学問の勧め 【コミカレ編】

初めまして、ミラー美加です。サンディエゴに住在歴22年めです。

勤務先がサンディエゴカウンティーにあるグロスモントカレッジというコミュニティーカレッジ(以下省略してコミカレと呼びます)なので、留学関係、教育関係の記事を書いていこうと思います。よろしくお願いします。

(Grossmont College from chronicle.com)

自己紹介がてら、わたしとコミカレとの関係をお話しし、「コミカレで学ぼう」を広めたいと思います。

わたしがサンディエゴで大学進学を決めたのは渡米してまもなくのことでした。アメリカ人と結婚してサンディエゴに住み始め、日系の会社に就職し、そこでアメリカとは学歴社会なのだ、ここで生きていくには学歴が必要だ、と認識したからです。

というのも、大学新卒のアメリカ人女性アカウンタントがアシスタントマネージャーとして高い給料をもらい、私たち現地採用の日本人や高卒のアメリカ人女性職員は下っ端で最低賃金に近い時間給で働く、という図を目の当たりにしたからです。まだアメリカに住みだして1年目の経験でした。当時はコミカレと4年制大学との違いも知りませんでした。(後述のコミカレの利用法を参照ください)

その後、グロスモントカレッジの近所に(偶然)引越し、3人目の子供ができて仕事を辞めたのをチャンスに、グロスモントに入学しました。グロスモントで短大卒資格を取り、その後SDSU(サンディエゴ州立大学)で学士と修士を取り終わるまで実に13年かかりましたが、始めた時はそんなに長く学校に行くとは夢にも思いませんでした。実家の母が「いつからそんなに勉強が好きになったの?」とあきれていましたっけ。

話は少しそれますが、わたしは岐阜市にある高校の美術科を卒業したものの、美術からは落ちこぼれ、英語好きを生かして名古屋で英語の専門学校を卒業しました。

姉妹校のニューヨークのカレッジに語学留学しましたが、正規留学するには自分の学力では無理だと信じていました。その理由は、中学高校時代、わたしは大の勉強嫌いで、とくに理科、社会、数学など自分が興味がないものにはさっぱり手をつけず、宿題なども極力避ける怠け生徒だったのです。高校進学のときに美術科を選んだのは一緒に進学した親友が、カリキュラムを見せてくれて「見てみて、専門〔美術〕のクラスがすごく多いから、一般科目の授業が少ないよ。ここに受験しようよ。」と言ったからです。即決しました。

こんななさけないバックグラウンドを紹介するのは、そんなわたしでもコミカレのおかげで自分の可能性を見出し、目標を定め、そのために真剣に勉強する楽しさを覚えることができたからです。新しいチャレンジの場を与えてくれて、始めたときは想像もしていなかった大学院まで終えることができたのもコミカレで学ぶ楽しさ、クラスでいい成績を取る楽しさを発見したからです。

 

とはいえ、一番初めのクラスは英語のエッセイに苦しみ、3人目の息子を妊娠したこともあって落としました。はじめの一歩はこけた訳です。

でも一年半後、2度目の英語の先生が夜のクラスでたった一人のESLだったわたしを励ましてくれて、わたしのエッセイをとても褒めてくれて4ヶ月がんばった末に始めてのAをもらいました。

そのときの教授からの心に残る言葉は、「Good (English) writing comes from good thinking」「いいエッセイを書くには、英語うんぬんよりも、書く内容をよく考慮しなければならない。」こんなシンプルなアドバイスに奮い立って、自分の大好きな画家、アンリ・ルソーや、ローリングストーンのギタリスト、ブライアン・ジョーンズについてのリサーチは今でも印象に残っています。

 

私の場合ラッキーだったのは、わたしは中学校から英語だけは大得意で、書くことは嫌いではありませんでした。

でも短大とはいえ卒業するには理科や数学も取らなければなりません。とりあえず英語とスピーチのクラスを輝くAで終え、気をよくしたわたしは、全くちんぷんかんぷんな地理や生物もがんばりました。しっかりノートをとり、復習をしっかりやり、高校時代にはしたことがなかった、『試験勉強』も初体験!日本人留学生と試験勉強したとき、高校で生物を学んでいた彼女が日本語から英語に翻訳しているのを見ながら、わたしは日本語で覚えてない分、英語だけで覚えれば良い分楽だな、と納得していました。今では楽しい思い出ですが、当時はテストまえやエッセイの締め切り前は髪振り乱し状態だったと想像します。

