こんにちは。
アメリカはカンザス州の大学院で歴史を勉強しながら、本場の部活に入部しチアリーディングをしております。
本業は世界史の高校教師です。最近は何が本業かアイデンティティを見失いつつあります。
アメリカ企業に就職して、アメリカに移住、そして生活。アメリカ生活情報一挙公開!質問にお答えします!頑張れ日本人!
Maki-Kです。
前回の【アメリカ在住主婦 おススメ アレコレ】なかなか好評いただきまして、ありがとうございます。
記事を書いた後に、そういやこれもお勧めなんだよな。あ、これも、あれも・・・という物が結構出てきまして・・・
で、第二弾行ってみたいと思います! 続きを読む
さてさて、今回は、アメリカ移住体験談に応募していただいたHiroさんのお話です。Hiroさんは女性の方。この方もアメ10ブロガー同様、いろいろと経験していらっしゃるようです。では、お話を伺いましょうか。
Masa:
Hiroさん、こんにちは。まずは、今のステータスからお聞き出来ますでしょうか。
Hiro:
現在はグリーンカードを保持しています。
Masa:
永住権を持っていらっしゃるってことですか。では、結構自由がきくということですね。
では、アメリカにいらっしゃった理由をお話いただけますでしょうか。
Hiro:
はい。一番初めの渡米理由は語学留学です。日本で4年制大学を卒業後すぐ、中学校の時から夢だった留学をする為に、アメリカのフロリダ州に行きました。
その時に出会ったのが今の旦那です。2年間の留学生活を終え日本に帰国しましたが、旦那とは4年間の遠距離恋愛を経て、アメリカで結婚して今に至ります。
Masa:
Hiroさんもアメリカに留学することが夢だったんですね。それを大学卒業後に実現されたと…。
それでは、次に、アメリカにいらしゃってこれまでに経験された最悪のことについてお話いただけますか。
Hiro:
これまでに、事故、盗難色々経験しましたが、一番辛いのは、周りのアメリカ人に冷たくあしらわれることでしょうか。要するに差別です。フロリダ州に住んでいる時はそれ程感じなかったのですが、マサチューセッツに来てから、人が私に対して冷たいことに気づきました。アメリカ人の旦那もそれを感じていて、特に白人ばかりの地域(ニューイングランド)は、外国人にとっては住みづらい所だ、というのが私たち夫婦の感想です。もちろん、人によりけりで、とってもいいアメリカ人の友達も出来ましたけどね。
Masa:
なるほど…。アジア系の多くない地域では、そのような差別の目でみられるような場合が結構あるんですね。アジア系が非常に多いカリフォルニアでさえ、白人の中にはアジア系を毛嫌いするような人たちもいますからね。好きでアメリカに来たのに、そういう経験をすると辛いですね。
では、逆にアメリカでの最高の経験って何でしょう?
Hiro:
結婚出来て、子供にも恵まれたことが最高の経験ですが、大学院で勉強する機会と仕事、インターンにも恵まれたことも最高の経験です。
日本で30過ぎのおばさんが大学、あるいは、大学院で勉強するとなると偏見があると思いますが、アメリカでは普通のことです。老若男女、勉強したい人はいつでも学校に行くことが出来、そして年齢性別、人種を問わず仕事に就くことが出来ます。実際私の履歴書には、生年月日や人種など一切記載していません。
面接の時にも年齢など聞かれず、私が大学院で勉強したことについての質問のみでした。アメリカの教育現場での職務経験はあっても、企業に勤めた経験を一切持っていない私に仕事を与えてくれたこと、今の会社にはとても感謝しています。
Masa:
確かに!優れた能力もをっている人は、性別、年齢、人種に無関係に平等に見てくれる会社がほとんどですからね。なので、自分よりひと回りもふた回りも若い人と同格に働くことが出来るってのは日本ではほとんど経験出来ないことでしょうね。私がアメリカで働いているのもそれが理由かな。
では、Hiroさんのアメリカでの仕事についてお話いただけますでしょうか?
Hiro:
アメリカでの最初の職はサブ(substitute teacher)です。近くの学校でサブの申し込みをして、仕事を始めました。学校によっては、全く連絡をしてこなかった所もあるので、いくつかの学区に申し込みをしました。ちなみに、私が応募した中で一番遠かった学区は、車で45分ほどの所です。
サブで経験を積みながら州の教員テストである、English (reading&wirting)、High school Biology & Math、Foundation of Readingを受験しました。合格して教員免許をもらった後、いくつかの学校(中高)に応募、面接、模擬授業をして、高校にSpecial Educatorとして勤めることが出来ました。本当は数学教師として働きたかったのですが、5年間ずっとSpecial Educatorとして、学習障害やその他のdisabilityがある生徒に勉強を教えました。
Masa:
ほ〜、Hiroさんは学校の先生ということですね。さらりとお話いただきましたが、先生になるにもかなりのことをこなしていかなければならないのですね。大変だ…。
応募頂いた時に少し伺いましたが、先生になられた後、何か思うところがあって、5年ほどで教員生活を辞め、また、新しいことにチャレンジされたとか。その辺りをもう少し聞かせていただけますでしょうか。
Hiro:
はい。マサチューセッツ州では自分が教える科目でMasters degree(修士)を取得することが必須なので、近くの大学院に応募・入学しました。初めは教員の為の数学科に入学し授業を取っていたのですが、統計学を取った時にプログラミングを学び、それを活かせるData Scienceの仕事がしたいと進路を変更することにしました。Majorを変更後、data mining, database management, statistics などマシーンラーニングを使ってデータを解析する勉強をしました。今現在も通学中ですが、あと1セメスター(来年の5月)で卒業です。
