Uberがアリゾナで起こした死亡事故、知ってますか?
(Photo: Mark Henle/The Republic)
こんにちは、ご無沙汰のMasaです。
最近のアメリカ。いつものようにいろいろな事件が起こっていますが、最近ホットなのは、スクールシューティングとUberの自動運転中の事故。
スクールシューティングについては、またの機会にお話しするとして、今日は、Uberが起こした事故について。
Uberと言えば、アメリカ企業、ウーバー・テクノロジーズが運営する、ライドシェアサービスで、今、現在、世界70カ国・地域の450都市以上でサービスを展開しているようです(Wikiペディアより)。
すでにご存知の方も多いと思いますが、今週初め、そのUberがアリゾナのテンピで自動運転の試験中に、自転車で暗闇を横断中の女性を跳ねてしまいました。女性は死亡。
これはアメリカでの自動運転中の初めての事故とのことで、巷をかなりにぎわせています。
以下は、Uberの自動運転者のダッシュカメラで撮られた映像です。悲惨...。
Tempe police release video of Uber collision from CNBC.
NTSB(国家運輸安全委員会)はこの事態を重く見て、調査を始めていますが、他の会社は未だに自動運転の試験を続けているとのこと。
アメリカでは、アメ車メーカー、Uber、Lyftのようなライドシェアサービス会社、AppleやGoogleなどの自動車分野とは全く関係ない企業までが、先を競って自動運転の試験に精を出しています。日本では自動車工業会がかなりうるさいようなので、表立って公道で自動運転をしている車両メーカーっているんでしょうかね。個人的にはあまり話を聞きませんねぇ。
技術屋の私としては、将来の自動運転も非常に興味のあるところで、今後の動向を調査しながら、ああなるだろう、ああはならないだろう、などと考えをめぐらせています。
もしかしたら、アメ10読者の方の中に、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、完全自動運転への進化は以下のように、5段階に分かれています。
Level 1: Feet Off(足を使わない)
Level 2: Hands Off(手を使わない)
Level 3: Eyes Off(目を使わない)
Level 4: Mind Off(判断をしない)
Level 5: Driver Off(ドライバーがいない)
見ていただければわかりますよね?この段階で進化が進み、最終的に(Level 5)「完全自動運転」になるわけです。
現在自動運転試験を行っている企業は、Level 2とLevel 3の間くらいにいるでしょうか。Uberの場合も、少し目を放した隙に、人を跳ねてしまっていますから、このあたりですね。
高速な通信を使って、位置情報、カメラ情報などの自動車の情報をサーバーに送って、そこでAI(人工知能)を駆使して、自動車の方向、操作を予測して、それをまた高速通信で自動車に返せば、ほぼ人間と同じ判断をすることができるはず...とかなんとか言われているようですが...。本当かぁ?
個人的には、Level 5の自動運転なんぞ、夢のまた夢で実現したとしても、もう10年はかかるんじゃないかと思っています。
危険なのは、現在のような「進化」段階では、人が判断するか、車に判断させるか、非常にグレーなゾーンがあるということ。つまり、このゾーンの中では絶対に事故が起こりやすい。車を信じて手も目も離して自動運転していて、事故ってしまった、ってことになりますね。ようするに、「人間が判断」⇔「車が判断」の境目がどこにあるかわかならいから事故を起こしやすい。
今後、自動運転試験がもっと行われるようになると、さらに事故が増えますね、きっと。
なので、ルーフの上に、大きな箱を載せて走っている車のそばには絶対に近づかないようにしましょう。自動運転試験中ですから。
人間の運転する車の事故率と自動運転の車の事故率についてどう考えますか?
齋藤さん、ご訪問、コメントありがとうございます。
調査によれば、現在起こっている交通事故の約90%が、脇見運転や運転操作の誤りなどの人為的なことが原因になっているようです。
そもそも自動運転は、この人間の散漫な行為で起こっている事故をなくすことを主な目的として導入されようとしていますので、自動運転の車の事故率は0%であって欲しいと思うわけです。
ですが、個人的には、どう頑張ってもそれは無理だろうと感じています。
電車のように軌道を走っていても(確率は非常に低いですが)事故は起こるわけですから、どれだけ技術が進歩しても、0%にはならないのではないでしょうか?
自動運転の事故率がどのくらいになるのかは、よくわかりません。今よりは確実に減ると思いますが、0%にはならないはずです。
私がここで訴えたいのは、自動運転への進化の段階が今以上に事故を起こしてしまうのではないかと…。
答えになっていますかね?