その後、短大卒の資格を取って、最低賃金ではない仕事に就こうと決心し、インターナショナルビジネスを専攻し、卒業と同時に仕事に就きました。その仕事がとても大変で後にビジネスの世界はわたしには向いていないと察し、転職してグロスモントカレッジに就職、そしてSDSUへの編入を決めました。(つづく)

 

 

<コミカレの利用法>

コミュニティーカレッジは大きく分けて二つの役割を果たします。

一つは、4年制のユニバーシティへ編入するための一般教養コース2年分とり、3年生として大学へ編入する。

もう一つは、職業訓練やキャリアアップに有効なクラスを取ることです。こちらでは、例えば子供の学校の入学申込書に両親の学歴を記入する欄があり、そこに高卒、大卒のあいだに”Some College”という選択があります。また、住宅ローン申し込みなどでも同じ事を記入します。入学は簡単で卒業が難しいと言われるアメリカの大学制度では、いくらかでも大学で単位を取っていれば就職にも社会的にも高卒よりは認められるということなのでしょうか。

もしこちらで4年制の大学を卒業して学士号(バチェラーディグリー)を取りたいのであれば、一番賢い計画は、コミカレから4年制への編入です。

コミカレは経済的にもお金の節約になるばかりか、日本からアメリカのクラスルームに慣れるための練習から、A(4段階の最高点)を取るコツを学ぶには最高の学び舎なのです。

4年制の大学へ4年間通う組と、コミカレ編入組、卒業するときは全く同じ扱いで卒業証書をもらえます。学校によってはコミカレ入学枠があり、高校卒業してすぐ入るよりコミカレ編入のほうが競争率が低い場合もあります。コミカレでのGPA(成績の平均値)が高ければ高いほど、名門校、ハーバードやUCLA,UCバークリー入学も実現可能です。

 

留学生はもとより、永住組もこんな素晴らしいシステムを利用しない手はありません。コミカレは「アメリカのデモクラシーのエンジン」とも言われます。

実力さえあればどんどん上の学校へ進めるアメリカンドリーム。皆さんも夢=目標を掲げ、学問にいそしんでみてはいかがでしょう。

 

学問の勧め 【コミカレ編】” への28件のフィードバック

  1. Thanks, Fujiko san! Actually you are one of key people who helped me study at Grossmont, for you told me about financial aid possibility. I should have mentioned about it in the article, but the space was limited. I want to thank you again for pushing my back.

  2. Mikaさん、素晴らしい記事をありがとうございました。
    私自身もコミカレで学ぶことがとても多くあり、同じ感謝の気持ちを示してもらえてすごく嬉しいです。

    日本ではなかなか馴染みのないコミュニティカレッジというシステムですが、これだけのバックアップと実績、opportunityがある場所をもっと日本人に知ってほしいですね。
    コミカレのおかげで、どれだけの夢が実現し、想像力とやる気が育てられているか、とても素晴らしいことだと思います。

    私も自分の子供たちには、高校を卒業したら好きなことをやれば良いと思うし、たとえそれが高等教育でなかったとしてても、アメリカでは教育への門はいつでも広く開いていることを教えたいと思います。
    そして私もいつかはコミカレで教えられるような人間になりたいな~というのが密かな(?)夢です。

    続きも楽しみにしています!!

  3. えりなさん、こちらこそブログに投稿させていただく機会をくださってありがとうございます。これからもがんばって書いていきたいとおもいます。えりなさんのエネルギーがあればコミカレで教える夢はかならずかないますよ。

  4. 理科数学ほったらかしの奔放な時代のミカさんしか知りませんので、奮闘話は楽しみです。ところで何故英語だけは得意だったのですか?

  5. おおっ、新谷さん、読んでくださったんですね、恐縮です。奔放時代にはよく飲みに連れて行っていただいて、ありがとうございました。英語はすべてLP(なつかしい)についていた歌詞カードで学びました。暇があれば一日中歌詞カードを手にレコードを聞いていました。それで中学になって英語を学びだしたのが嬉しくて好きな曲を翻訳したり、好きなアーティストのインタビューをラジオから録音して聞いたり、遊びとして生きた英語を身につけていました。

  6. みかさん、素晴らしいですね! みかさんの諦めずに、13年間
    時間をかけて得たものは、かけがえのない財産ですね。
    みかさんのこの貴重な経験を多くの方に知ってもらいたいですね。
    ブログを通じて、世界に発信ですね。次回の記事も楽しみに待っています。
    心から、応援しています!

