「ファミリーデー」と言われても何のことか分かる方はいませんよねぇ。
では、カンパニーピクニック。
分かりますか?
簡単に言えば、会社が従業員家族を招いて「ウィークデーの午後のひと時を楽しく過ごす」と言うイベントです。多分、よほどのことがない限りほとんどの会社が年に1度はやるイベントだと思います。
ビーチに行って浜辺でBBQパーティをしたり、会社の駐車場をつぶして、ちょっとしたゲームコーナーを作ったり。普通、費用は会社持ちです。そうじゃないと、誰も来ませんからね。
うちの場合は、毎年8月中旬の金曜日にファミリーデーがあります。去年は、何があったかなぁ...。子供たちを集めてのゲーム大会とか。新しいオフィスビルに引っ越してからの初めてのファミリーデーだったのであまり大したことはしませんでしたねぇ。ビール、ジュース、ハンバーガー、サラダ、くだものなど、食べ物は豊富です。ケーキももちろんあります。
会社が小さい場合には、ボーリング大会や、ボートをチャーターしての海釣り大会なんかをするところもあるようです。冬の場合には、スキーもありますね。場合によっちゃ、ラスベガスまで繰り出して、カジノ大会とか。イベントはさまざまです。
今年のうちのファミリーデーは去年とは違い、一大イベントがあります。
バンド演奏
実は、バンドを組んでいるKevinが我々には内緒で応募してました。サプラーィズ!
30分くらい時間がもらえるそうなので、5曲くらい出来るかな。他のメンバーは少しびびり気味。練習時間もそれほどないですからね。
Kevinと私はおおはしゃぎ。こみ上げてくるこのエキサイティングなものはなんだーってな感じ。
楽しみだなぁ...。
ファミリーデー
アメリカ企業で働くためのメジャー(専攻分野)
「美国より」のmisakiさんからコメントをいただいていましたので、もう少し詳しく話をしようと思います。
私の働いている会社は、通信系のICを開発販売しているのですが、周りの人間を見回してみると結構いろいろな大学から来ています。
ハードウエア技術者を見ると、大きく分けて2つの専攻分野から来ています。
1.Electrical Engineering
2.Computer Engineering
私の理解だと、1は大きな意味で2を含んでいます。多分、1を専攻していれば、ある程度2についても勉強できると思います。そう言うクラスが取れるはずです。
1は、電子工学から、電子回路、電気回路、通信、無線通信まであらゆるものを含んでいます。2は、基本的にはコンピュータのハードウエアについて学びますが、今の時代、どこにでもコンピュータが載っていますから、「コンピュータ」と言う狭い世界について学ぶのではないと思います。個人的には、今は、1、2と言うわけ方じゃうまくいかないんじゃないかと思いますが。
2は、おそらく、IC内の回路のデザインなど、かなり細かい部分まで学ぶはずです。Verilogなどのハードウエア記述言語を使ってFPGAの設計なども学ぶでしょう。でも、1でも学べると思いますね...。
ちなみに、上記の学士号を持っている人はBSEE(Bachelor of Science, Electrical Engineering)を、修士号を持っている人はMSEE(Master of Science, Electrical Engineering)とレジュメに書くのが普通です。
ソフトウエア技術者を見回すと、圧倒的に、Computer Scienceを出てきている人が多いですね。多分、九分九厘そうでしょう。Computer Engineeringと違って、コンピュータのソフトウエアのことについて学びます。日本語で言う「情報処理」はここに入ると思います。
マーケティングや、プログラム/プロジェクトマネージメントも、技術者出身の人が多いですね。大学や大学院を卒業した後、しばらくハードウエアエンジニアやソフトウエアエンジニアの仕事をして、その間に、夜間大学でMBAの勉強をし、MBAの学位を取得した後、マーケティング部署に移動するとか...結構います。
会社によっては、うちの会社のように、「マーケティングはMBA必須」と言うところも結構あるようです。
特許関係の部署にも、技術者上がりの人が多いです。大学を卒業して、技術者を続けながら、大学で特許・法律を学んで、学位を取得したら、特許部に移るとか。
