Refund(リファンド、払い戻し)
昨日、面白い体験をしましたので、その話について少しお話しましょうか。
うちのキッチンの蛇口から水が漏れていたので、新しいものと交換してもらうために、このブログでも以前登場したプラマー(Plumber、配管工)に来てもらったんですね。
アメリカ人には珍しく金曜日の夜6時に来てくれるんですから、本当に感謝です。ま、本人はヒスパニック系なので、純粋なアメリカ人ではないんですけどね。
彼「簡単だからすぐに済むよ。問題なし!」
私「悪いね、金曜日の夕方なのに来てもらって。あんたの家族に怒られそうだよ。」
彼「大丈夫、ちゃんと俺のこと理解してくれてるから。」
とスペイン語訛りで話す彼でした。
彼の言うとおり、1時間でほぼ完成。ところが、うちには、流し台の下に飲み水用にフィルタを付けているので、それを最後にセットしなければならないんですね。水道管に穴を開けてそこにフィルタの管を差し込むようになっています。
やってみると...
なかなかうまく取り付きません。1時間経ち、ようやく取り付きました。
元栓を開いてみると...
あらら、水が漏れてくるじゃありませんか。シューだって...。
私「Jose(ホゼ)、何かうまくいってないみたいだね。大丈夫?」
彼「うん、ちょっとまずった。余計なところに穴を開けちゃったよ。それに、この蛇口、フィルタ取り付け用には出来てないみたいだ。」
私「(言い訳っぽいなぁ)そう、何か良いアイデアある?」
彼「1つあるので、それで試してみよう。」
試すこと1時間。
彼「やっぱりうまくいかないよ。Shit(くそ)、失敗した。」
私「今日中に直らないとまずいんだけどな。」
彼「分かった。じゃあ、今からHome Depot(ホームディーポ、日曜大工店...かな)に行って、新しいのを買ってこよう。それを付ければ問題ないよ。」
私「え?じゃぁ、これ、どうするの?100ドルしたんだけど...」
彼「大丈夫。リファンドすれば戻ってくるから。」
私「だって、今、穴空けちゃったじゃない。そんなの返せるの?」
彼「大丈夫。今からはずすから、Masaはビニール袋にきれいにしまってよ。しまう前にちゃんときれいに拭いてね。」
私「???」
と言われながら、蛇口セットを箱にきれいに収めて、ホームディーポに持って行きました。
時計を見るともう夜9時を回っています。
私「大丈夫かなぁ...」
彼「大丈夫だって。Masaは『違うものを買ったので、交換したい』って言えばいいだけだから。心配ないって。」
私「そうかなぁ...」
私「これ、返品して、違うものと交換したいんですけど。」
店員「あー、これ使ってあるでしょ。水で箱が濡れてるねぇ。」
彼「でも、使えないから交換したいんだけど。きれいに使ったから大丈夫。」
私「(すっげー根性してるよ、こいつ)」
店員「ビニール袋も破ってあるので、棚には戻せないんだよね。ちょっと待って、マネージャに聞いてくるから。」
.......
店員「棚に戻せないけど、リファンドするって言ってるよ。クレジットカードとレシートくれるかな...」
.......
昨日の夜は、レシートを持っていなかったので、結局返せなかったんですが、今日、返品してきました。
話は前後しますが...
彼「な、だから大丈夫っていったでしょ?俺なんか何度もやってるから。」
私「(ただものじゃないな、こいつ)」
と言うことで、蛇口もフィルタも無事に付きました。終わったのは夜の10時半。遅くまでがんばってくれた彼に感謝。
使ったものを返品すると言うのは、日本人の感覚からすると、「出来ない」と思うのが普通ですよね。でも、アメリカでは、どうもそれが普通のようです。もちろん返品出来るかどうかは、時と場合にもよるのですが。
かみさんの話によれば、あるスーパーマーケットで、ステーキ肉を買った人がいて、家に帰って焼いて食べたら、まずくてどうしようもなかったそうで、翌日、残りをそのスーパーマーケットに返品しに行ったそうです。店員は文句も言わず、返品に応じたとか。
使う前のものはよく返品しますが、使ったものを返品したと言うのは今回が初めて。
今日の教訓:
「気に入らないもの、まずいもの、間違ったものは、無理と思ってもとりあえず購入した店に持っていって返品を試みること。」
友達は、パーティー用のドレスをタグを取らずに着用して、パーティー後はもれなく返品するらしいです。毎回新しいドレスがただで着れる♪と。
自分の常識が崩れる音が聞こえました。笑)
ムッチさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
アメリカには90日以内なら理由を聞かずに返品を受け付けますと言うところが結構あるようですね。
日本人の「常識」は常識ではないかもしれません(笑)。