  7. 雅子さん、これを読んで一人でも多くの方が学ぶ楽しさ、目標に向かって進む楽しさを知ってくだされば、と思い書いています。応援ありがとうございます!!

  8. Mika先生、とっても興味深い記事で、楽しく読ませて頂きました(^_^)
    アメリカがこんなにも学歴社会だということはわたしも留学した1年間で知り、驚いたのを覚えています。
    日本では新卒で入ればサラリーはみんな一律、大学院卒と学部卒の間にもそれほど大きな差はありませんが、アメリカでは大学でのGPAまで入社後の待遇に反映されるというのにはビックリしました。
    それだけアメリカの大学教育が信頼されているという証拠なのでしょうね。

    Grossmontでの勉強は本当に楽しく先生のAsian American Studiesの授業も大好きで、わたしも先生の姿勢からinspirationを受けた1人です。
    先生が日本では美術科を卒業されていたなんて、ビックリ!!

    日本はまだまだ一度コケてしまうとそこから上がるのがすごく難しい社会。
    ヤル気さえあれば誰でもコミカレから一流の4年制に編入でき、どれだけかかって卒業しても、取得した単位を価値あるものとして認めてもらえ次のステップに生かせるアメリカの教育は、見習うべきところがたくさんありますね。

    またいつかSDでお会いして、いろんなお話をお聞きしたいです。

    長くなってしまいましたが、次の記事も楽しみにしています♪(^_^)

  9. まゆこさん、感想送ってくれてありがとう!あのAsian American History
    クラスは予算カットで幻のクラスになってしまいました。いまでもわたしのこととクラスのことおぼえててくれてありがとう!!次もがんばって書きますね。まゆこさんもお仕事がんばってね。

  10. 美加ちゃーん!祝・ブログ☆
    すごく楽しく読みました。
    美加ちゃんはロック少女で、で、わたしたちは15歳で女の子ばかりのロックバンドを編成し、ベースの美加ちゃんはそのときのヴォーカルの子に、「歌詞カード見てうたわないで、聞いてそのまま歌うのよ」って言ってたのが今思い出してもすごいよなーと。15や16で外国に行ったこともないのによくそんなことがわかったなーと。高校を出てすぐ英語を話せるようになった美加を、あたりまえのようにそのときは見ていたけど、今自分が英語圏に住んで、住むだけじゃ英語を操れないことを実感。これからもブログ楽しみにしてまーす。Luv。

  11. わ~玲子、ブロガー大先輩からのお祝いうれしいです!
    なつかしね、バンド時代。あのころから英語はわたしの生活の一部だったよ。今でもLiving Loving Maidの歌詞の意味ちんぷんかんぷんだけどね。みんなからのお祝いメールで涙目になってます。書いてよかった!

  12. ミカさん、あなたのバックグランド、13年の努力、興味深く読ませていただきました。日本人の留学が減っている昨今、このようなブログでもっとアメリカ留学を考える日本人が増える事を期待したいです。家の息子、娘を留学させて、日本の大学にやるよりずっと良かったと満足しています.(何より勉強させられたようで).今月すえには、次女もペンシルバニアに向かいます。
    頑張ってくださいね!

  13. 私も勉強に関しては「遅咲き組」なので美加さんに同感です。日本での大学の社会人受け入れはとても狭く、アメリカの懐の大きさに私はとても感激しました。自分が頑張れば結果は必ず戻ってくると確信したのも、このアメリカの「志ある生徒をサポートしよう」という素晴らしい土台があるのだと思います。私も修士号までとれたアメリカの大学とスタッフに感謝してます。美加さんのブログをみて多くの人が夢と目標を達成できますように応援します!

