パソコンがクラッシュ


普通、会社ではラップトップパソコンを貸与されます。



職能、職位によらず、すべての従業員が同じメーカー、同じ型番のパソコンを使うことになっています。



私がこの会社に入ったのは今から3年半前のこと。当時与えられたパソコンはデル製で、ディスク容量やメモリ容量も十分大きいし、BluetoothやワイヤレスLANも内蔵のもので、結構気に入っていました。



3年半後の今、当時と比べると、テクノロジーの進化の勢いは想像を絶していて、ディスク容量は数倍、メモリ容量も倍になっています。また、設計の最適かもうまくなされていて、以前より軽いのに、バッテリ寿命は長くなっています。



そろそろ新しいPCに変えてもらいたいなぁと思っていたのですが、故障もまったくないし、交換する理由が見つかりません。50GBもあるハードディスクも、設計に必要な高価なソフトウエアをインストールしまくったため、残りもわずか。



「本体交換は無理かもしれないけど、ハードディスクくらいは大きいものと交換してくれないかな。」



と考え、HELPデスクに連絡を入れました。



「HELPデスク」と言うのは、日本で言うIT部署でしょうか、アメリカでそこそこの企業には、必ずそう言う部署があって、パソコンの不具合や、ネットワークのセットアップなど、IT関係のもろもろの面倒を見てくれています。会社によっては外注しているところもあります。



ここは年間を通して非常に忙しい部署で、1日中動き回っているとか。ま、当然といえば当然ですね。パソコンの不具合なんぞは日常茶飯事のことですから。



と言うことで、早速HELPデスクに連絡を入れました。



私 「私のパソコンは3年半前のもので、ハードディスク容量が小さくて、もうパンクしそうな状況です。ハードディスクを大きいものと交換して欲しいんですけど。」



HELP 「ちょっと待ってくださいよ。今、型番、調べますから...。ああ、古いですねぇ。確かにこれじゃハードディスクの容量が少ないですよね。えっと...、ちょっと待ってくださいよ。補給部品があるかどうか調べますから。う~ん、古いなぁ...。古くて補給部品もないので、新品にするしかないですねぇ。」



私 「あ、そうですか(ラッキー♪)。別に動くからハードディスクだけ交換してもらえば良いんですけどねぇ。」



HELP 「でも、機種が古いですからねぇ。じゃぁ、新品に交換しましょう。準備しますから、2、3日待ってくださいね。後日連絡します。」



と言うことで、新品の最新機種に置き換えてくれることになりました。ハードディスク容量は5倍もあるし、メモリー容量も倍、おまけに軽いし、バッテリ寿命はかなり長い。それに今流行のデュアルコアで超高速。言うことなし。



ダメもとで言ってみるものです。超ラッキーでした。



で、数日後に新品のパソコンが到着。



到着前の数日間で、私のパソコンのデータが新品のパソコンにコピーされたようです。以前もお話しましたが、このHELPの方々、従業員のパソコンに「裏口」から入って、いろいろと操作することができるんですね。ソフトウエアの不具合を直したり、インストールをしたり、非常に便利なんですが、考えてみればすごく危険です。あなたのパソコンが丸見えなわけですから。



そんなわけで、その日から新しいパソコンを使い始めました。



プロセッサが早いので、何をやってもサクサク動くいて超快適。



「これで思う存分仕事ができるぞ!」と心にもないことを考えたりして...。



と思ったのもつかの間、いきなりディスプレーが真っ青。で、白のキャラクターが画面を流れます。



ブルースクリーン



パソコンユーザーがもっとも恐れるもの。資料作成中であろうが、ウェブサーフィン中であろうが、お構いなし。瞬時にしてすべてをきれいさっぱり消し去るもっとも恐ろしいクラッシュ。



「うぁ~」



と思わず叫んでしまいました。なぜかって、今までタイプしてきたドキュメントが一瞬にしてパーになるわけですから。



「てめぇ~、やりやがったなぁ~。」



と思っても、誰に当たれば良いのか...。



「もう一度書くしかないか...」



30分以上の時間を無駄にして、パソコン立ち上げ後に同じ作業。泣くに泣けません。



「トホホ...。」



1時間以上かけて、ドキュメントを元に戻し、さらに書き上げました。何がいつ起こっても良いように、5分おきに「保存」。



「ちょっと、メールでもチェックするかな。」とウィンドウを切り替えたとたん...