その他、エンジニアリングの専攻分野として、機械工学(Mechanical Engineering)、環境工学(Environmental Engineering)とか、いろいろな分野があります。アメリカの大学のホームページをご覧になると、もっといろいろと載っていると思います。
Prom – プロム
今日は、ハイスクーラーの年に1度の最も重要なイベントが行われる日。
そう「プロムナイト」。
Promって何の略なんでしょうね。子供たちに聞いても分かりません。何だろう...。
一般的には次のようなことをするようです。
1.女子生徒と男子生徒がカップルを作る。すでにカップルになっている場合はOKだが、彼氏、彼女がいない場合は、通常、男の方がお目当ての女子生徒に何らかのプレゼントを持っていって、プロムへの同伴をお願いする。作れない子は、会場で見つけると言う話も。
2.数カップルでリムジンをチャーター。男子生徒が女子生徒を車で迎えに行くこともあるらしい。ディナー会場へ。
3.ディナー。一般的には、それほどおしゃれなレストランでもないらしい。もちろん食事は野郎持ち。
4.レストランからリムジンでプロム会場へ。
5.プロム会場でイベント。ダンスをするらしいが、詳細は不明...。深夜12時に終わるらしい。
こんな感じらしいです。一般的には、シニア(12年生)プロムとジュニア(11年生)プロムがあるとのこと。
うちのジュニアの息子もどう言うわけかプロムに行ってしまいました。彼女はいないので、お目当て(?)の女の子を誘ったんでしょう。
夕方、リムジンが来る生徒の家まで、息子を送っていくことにしました。プロムへ参加する子供たちを見たかったし、息子の誘いを受けた子も見たかったし。
総勢9人。奇数ですが、現地で彼氏と落ち合う子もいるとか。ちょっとかわいそうかな。
男の方は女の子のために、女の子は男の子のために、コサージュを買って、胸に付けてあげます。
リムジンが来るまで、写真撮影。もちろん子供たちの親も、娘/息子の晴れ姿(?)を写真に収めます。私もとりあえず、息子のパートナーの顔をしっかりと写真に収めてきました。
高校生ともなると、すっかり大人ですから、女の子たちの服装もかなり派手になりますね。アメリカは自己主張の大切な国ですから、「これでもか」と言わんばかりに色とりどりの服装です。ま、これが普通なのでしょう。
男どもはかなりシンプル。黒のスーツにネクタイ。
で、リムジン到着。ストレッチリムジンで、とにかく長い、長い。9人乗り込んでも、まだ余裕がありそうです。
で、リムジンで20分のレストラン会場へ。親は解散。
これから、深夜12時まで、彼らははじけます。
お迎えは深夜2時に友達の家。お父さんは辛い...。
インターンをインタビュー
少し前に、うちに来ているインターンの学生を正社員として採用するかどうかを判断するインタビューをしました。
実は、今、うちの部署は「ハイヤリングフリーズ」になっていて、これ以上社員を雇えないことになっています。「ハイヤリングフリーズ」 ”Hiring Freeze”とは、「採用を一時ストップ」することです。ハイヤリングフリーズする理由はいろいろあって、会社が傾いているとか、予算がないとか、ポジションがないとか、など。うちの場合には、ただ単に、前期に人を雇いすぎて、オーバーフローしているだけのようです。
ちょっと話がずれました。
このインターン君、去年の夏からうちで働いています。週3日、午前中のみ出社して、いろいろと我々を助けてくれます。超が付くほどのロボットオタクで、ロボットのハードウエアやソフトウエアを自分で設計して作ることが3度の飯よりも好きで、大学のプロジェクトでもリーダーをやっていますし、どこかのコンテストにもよく参加しているようです。彼のパソコンの壁紙はロボットです(爆笑)。
その彼、自分の就職先についても真面目に考えているようで、インターン中から、ディレクタやシニアマネージャ連中にアピールをしていました。このインタビューの話も、実はディレクターから降りてきたんです。「彼がうちに興味があると言っているから、オープニングはないけど、インタビューして、使えるかどうかを判断してくれ」と。
彼の技術レベルは、この6ヶ月間で大体分かっていたのですが、仕事に対する姿勢や目標などについて真面目に聞いたことはありませんでしたので、30分のインタビュー時間にはちょうど良い議論になりそうです。
会議室に入ると、彼は落ち着いた感じで椅子に座っていました。
私 “Hey xxx, what’s up?”
