Go-Getter(ゴーゲッター)

“Go-Getter”(ゴーゲッター)という言葉を聞いたことがありますか?

 

私がこの言葉を最初に聞いたのは、私の主人の口からでした。

彼の元教え子・ウィリアムが、今までずっと夢だった会社を立ち上げたときのことでした。

 

“He is a Go-Getter.”

「彼は自分から勝ち取りに行く。」

 

go-getter

 

ウィリアムはベトナム人家族の長男として、小学生のときに家族でアメリカに移住してきました。

厳しい父親と優しい母親、そして弟妹の面倒を見ながら、高校を卒業しコミュニティカレッジに入学。そこで私の主人の生徒になりました。

UCSDに3年次から編入すると、2年後にはエンジニアリングの学部(工学部)を2位の成績で卒業。地元の大手軍需企業に就職しました。

結婚し、子供も3人。

ガンガン仕事をして順調以上に出世し、30代のうちに管理職につき、”6-digits income”、つまりは年収一千万。

海の近くに家も買い、はたから見るとまさに「アメリカンドリーム」の彼の人生でした。

 

しかし、彼には捨てきれない、どうしても忘れられない夢があったのです。

 

それは「数学を教えること」でした。

 

マスターを持たない彼は、大学で教えることはできず、ずっと悩んでいたそうです。

「このままで良いと思えない。」

「どうしても数学を教えたい。」

たまに家族を連れて我が家に遊びにくる彼は、いつもそう言っていました。

 

そこから彼の中で変化があったそうです。

彼は「自分のやりたいことをやる」と心に決めました。

実はずっとうまく行っていなかった結婚生活にピリオドを打ち、家を売り、仕事を辞め、そして自分の学校、つまり「塾」を開業したのです。

彼はもともと商才があり、その積極的な性格と観察眼をうまく使うことで自分のビジネスをぐんぐん伸ばせる人でした。

 

日本の「公文式」にビジネスモデルを見出し、市場リサーチし、ベトナム人を始めとしたアジア系コミュニティをターゲットに塾を開きました。

最初のグランドオープニングから3年。現在ではサンディエゴ市内に3校開設し、来年は4校目がオープンするそうです。

2校目のグランドオープニングセレモニーに招待されたとき、前の職場で親しかった同僚という人に会いました。ちょうど隣の席に座っていた彼もベトナム人で同年代のエンジニアでした。

 

「会社を辞めてこんなことをやってるなんて、信じられないよ。」

 

バカにしているわけでなく、同僚の彼は本当に心からそう言っているように聞こえました。

 

「でも、地元へのこのContribution(貢献度)はすごい。」

 

2校ですでに300人の生徒がウィリアムの塾に通っているのです。この同僚もおそらく小学生くらいの子供がいて、この塾のインパクトを知っていたのでしょう。

難民としてアメリカに移住してきて、Go-Getterになって欲しいものを手に入れる楽しさ、エキサイトメント、達成感を味わう子供たち。

ウィリアムにも、塾に通う子供たちにも、日本人にはない「ハングリーさ」がそこにはありました。

 

今のウィリアムは、ものすごく生き生きしています。

会うたびに、少年のような顔をしてニコニコしています。

赤ちゃんだった3人の息子たちは成長し、塾の生徒としてお手伝いもしています。

元奥さんとは良い距離を保ちながら、子供たちを共同で育てているそうです。

 

彼は今、本当に幸せなんだな、と納得できます。

 

まだまだ日本人も(というか私も)できることがたくさんありますね。頑張りましょう! 

Go-Getter(ゴーゲッター)” への2件のフィードバック

  1. 素晴らしいですね!
    私はいま、夫と別居して、第2の人生を歩もうと考えています。
    でも、つまづくことばかりで情けないですよ。
    今日のこの話をよみながら、もう一度負けずに進みたいと思いました。
    ありがとう!

  2. Norikoさん、コメントありがとうございます!
    そうですね、私も彼の頑張っている姿を見ると元気がでます。彼自身もたくさんの辛い選択をしたんだろうなと思いますが、やはり大きなゴールを掲げ続けていると、人間ってキラキラできるんですね。
    私もまだまだです。ゆっくりと頑張りましょうね。

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