ブルースクリーン



「これは何かおかしい」と考え、早速HELPデスクに連絡。



私 「交換してもらったばかりの、『新品』のパソコンが続けざまにブルースクリーンになるんですけど。すぐに調べてもらえませんか?」



HELP 「今すぐにそちらに行きますから。」



ものの5分もしないうちに、女性のITエンジニアがやってきて、パカパカ何かをタイプして、ブツブツ言いながら、何か調べています。



HELP 「これはグラフィック関係のハードウエアがいかれてるせいでしょう。メーカーに調べさせるので、パソコン、もって行きますね。」



私 「は?でも、パソコンないと、仕事にならないんですけど...。」



HELP 「大丈夫、『ローナー(a loaner)』をお貸ししますから。直るまでそれを使っていてください。」



私 「はぁ、わかりました。じゃぁ、今使っているデーターファイルをどこかに移しておけば良いですね。」



この「loaner」と言うのは、最低限仕事ができるだけのソフトウエア、たとえば、アウトルック、ワード、エクセル、パワーポイント、インターネットブラウザーなどをインストールしたパソコンのこと。



確かにこれを使っていれば仕事はできるのですが、自分のパソコンに入っているファイルとか、データーとか、何かと参照したい場合ってありますよね。それができない...。



早く直ってきて欲しい...。



と言いながら、「loaner」を使って、これを書き込んでいます(爆)。

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職場の机の上の写真立て


日本の職場ではめったにお目にかかることがありませんが、こちらの職場、オフィスには、自分の家族の写真、フィアンセの写真、犬、猫などのペットの写真が必ずあります。



オフィスの壁じゅうに、自分の子供の写真を貼ったり、奥さんの若かれしころの写真を入れた写真立てを置いたり。



おそらく従業員の半分以上は、そんなことをしているように見えます。



写真がないオフィスの持ち主は、大抵、シングル(独身)とか離婚歴のある人とか。



人種差別をするつもりはありませんが、写真をべたべた貼っているのは白人が多いような気がします。インド系は写真の数が少ないですかね。アジア系は貼っていない人が多いような気がします。



あと...



パソコンのウォールペーパー。



ここにドーンと大きな写真を貼り付けている人がたくさんいます。



ミーティングなんかで、プロジェクターを使ったりしている時、パワーポイントのスライドのしたから、大きな彼女のウォールペーパーがドーンと出てきたりして、みんなに冷やかされている人がいたり。



先日行ったときに撮った2メートルほどもある大きなカジキを抱えてにっこりと笑っている写真が出てきたり。



あるいは、愛車のBMW M3のそばで親指を立ててにっこりしている場面とか。



注意して見ていると結構面白いですね。



隣のビルおじさんの場合は、オフィスにレーシングカーの写真をべたべた貼っています。



すぐ横のケビンは、家族写真を大きな写真立てに入れて、机の上に置いています。パソコンのウォールペーパーは、去年の夏に行った、ヨセミテの山の景色だったかな。



日本だと、定期入れの中に彼氏や彼女の写真を忍ばせてたりするんですかね。



ちなみに、私の場合、オフィスの机の上には、子供たちの写真と、家族写真。財布の中には、子供たちの写真。パソコンのウォールペーパーには、真っ赤なフェラーリの写真を貼り付けて、「いつかはこれに乗るぞ!」とモチベーションを高めています(爆笑)。

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インタビュー...緊張...

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先日、と言っても1ヶ月も前のことですが、ここで、面白い話があるってことをお話しました。



ビジネスネタが舞い込んできた?



この話、実行することになりました。



私と同様、ミック・ムーアがかなり乗り気で、



ミック 「マサ、やるしかないよ。ビデオとかオーディオとか全部面倒見てあげるから、マサ、やんなよ。」



と昨日、金曜日に電話がかかってきました。



私 「ああ、あれね。面白いことになりそうだよな。やってみようか。で、いつ?」



ミック 「明日の午後6:30でどう?



私 「えぇぇ~、あしたぁぁ~。ちょっと...ちょっと待った。いやぁ...明日予定があるんだよね。ほんと、ごめん。DCにも言っといてくれるかな。」



ミック 「じゃぁ、いつにする?来週の月曜日?火曜日?...」



私 「えっと...、(それなりの準備が必要だから...)来週土曜日、8月8日ってのはどう?」



ミック 「OK、じゃぁ、8月8日土曜日の午後6:30に俺の家ね。ちゃんと準備しとくから。」



私 「ああ、じゃぁ、それまでにいろいろと質問、考えとかなきゃならないな...。」



ミック 「あ、質問は俺の方でも考えとくよ。その方が楽でしょ?」



私 「ああぁぁ~、助かるなぁ。さすがミック。」



ミック 「任しときって。じゃ、また連絡するな。」



と言うことで、来週の今日、インタビューをすることになったのですが...さて、何を聞けば良いでしょう...。



いざ、インタビュー実現となると、正直、なかなか難しいものがあります。



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インターネットビジネスについて考えたことありますか?

