アメリカで内視鏡検査を受ける

大腸癌検診

こんにちは、Masaです。

今日は、うちのかみさんと私が先日受けた内視鏡検査について、メモとして残すためにここに投稿しようと思います。

 

内視鏡検査といえば、ご存知の通り、先っちょに小型カメラがついた長い管のような物を、口から、お尻から入れて、胃や腸の様子を見たり、写真に撮ったりする、あれですね。場合によっては、検査中に見つかったポリープをその場で切除したりします。

そこそこの年齢の方は、経験されているのではないかと思います。

ちなみに、大腸癌検診はアメリカではColonoscopy(コロノスコピー)と言います。

 

アメリカでは、40歳を超えたら、一度は大腸癌検診をすること、と言われています。ま、脂のたくさんのった牛肉や豚肉を好んで食べる人が多い国ですから、なんとなくそう言われるのも当然かと思います。

 

その私ですが、40歳を過ぎても受診する気はゼロ。内心、大丈夫かなと思いながらも随分時間が経ってしまいました。うちのかみさんは10年ほど前にいちど受けています。

毎年、町医者に健康診断に行くたびに、「Masaさん、今年は受けましょうね」と言われ、担当医の名刺をいただくのですが、いつも机の上に置き去り。そのうちにどこかに行ってしまう、なんてことになっていました。

 

そんな私でしたが、去年の末、出張続きやストレスによる過労のせいか、異常な肩こり、微熱が出たりしたので、少し不安になり、今年こそはいろいろと精密検査をしようと決めたのでした。

 

検診の流れですが、まずは、町医者に行って大腸癌検診の専門医を紹介してもらいます。で、その後、その専門医との問診。正直何を聞かれたか忘れてしまいましたが、確か、家族の病歴とか、現在の健康状態、普段の食生活などなど、だったと思います。

で、その場で、検診日と時間を決めます。普通は、アメリカの町医者や専門医は、自分の診療所(といえばいいのか)には、ちょっとした治療もしないことが多く(注射も打たないとか)、大掛かりな医療機器を持っていないために、大腸癌、胃がん検診のような特別な医療機器が必要になるような検査は、町の病院でやるのが普通です。細かいことはわからないのですが、お医者様は町の病院に登録されているのかもしれませんね。

で、私の場合は、週中の朝検査をしてもらうことにしました。

 

前日には、もちろん、朝から絶食。水やジュースなどの水分や何も入っていないゼリー状のものであれば飲んだり食べたりすることが許されます。さらにお腹にある不要物(うんちのことです、はい)を全て外に出す必要があるので、夕食の時間に(夕食はもちろん食べません)、小さなボトルに入った液体状の下剤を飲みます。医者によっては粉末を処方することもあるそうです。その下剤の不味いこと。なんとなく甘く味付けがしてあるのですが、まさに人工甘味ってやつです。その不味さを水で緩和させるのか、1リットルほどの水をある程度の間隔で飲みます。これを2セットもすると、まぁ、お腹の中にこんなにたくさん入ってたの?というくらい、体の中にあった不要物がお尻から出てきます。私の場合、10分間隔くらいでトイレに行ってました。結構辛かったです、はい。

 

で、翌日、全てすっきりした状態で約束の病院へ。検診は全身麻酔がされるので、検診後は車の運転が許されていません。なので、うちのかみさんの付き添いです。

 

受付では、書類を書かされます。これまた何を書かされたのか、自分のサインくらいしか覚えていないのですが、ただ一つ覚えているのは、「配偶者に診断結果を直接伝えていいですか?」というもの。ま、自分のかみさんに伝えないなんてこと、考えてもいなかったので、もちろんYes。さすがにアメリカ、個人情報守秘がしっかりとしている…ということでしょうか。

 

それから検診が始まります。まずは、部屋に入ってから、またまた問診。食事は取ってないよねとか、便はお腹に入ってないよねとか、いろいろと聞かれ、いくつかの書類にサイン。あまり覚えていませんが(汗)。

 

その後、ベッドのある部屋に通されて、そこで、衣類をぜ〜んぶ脱ぐ。で、素っ裸の状態で、検診用の服というか浴衣のようなものというか、そんなものに着替えてベッドの上へ。

すると、看護師さんがやってきて、心拍計、血圧計、点滴などをセット。その後ようやく検診室にベッドごと運ばれます。

例の専門医が私を待っていたようで、「どうですか、気分は?」と気軽に話しかけてくる。「Fine!」と答えながらも、全身麻酔は生まれて初めての経験なので、思い切り不安。おそらく私の顔は不安だらけになっていたはず。それを察したかのように、「すぐに終わるよ。目が覚めたらもう終わってるから。」と。

