトリードを集めてミーティングをしよう。」


と言うことで、今日、丸1日かけて、引継ぎをすることになっています。


ただ、1年あまりかけてやってきたことを1日で引き継ぐことは現実的に不可能な話ですから、これから数週間、今のプロジェクトと、新しいプロジェクトの両方を見なければならなくなりそうです。当分、この忙しさは緩和されそうにありません。


しかし...


この2、3日、恐ろしい速さで話が動くのを見ました。私の見えないところで、多くの意思決定がされてたんでしょうね。ほぼ1日で、ガラリと組織が変わりました。


さてと、どう引き継ぐか考えることにしようかな...。

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えらいことになっちゃいましたねぇ、トヨタさん


今日のサンディエゴのローカル紙の一面は、例のトヨタさんのリコールの話でびっちり。


会社でも噂になっています。


また、ネット上のあちこちのニュースサイトでこの話が取り上げられています。


えらいことになっちゃいましたねぇ。


380万台もリコール。


ことの発端は、8月にサンディエゴで起こった自動車事故。


運転中にアクセルが戻らなくなって、時速190キロで他車とぶつかり、4人が死亡。


警察の調査によって、フロアマットの位置によっては、踏み込んだアクセルが戻らなくなる可能性があることが判明。昨日、火曜日、トヨタさん、それを認めて大リコール。


2005年にもトヨタのリコールがあったんですね。その時は総台数90万台。ステアリングの問題でした。


実は...この話、ある事件を私に思い起こさせました。


そう、今から20年ほど前、当時トヨタ系の会社に勤めていたのですが、私が所属する部署が、リリースされたばかりの初代セルシオを実験用に購入したんですね。


1千万円近くもするその車を、実験名目で何度も運転できたのですが、ある日、ある事件が起きました。


その日も、いつもと同じように、助手席に実験の相棒を乗せて運転していたのですが、100メートルほど先にある信号が赤に変わったので、スピードを落とすためにアクセルから足を離したのですが、どう言うわけか全くスピードが落ちない。


実験のために運転していましたから、それほどスピードは出ていなかったと思うのですが、それでも時速30キロくらいは出てたでしょうね。


「あれ?おかしいな。スピードが落ちない。」


同乗の相棒も、


「どうしたんですか?」


と不安。このまま進めば、間違いなく赤信号で停車中のトラックに後ろから突っ込みます。


「あれ?おかしいよ、まじで。」


この間、2、3秒のことだったと思いますが、すぐにブレーキを踏みました。


ガクン、ガクン


と、異常な減速。そう、あまりご存知ないかもしれませんが、その昔、マニュアル車(今もあるか...)にはクラッチと言うものが付いてましたよね。クラッチのつなぎが悪いと、「ガクン、ガクン」となることがありますよね。ちょうどあんな感じ。


前に停まっているトラックの手前で止まれるほどの減速ではなく、


「ドーン」


とぶつかってしまいました。スピードがかなり落ちていましたから、双方とも大した破損もありませんでした。でも、トラックの後ろはベッコリ。


当時、セルシオに乗っているような人はほとんどいませんでしたから、トラックの運ちゃんがわれわれを「それ系」の人間と勘違いして、みょーに丁寧語を使って話していたのを思い出します。


帰社して、事故を上司に報告。しかられはしませんでしたが、厳重注意を受け、その後しばらく、セルシオの運転を許可してもらえませんでした。


事故後、納得のいかない私は、車に戻って、アクセルやブレーキ辺りに何か問題がなかったかどうかをいろいろとチェックしました。そこで行き着いたのが、


「フロアマットがアクセルにひっかかった」


のではないかと言うこと。


停車中のセルシオに乗って、マットの位置や足の位置をいろいろと変えて、試してみたのですが、アクセルが途中でひっかかるようなことは起きませんでした。


全く納得がいかないので、上司にもその件をいろいろと相談したのですが、証明できないのですから、取り合ってもくれませんよね。


今日のリコールの話を聞いて最初に私が思ったのは、


「このリコールの原因は、以前から、潜在的にトヨタ車に存在していた」


と言うこと。


やはり私は間違っていなかった...。

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IT guys


と言われても、何のことかさっぱり分からないと思います...。


うちの会社では、従業員のパソコン、ネットワーク関係の仕事をしている人たちをこう呼びます。


以前お話した、「ヘルプデスク」もこのIT guysに含まれるのですが、「ヘルプデスク」と言う場合と、「IT guys」と言う場合とでは、びみょーに意味が違うような気がします。