「アメリカ企業で...」から、かなり話がずれますが...



実は...



このブログではほとんど話したことがないのですが...



数年前からインターネットビジネスをやってまして...



と言っても、一家を養うほどの稼ぎはありません。まぁ、お小遣いになるくらいでしょうか。



趣味にちょっと毛が生えた程度でしょうね。



巷では、インターネットビジネスはお手軽で、誰でも始めることができ、簡単にお小遣いを稼ぐことができる...ようなイメージがあります。本屋さんにはそれに関してのノウハウ本が山のように出ていますし、ネット上にはほとんど詐欺ではないかと思うような「たった1週間で○○万円稼げる方法」のような電子ブックが1万円以上で販売されています。



うまいお小遣い稼ぎの方法はないものかネットで探し回っている、専業主婦の方々や無職の方々がたくさんいるようです。で、生活費を切り詰めて大枚はたいて、電子ブックを購入したのに...大した内容でなくて、しかも、1週間で○○万円なんて完全なうそ。「しまった~、だまされた。」と思っても、すでに時遅し。販売者にメールを送っても何の音沙汰もなし。ウェブにある電話番号に電話をしても、「現在使われておりません」の録音。



こんなことがあちこちで起こっているようですね。



確かに、パソコンを持っているだけで、「インターネットビジネス」を始めることは可能です。本や電子ブックを買わなくても、インターネットで検索すればほとんど入手できない情報はありません。そんな情報に沿ってウェブサイトを作ったり、商品を売ったりが、簡単に出来てしまいます。



でも、ちょこっとネットで何かしたくらいで、1週間で○○万円稼げるほど、世の中甘くはありません。



そりゃ、中には、よほど運が良くて、たまたま○○万円稼いでしまう人もいますが、それは「たまたま」であって、それがずっと続くようなことは絶対にありません。



全く意味のない電子ブックを販売して大儲けをしている悪徳商人にも問題はありますが、それを購入してしまう人にも問題があります。「うまい話には裏がある」ってことですね。



と、ネガティブな話ばかりしてしまいましたが、インターネットビジネスを「趣味」ではなくて、本当の「ビジネス」と考えれば、それに対する考え方も変わるでしょうし、取り組み方も変わってくるでしょうね。



私の場合、根が「技術屋」(と言うか正真正銘の技術屋ですね...笑)ですから、何事も事細かに突き詰めないと納得のいかない性格です。ですので、「ここにこうやって書いてあるけど、どうしてこうなるのか?」、「どうして、こうしなければならないのか?」などと、どうでも良いようなことに時間をかけてしまいます。で、試行錯誤。お金儲けと言うよりも、何と言うか...研究と言うか...。



だから、技術的な知識だけはたまったような...。



あれ...、意図していた内容からずいぶんずれてしまいました。



何を話したかったかと言うと...、



たとえば、今この投稿を読んでいただいている、「あなた」。自分でウェブサイトで商品販売ページを作って、インターネットビジネスを始めるとしますよね?ウェブサイト作成ソフトウエアを使えば誰でもできます。多分、デザインが得意な方なら、2~3時間もあれば、商品販売ページが出来上がるはずです。



で、それを早速サーバーにアップ。



さーこれでがっぽがっぽ儲けるぞ♪」



何て、すでにお金持ちの気分。



でも...、待てど暮らせど商品はいっこうに売れない。



「おっかし~な~、ウェブサイトも完璧だし、取扱商品も良いはずなのにな~。」



1週間経っても、1ヶ月経っても、いっこうに売れません。



理由は簡単。



お客様になるはずの人たちが、そのウェブサイトを見つけることが出来ないから。」



広告も出さず、人目につかない場所に、ひっそりとお店を出しているラーメン屋にお客さんは入りませんよね。



インターネットビジネスをかじっていて、収入が思うように得られない人たちは、ここを忘れているんです。



ウェブサイトを作ることは超簡単。でも...、最も難しいのが、「どうやって集客するか」なんです。



ここを考えずに「ネットで金儲け♪」を考えている人たちが五万といます。「お手軽ネットビジネス」と言う言葉の影に、この重要なことが隠れてしまっているってわけですね。



実際のビジネスを考えてみれば超当たり前のことです。



で...