 

恥ずかしならが、生まれてこのかた、全身麻酔などしたことがなかったので、どんな感じなのか全くわかりません。麻酔が効かなかったらどうしようか、麻酔から覚めなかったらどうしようか、などと考えていたところ、助手が管の付いたマスクのようなものを持ってきて、私の口に当てました。おそらく、それから10秒もしないうちに眠りに落ちてしまったのでしょう。

次に目が覚めたときには、すでに元いたベッドのある部屋でベッドの上にいました。そばにはうちのかみさん。「よく寝てたよ」とか。

「これが麻酔なんだ!」などと、一人で感動してしまいました。看護師さんがカップに入ったオレンジジュースとビスケットを持ってきてくれ、それをムシャムシャ。

 

そうこうしているうちに、その専門医がやってきて、「全く問題なし!きれいそのもの!ポリープもなかったくらい!次の検査は10年後でいいから!」と大きな声で笑顔で結果報告。

内心、少し心配していたので、背中に乗っかっていた荷物が下ろせた感じでした。

 

その後、麻酔によるものであろうほろ酔いな気分で、かみさんの運転する車で家に帰ったのでした。

時間にして2時間半ほどの出来事でした。

良い経験になった…。

 

うちのかみさんの場合、大腸と胃と同時検査。こちらでは結構両方同時にする人が多いそうな。ま、同じ機器を使うので、同時にした方がいいでしょう。

 

ということで、内視鏡検査報告でした。 

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「アメリカで内視鏡検査を受ける」への1件のコメント

  1. IBD(炎症性腸疾患)の持病持ちで20になる前から内視鏡検査を受けています。
    アメリカなど国外での検査や治療にすごく興味があります。
    日本では、前夜までに消化の良い食事にする事が一般的でアメリカの様に前夜は絶食で、液体を何リットルも飲まされるという事はあり得ません。
    夜中の水か茶の飲用は出来ます。
    大体の流れとして、前夜はお粥や豆腐、プリンなど推奨された食事(検査用の3食分が入った専用の食事もあります。)を20時ぐらい迄に食べ、1時間後位にピコスルファートナトリウムという下剤を飲みます。
    翌日は家を出る前にモサプリド(ガスモチン)という胃腸薬を飲み、病院に着いたら2L前後の腸管洗浄剤あるいはビジクリアという錠剤を50錠を服用します。
    これは家で服用する所もあり、その場合は飲みきったら来院です。
    私の場合は、ニフレック(以前は味の素のグループ会社の製造)という1本2Lの下剤を飲みます。
    ポカリスエットを不味くした味と捉えて頂ければ。
    でナースが毎回便を確認し、飲みきっても透明にならなければ更にもう2L追加されます。
    で更衣の後にブスコパンという抗コリン剤を二の腕に筋肉注射をします。
    喉が渇く、眼がチカチカするなどの反応があります。
    大腸の動きを止める薬で日本ではエスエス製薬から市販されています。
    さらにセデーションって言って痛みを抑える注射をします。
    日本では内視鏡時に全身麻酔は腸管を傷付けても患者本人が痛みを感じないという事でタブー視されています。
    医師が患者に何かを行えば反応するレベルで、患者によっては眠ってしまうそうですが、私は毎回喋り通しです。
    セデーションはミダゾラムを使用しています。
    アメリカでは死刑執行にも用いられますね。
    終わりにフルマゼニルというミダゾラムの作用を解除する薬剤を使用します。
    私は内視鏡の施行は主治医が行うので、診察室にいるのと全く同じ雰囲気ですが、入院中にはレジデント含む担当全員立ち会いである意味教材にされましたよ。
    1回検査中に大量出血を起こし、ストレッチャーで病室に戻されその後はグッタリした事がありました。
    その後に病棟で首に針刺しながら(大容量の栄養剤接続)貧血で倒れ(エレベーターを降りた途端に新聞紙持ちながら後ろに倒れる)絶食に加え輸血まで行いました。
    入院から退院まで2ヶ月を要しました。
    更にその1ヶ月後にはハワイに行く始末。
    その年は本厄だし入院前に親族は亡くなるしでしたよ。
    余談ですが、東京の東池袋で悲惨な事故が発生したのはご存知でしょうか。
    今般の新型コロナウイルス感染症の前に社会的に注目された事案ですが、その現場に事故発生の1年前に私がいたんですよ。
    更に他の親族が亡くなった頃に。
    2人から呪われている気がしますが。
    3の月分(9月~11月)で10割だと100万円超えましたよ。
    (健康保険と特定疾患での公費負担もあります)

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