  14. しみずさん、読んでくださったんですね!初めておあいした頃はまだうちの末っ子が6ヶ月くらいだったのでしょうか?お互いに子供たちが巣立っていくのを見守る時期が来ていますね。(しみずさんは末っ子さんがまだいましたっけ。)これからもブログ応援してくださいね。

  15. 貴子さん、力強い応援ありがとうございます。次回はSDSU編なので貴子さんとの思い出深い時期について書く予定です。貴子さんとの出会いのおかげでわたしも大学院へ進めたんですよね、感謝!そんな気持ちをこめて書きたいと思います。

  16. Mika さんはじめまして!
    Grossmontを検索していたら、このブログにたどり着きました。
    今からでも遅くないかな?無理かな?って、葛藤している最中だったので、MIKAさんのブログは、背中を押してくれました。ありがとうございます。とてもあつかましいお願いがあるのですが、Grassmontのことで、教えていただきたい事があるのですが、もし良かったら、メール戴けますか?

  17. Pitさんコメントありがとう!サンディエゴにいる日本人みんなの背中を押したいと思っているので、嬉しいです。お返事が遅くなってごめんなさい。わたしのカレッジのEメールはMika.miller@gcccd.eduです。メールしてください。

  18. Mika-san 興味深く拝見しました。このような場所から失礼かと思うのですが、コミュニティ・カレッジの「その州の居住者」の定義について教えて頂けないかと思い、書き込みます。私はアメリカに来たばかりで、夫が3年前からこちらの会社で働いています。(この情報が関係あるか分かりませんが、納税もしているはずです。)このような場合、私は州の居住者となるのでしょうか?それともinternational studentなのでしょうか?

  19. Sarahさん、州民の学費についてはビザがなにであるかで決まります。LビザやEビザは1年間同じ州に居住した場合、その州民になる資格はあります。ご自分のビザが何かをしらべ州民資格があるビザで一年間その州に住み続ければ州民学費で通学できる可能性はあります。その場合2つの書類、州に居住している証拠、と今後も州に居住する予定である証拠が必要になります。すなわち、自分の名前と住所を示す書類と、州のドライバーライセンスなどです。学校のアドミッションへ問い合わせてみてください。

  20. Mika-san, どうもありがとうございます! ビザの種類によって異なるのですね、とても参考になりました。いつもアメ10を参考に&楽しみにしています。最近とても暑いですが、ますますご活躍されますように!

  21. Mika-san
    初めまして!!
    7ヶ月前に主人の仕事の関係でカリフォルニアに来て、近くのコミュニティカレッジに通おうと情報を探していたときにこちらにたどりつきました。

    昔、大学生のときに交換留学でメリーランドにいたことがあるのですが、あれから長い年月がたち今は英語にあまり自信がなく生活している自分をどうにかして自信を持たせたいのと新しいことを学びたいという気持ちが生まれて、現在問い合わせ中です。
    Mikaさんの文章を読んでますます行きたい気持ちが強くなりました!
    ありがとうございます!

  22. Hisayoさん、コメントありがとうございました。うれしいです。わたしの体験を参考にしてくださって、学校生活を楽しんでいただけたら本望です。なにか学校のシステム、勉強の仕方、等質問がありましたら送ってください。答え探しのお手伝いはできると思います。

  23. Mikaさん、優しいお言葉ありがとうございます!!
    こちらに質問をそのままのせさせていただいてもいいのでしょうか?
    心強く感じております!

    明日はIndependence Day ですね!
    素敵な連休をお過ごしください!

  24. Mikaさん、はじめまして ^ ^ /
    岐阜のお隣、愛知県のteraと申します。
    以前より、時折、拝見させて頂いております。為になる情報、ありがとうございます ^ ^
    突然、失礼とは存じますが、
    いくつか、グロスモントカレッジ、そして、San Diegoの他、コミュニティカレッジについて、
    質問させて頂きたいと思っております。
    以前のコメントに、Mikaさんのメールアドレスが載っているのですが、
    そちらに、送らせて頂いても、よろしかったでしょうか?
    どうぞ、宜しくお願いいたしますm(_ _)m

  25. こんにちは。とても良い参考になりました。ありがとうございます。いまMission Viejoにある語学学校に通っていてその後コミュニティーカレッジに行こうと考えています。そこでグロスモントカレッジを考えているのですが付属の語学学校を終了したらTOEFL免除で入学できたりするのですか??

  26. 埼玉に住んでいる19歳です。私は今留学を準備している学生です。
    grossmont colleage について少しでもお話を聞かせていただきたいと思いますので、前の方の返信コメントに載せているMikaさんのEメールアドレスに送っても大丈夫でしょうか?宜しくお願いします。

  27. Megumiさん、メールいただきました。ありがとう。メールのお返事しますね!

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