Masa:
なるほど。数学教員→Data Scienceですか。大きな進路変更ではないですね。
実は私の娘も、大学で数学科で数学を勉強していたのですが、教員には向いていないと思ったのか、大学院ではComputer Scienceを取り、今は、ベンチャー企業でData Scienceの仕事をしています。Hiroさんと似ているかもしれませんね。
さて、アメリカでは就職のために企業でのインターンシップをするのが当然となっていますが、Hiroさんもそうなんですね。その辺りを少しお聞かせください。
Hiro:
アメリカでは、生徒は卒業の1セメスターか2セメスター前にインターンシップのポジションを探します。職務経験がある人材を取るのが主なアメリカでは、生徒はインターンで経験を積んでおくことが絶対なのです。
私もいくつかの会社(マサチューセッツとフロリダ)に応募し、何回か面接を経験し、フロリダにあるテーマパークで有名な会社でData Analyticsインターンが決まりました。
面接は全部で3回。1回目はリクルーター、2回目は応募した部署のディレクター(お偉いさんなのですごく緊張しました)、3回目はパネルインタビューをしました。パネルインタビューというのは、その部署で働く2、3人が電話の向こうにいて電話面接をするのです。会社によってはスカイプ面接をするのですが、私の場合は全て電話で、みんなの顔を見たのはインターン1日目でした。
今仕事場で経験していることは、大学院で勉強してきたことよりももっと難しく実践的なものです。最近は、自分があまりにも無知すぎることに自信喪失し、落ち込んでいました。最近仲良くなった同僚に悩みを打ち明け、彼の経験、どうやって壁を乗り越えたのか話をしてもらい、勇気づけてもらいました。会社勤めの初めは、みんな自分が無知に思えるようで、私だけではないのだと教えてもらいました。あと2週間でインターンは終了なのですが、会社は、私に卒業後フルタイムの仕事をくれる予定らしいので、最後まで諦めず頑張りたいと思います。
Masa:
そういうことですか。Hiroさん、結構順調にポジションをゲットされているんですね。私の周りにはインターンシップのポジションをゲットするのにも苦労している人がたくさんいます。サンディエゴ界隈では求人が少ないのでしょうか…。
確かに自分の先輩たちがバリバリと仕事をしている姿を見ていると、自分は何も出来ないなぁ、なんて考えることよくありますね。それを励みにして自分もバリバリと頑張るってことなんでしょう。
さ、最後になりますが、ここで、Hiroさんからアメリカに移住したいと考えている日本の方々に力強いメッセージを送っていただけますか。
Hiro:
よく「○○語が出来るから将来有望だね!」なんてテレビやラジオで聞くことがありますが、アメリカに限らず、自分がこれから住もうとしている国の言葉で話す・読む・書くことは出来て当たり前です。
人との会話から情報を得ること(仕事をするならなおさらのこと)や書類作成が出来ることはとても大切です。もちろん分らないことは聞けば周りの人は教えてくれますが、自分の力で調べ、学んでいくことはとても大切です。
それから、移住してから何をするか、という将来の予定も立てておくことは大事です。私は日本で教員をしていたので、アメリカでも教員になろうと計画を立てていて、テスト受験、substitute teacherの経験、面接、模擬授業の経験を経て、アメリカの現地高校で教員として勤務しました。アメリカでは学歴、職歴があることは絶対なので、ボランティアでも何でも、自分の付きたい仕事に関係することで経験を積むことが大事です。もし日本で短大卒の資格を持っていて渡米予定の人は、渡米後大学に入って勉強することを強くお勧めします。
Masa:
ひぇ〜、かなりハードな感じですね。確かにそれくらい強い意志を持って、アメリカにやってくれば、成功しないはずはない、ってことですね。私のような軟弱者では、なかなかHiroさんのようにはいきませんが、でも、しっかりと目標を決めて渡米してからその目標目指してまっしぐらということが大切ですね。
最後の最後に、何かアメ10ブログの読者の皆さんに一言あれば…。
Hiro:
アメリカで生活&仕事をする上では、「周りの日本人に接するように生活していてはだめだな」とつくづく思います。アメリカでは人の話に割り込んで行くことは必要だし、失敗を恐れずに自ら率先して積極的に仕事に向き合って行くことも大事です。自分の殻に閉じこもっているよりは、分からないことは聞く、教えてもらうつもりで多くの人と接していくといいですね。
Masa:
これについては私もHiroさんに激しく同感です。せっかく留学したのに常に日本人同士固まって行動している若者がたくさんいますもんね。また、出張の機会をもらったのに、仕事を離れたら常に日本人の同僚としか話をしない人たちとか。
コンフォートゾーンにいては何も起こらないですからね。いかに自分をいじめて鍛えるかだけの話で。そういうことに気づいていた人たちは、アメリカで成功していますよね。
Hiroさんにエネルギーをいただいたんで、私もがんばろうっと。
Hiroさん、今日はありがとうございました。また、機会がありましたら、いろいろとお話を聞かせてください。
Hiro:
ありがとうございました。
アメリカ移住体験談、いかがでしたでしょうか。今回は、
留学 → 教員 → 企業就職
を実現されたHiroさんのお話でした。お話を伺っていると、常にチャレンジされているからこそ、自分の目標をどんどん達成できるのだなぁと感じました。
知り合いにインド人、中国人、などさまざまな 人種がいるのですが、やはりアメリカに対する強烈な思いがある人たちは、自分の目標をどんどん実現しています。人によっては企業のトップまで登りつめる人もいます。
明確な目標/目的を持ってアメリカに来て、それを実現したいですね。
アメリカ在住の皆さん、アメ10ブログの読者の皆さんにご自分の移住体験をお話していただけませんか。お待ちしております。以下のリンクをクリック。