彼 “I’m doing OK. But a little nervous”
まぁ、これから数人とインタビューをするわけですから、緊張するもの当然でしょう。
でも...
彼がすごかったのは、彼のロボットをインタビューに持ち込んだところ。会議机の上に、デーンとロボットが乗っかっています。私も技術者の端くれですから、興味が無いわけはありません。
こちらのペースに持ち込むどころか、完全に向こうのペース。これぞ、インタビュー時の鉄則!
「相手をこちらのペースに持ち込め」
インタビューは彼のペースで進みます。
私 「ここはどうなってるのかなぁ」
彼 「そこは結構苦労したんですよね。だから、皆で手分けして進めたんです」
私 「それって、お前がリーダー役買ったわけ?」
彼 「ええ、もともとプロジェクトリーダーが僕なんで、コストからスケジュールまで全部管理しなきゃならないんですよね。競技会1週間前には作り上げて、後はデバッグですよ」
私 「ふーん、結構やってるじゃん。プレッシャーもあるでしょう。」
彼 「まぁ、競技会前はね。でも、好きでやってることだから。」
とまぁ、こんな感じで進みました。
このインタビューでも私の目的は、彼の仕事に対する意欲、姿勢、仕事の進め方などを見ること。
終始彼のペースで進んだインタビューでしたが、肝の部分はしっかりと押さえておきました。
私が下した判定は...
「合格!」
他のメンバーも彼のペースにはまったらしく、すべて「合格」。
これで、6月になったら、彼は我々のチームメンバーです。
High School Students Suspended After Cheating Scandal
最近、うちの子供たちが通うハイスクールである事件が起こりました。
ある生徒が学校のコンピュータをハッキングして、生物のクラスの成績を書き換え、さらに、テスト問題なども盗んだとのこと。
このクラス、AP(Advanced Placement)クラスと呼ばれ、大学レベルの授業を高校で履修できると言うもの。クラスを取っている生徒たちのレベルもかなり高く、ほとんどの生徒たちは大学を目指しています。
他の州のことはよく知らないのですが、少なくともカリフォルニア州内では、UCバークレー、UCLA、UCサンディエゴなどの有名な大学が、入学のための必要条件として、最低でもこのAPクラスを2つパスしていることが義務付けています。ですから、ハイスクールの優秀な生徒たちは、良い大学に入るためにこのAPクラスを受けているのです。
そのクラスの8人が事件にかかわったとのこと。彼らはうちの息子と同じ11年生(ジュニア)。APクラスを取っているくらいですから、成績も優秀なはず。
我々から見れば、「なぜ、そこまでして...」、「見つかることなど分かっているはずなのに...」、「こんなことで自分の一生を台無しにして...」。
ローカルニュースでは、生徒や父兄のコメントを取り上げているのですが、皆ほとんど言っていることは同じ。
「学歴偏重の社会がこのような事件をますます増加させる」、「親、学校の子供たちへの過度の期待が子供たちをこのような犯罪に向かわせる」。
学歴偏重社会である日本で育った私たちから見れば、アメリカは教育に関してはまだまだかなり生ぬるく見えます。が、一歩社会に出ると、そこは日本以上に学歴社会。そんな将来を見て、子供たちはこのような犯罪に走るのでしょうか。
この8人の子供たち、当然退学処分。学区内にあるハイスクールへの転校も許されないほどのかなり大きな懲罰を受けました。「犯罪」の烙印を押されて、将来どう生きていくのでしょう。
非常に考えさせられる事件でした。