ネットで生計を立てているミックや、他の知り合いは、インターネットビジネスを「リアルビジネス」と考えているから成功しているんでしょうね。



ミックなど、ネットビジネスに投資する額は半端ではありません。



ウェブサイトを立ち上げたら、



「広告を打つ」

「ウェブサイトアドレス入りの名刺をくばりまくる」

「インターネットラジオの番組に登場してウェブの宣伝をする」

「アフィリエイトにお金を払って宣伝してもらう」



などなど、あらゆる手を尽くして、ウェブサイトへの訪問者を増やす努力をします。彼に言わせれば、



「投資したお金は必ず回収できる」



ってことです。



そう言う「下積み」があって初めて、「意味のある」訪問者があるのです。



で...、ここからがインターネット特有の現象。いったんある程度の数の訪問者になると、後は、ほとんど何もしなくても、どんどん訪問者が増えるようになります。笑いが止まらないほど。訪問者が増えれば、商品購入も増える。



英語のウェブサイトなら、世界で通用しますよね?仮に世界の人口の1万分の1の人が20ドルの商品を買ったとすると...、いくらになると思います?



インターネットビジネスって奥が深いです...。



がんばろっと...。

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出版不況?


出版不況の世の中と言われますが...。



本、読んでますか?



どんな本、読んでますか?マンガ本?自己啓発書?物語?



どんな形の本ですか?印刷され製本された本ですか?それとも電子ブック?オーディオブックですか?



いつ読んでますか?通勤時?会社の休み時間?寝る前?



どこで読んでますか?通勤時の電車やバスの中?食卓?ベッドの中?



今まであまり気にしなかったのですが、アメリカ人(と言うかアメリカに住んでいる人)ってどんな本をどこでいつ読んでいるのかなぁと考えてまして。



アメリカに来たことのある方はご存知だと思いますが、こちらの本屋さん、たいてい、スターバックスなどのちょっとしたコーヒーショップを併設してまして。コーヒーを飲みながら、その辺にある本を「ただ」で読むことができるようになっています。



最初は少し面食らったのですが、コーヒーショップに陣取って、机の上に本を5、6冊積んで、コーヒーを飲みながら読みふけっているんですね。読み終えた本はもちろんもとあった棚に返します(返さない人も結構いるようですが)。日本で言う「立ち読み」ですね。机に座って、コーヒーを飲みながら出来るってことが大きな違いです。



本屋さんで読んでいる人も多いですが、大量に買って、家で読んでいる人も多いようですね。驚くのは、3、400ページもあるような分厚い本を2、3冊かかえて、レジの順番待ちをしている人が結構いること。



「こんなにたくさん読むのか...」と、感心してしまいます。



ニューヨークやロサンジェルスなど、大都市近郊に住んでいる人たちは、通勤時の電車の中とか、バスの中とかで読むんですね。少し前にニューヨークに旅行に行ったときに、地下鉄の中で本を読んでいる人をよく見ました。iPodで音楽を聴いている人の方が多かったかな。



カリフォルニアは車通勤が多いので、通勤時に本を読むってことはほとんどないでしょうね。オーディオブックを聴きながら通勤している人も結構いるようです。



あとは、ラップトップパソコンとか、スマートフォンなんかに、アドビのpdf形式の電子ブックをダウンロードして、それを読むとか。分厚い本を何冊も持ち歩く必要がないので、最近流行っているようです。



また、最近、アマゾンドットコムで、「キンドル」と言う電子ブックを読むための専用のデバイスが登場しました。日本では、ソニーや松下が数年前に市場に投入したのですが、まだ時期尚早だったのでしょうか、ほとんど売れることなく生産終了になりました。でも、最近、アメリカでちょっとした「キンドル」ブームとか。本当かどうか知りませんが、アマゾンドットコムでキンドル向けの電子ブックを購入する人がどんどん増えているとか。



世界的な出版不況と言われて久しいですが(1990年代半ばころからですか...)、思うに、「紙」を媒体とする出版に不況が訪れているんではないかと。



出版業界って、結構古くからありますよね。古くからのしきたりに則って、ネタを仕入れ、校正し、製本し、取次ぎ業者を通じて一般書店へ流す。これが当たり前と考えている。



インターネットや、携帯電話が普及し、紙の本の存在価値が以前よりも薄れてきている。それでもなおかつ旧来のやり方を通して商売をする。倒産が多いのもうなづけます。



アマゾンは言うまでもなく、アメリカ書籍小売店では老舗中の老舗、Barnes & Noblesも電子ブックへの大々的な参入をアナウンスしています。



これからは、「紙」ではなくて、「データ」ですね。



これからそんな出版業界で面白いことをしようと考えています。



何が起こるか...。

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