ヘルプデスク = 困った時の神頼み。パソコンの設置から修理、果てはマウスやUSBフラッシュメモリの購入まで、何でもやってくれる非常にありがたい存在。


IT guys = ネットワーク頭脳集団。非常にスマートだが、人当たりはそれほど良くない。自分の意見を曲げるのが大嫌い。仕事を完璧にするが、概して遅い。


今日、その「IT guys」と仕事をする機会がありました。仕事はできるのですが、遅い。この前話したことを、まだやっている感じ。何とかならないものか。仕事の遅い人は、仕事ができないと言っても良いのですが、彼らは時間をかけて、じっくりと仕事をして完成させるって感じでしょうか。


彼らにへそを曲げられると後々大きな問題になるので、何か意見する場合も、できるだけ当たり障りのない言葉を選んで話すようにします。


ま、人間的には全然悪い人たちじゃないんですけどね。「オマエナァ、そんなことまだやってるのか。この調子じゃ仕事が終わる前に年老いて死んじまうよ。」と言いたいこともあったりします。


こう言う人たちと仕事をする時は辛抱しなきゃいけませんな。

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日本語の英訳って難しいですね


ちょっと面白いニュースがライブドアに載っていました。


日本人に英語を教えるとこんなにヤバイ …ある英作文の内容に大反響


大元のブログ記事がこれ。


Teaching English In Japan Is Awesome and Sometimes Hilarious


この投稿のコメントが結構笑えるのですが、「なるほど」なんて考えさせられるものもあったりします。


偉そうなことは言えない私ですが、英語を話すときに、日本語をそのまま英訳しても、通じないことの方が多いです。


通じない理由は、英文法とか単語とかの知識以外のところにあるんですね。もちろん、基本的な文法や単語を知らなくてはならないですが、大学レベルの英語の知識があっても、通じないことの方が多いように感じます。


多分、文化の違いがかなり大きいんじゃないかと。


なぜこんな話をするかと言うと...


今日会社で、あるソフトウエアツールの教育を受けたんですね。そのツール、その分野ではかなり有名なある日本企業が開発したもので、もともと、日本語で開発されたものを英語にローカライズしたものなんです。つまり、ヘルプとか、メニューとかの日本語がすべて英訳されているんですね。


ツールのバージョンが12ですから、10年以上も前から英語圏で使われている、かなり有名なものです。多分、世界各国で使われているようなものだと思います。


で、インストラクターが使い方を説明してくれるわけですが、メニューの中に明らかに日本的な言い回しが結構あって、みんなの笑いをかっていました。


例えば、日本語で言うと、


「ファイルを閉じようとしていますが、保存しますか?」


のような感じの言い回しを、


“You are trying to close the file…”


のように訳しています。この英訳、単語を見ても、文法を見ても、全く問題ないのですが、英語のネイティブスピーカに言わせると、


「超日本的な英語」


だそうです。よく考えてみれば、ソフトウエアとか、マニュアルとかに”trying“ってのはおかしくないですかね?


「え?自信ないの?」


などと考えてしまいそうで...。


あまり偉そうなことは言えませんが、とにかく、日本語を英訳する場合には、言葉の裏にあるものを十分に知った上で訳すべきでしょうね。


難しい...。

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南カリフォルニアは山火事の季節です


先日、ロスで大きな山火事がありましたが...


ぼちぼちサンディエゴでも山火事を心配しなければならない季節に入ってきたようです。


ロスの少し北のベンチュラカウンティーで火の手が上がったとか。サンタ・アナ風にあおられて火の勢いが増している模様。


今週は、私の住むサンディエゴの内陸部では、日中の気温が100度(38度)を超えています。


「暑い」と言うよりも、太陽が肌に差し込んで「痛い」と言う感じ。今のところ風はそれほど強くありませんが、風が出てきたら要注意ですね。


さらに内陸のラモナと言う街では、気温と風があるしきい値を超えると、漏電による山火事を防ぐために、電力会社が送電をストップするとか。住民は大反対しているようですが。


とにかく、今年も何も起こらないよう祈るしかありません。


それにしても暑い...。
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