ただの風邪で破産する!?アメリカの「超高額医療」と「複雑すぎる保険」の現実

こんにちは、Masaです。

 

アメリカ生活で、誰もが一度は冷や汗をかくテーマといえば、やはり「医療費」ですね。

 

ネットやニュースで「アメリカの医療費は高い」と聞いたことがある方は多いと思います。でも、実際にこちらで暮らしてみると、単に高いだけではありません。

 

怖いのは、高い上に、仕組みが複雑すぎて、請求書が来るまでいくらか分からないことがあるという点です。

 

これは、日本の感覚からすると、なかなかのホラーです。

 

レストランでメニューを見ずに注文して、数か月後に「はい、こちらが請求書です」と言われるような感じ。しかも、金額を見たらステーキどころか、車の頭金くらいのインパクトがある。いや、笑えないんですけどね。

 

今回は、日本ではなかなか想像しにくいアメリカの医療費のリアルと、誰もが頭を抱える保険のカラクリについて、生活者目線でお話しします。

 

倒れても「救急車だけは呼ばないで」と言いたくなる理由

日本では、体調が急変したときに救急車を呼ぶのは基本的に無料ですよね。

 

でも、アメリカで同じ感覚で救急車を呼ぶと、後からかなり大きな請求書が届くことがあります。

 

もちろん金額は州、地域、保険、搬送距離、処置内容によって大きく変わります。ただ、一般的には、救急車の利用だけで千ドルを超えるケースも珍しくありません。最近の民間調査でも、基本的な救急搬送で約1,400ドル台、高度な処置を伴う搬送で約1,600ドル台という数字が紹介されています。

 

日本円にすると、ざっくり20万円前後です。

 

しかも、車内で酸素吸入や処置があったり、搬送距離が長かったりすると、さらに金額が上がることがあります。

 

なので、アメリカでは「救急車を呼ぶくらいならUberで病院へ行く」という、冗談のような話を耳にすることがあります。

 

もちろん、これは命に関わる緊急時には危険な考え方ですよね。本当に危ないときは、迷わず911です。ここは絶対に間違えてはいけないんです。

 

ただ、それくらい救急車の費用が生活者にとって重い心理的ハードルになっている、ということなんですよ。

 

さらに、ER、つまり緊急救命室に行ったあとも安心できません。

 

待合室で何時間も待つこともありますし、診察、検査、点滴、薬、施設利用料などが積み重なると、後日、数千ドル単位の請求が来ることもあります。保険が効いていても、ERで診察室を使うだけで400ドル。これ、うちの例です。

 

ここがアメリカ医療の怖いところです。

 

病院に行ったその場では、全体の金額がよく分からない。しばらくしてから、保険会社の説明書、病院からの請求書、検査機関からの別請求が、バラバラと届く。

 

まるで医療費のパズルです。

 

しかも、ピースの形が全部違う。勘弁してほしいですよね、ほんと。

 

呪文のような「ディダクタブル」の壁

なぜこんなことが起きるのかというと、アメリカの医療保険は、日本のような国民皆保険とはかなり違う仕組みだからです。

 

基本的には、会社経由の民間保険、個人で入る保険、Medicare、Medicaidなど、複数の制度が組み合わさっています。

 

そして、ここで日本人が最初につまずくのが、Deductible(ディダクタブル)です。

 

日本語では「年間免責額」と訳されることが多いですね。

 

簡単に言うと、ディダクタブルとは、保険会社が本格的に支払いを始める前に、自分で負担しなければならない金額です。

 

HealthCare.govでも、たとえば2,000ドルのディダクタブルがある場合、最初の2,000ドル分の対象医療費は自分で払う、と説明されています。

 

ここが日本の感覚と大きく違います。

 

日本では、保険証を出せば、基本的にその場で自己負担割合が決まりますよね。

 

でも、アメリカでは保険カードを持っていても、「まだディダクタブルに達していないので、今回はかなり自己負担です」ということが普通にあります。

 

私もアメリカに移住したばかりの頃、この仕組みにはかなり戸惑いました。

 

保険カードを出したのに、後からそれなりの金額の請求書が届く。

 

「え、保険に入っているのに、なぜこんなに払うの?」

 

そう思うわけです。

 

でも、保険会社から見ると、「あなたはまだディダクタブルの範囲内ですよ」という説明になります。

 

これ、最初は本当に意味が分かりません。

 

さらに、そこに Copay(コペイ) と Coinsurance(コインシュアランス) が加わります。

 

Copayは、診察や薬などで毎回払う固定額のことです。たとえば、診察1回につき30ドル、専門医なら50ドル、というような形です。医者と一言、二言話をするだけで、これだけ払うことになります。

 

Coinsuranceは、ディダクタブルを満たした後に、保険会社と自分で費用を割合で分ける仕組みです。たとえば20%が自己負担なら、保険会社が80%、自分が20%を払う、という感じです。

 

もうこの時点で、用語だけで軽く頭痛がします。

 

頭痛で病院に行きたいのに、保険用語でさらに頭痛になる。アメリカ医療、なかなか手強いです。

 

Out-of-Pocket Maximumという「最後の壁」

アメリカの医療保険には、もう一つ大事な言葉があります。

 

Out-of-Pocket Maximum、つまり年間自己負担上限です。

 

これは、対象になる医療サービスについて、1年間に自分が払う上限額のことです。

 

HealthCare.govによると、Marketplaceプランでは、2025年の上限は個人で最大9,200ドル、家族で最大18,400ドル。2026年は個人で最大10,600ドル、家族で最大21,200ドルまでとなっています。

 

ただし、ここにも注意点があります。

 

この上限に含まれないものがあります。

 

たとえば、毎月の保険料、保険がカバーしないサービス、Out-of-network、つまり提携外の医療機関で受けた治療、そして保険会社が認める金額を超えた請求分などは、自己負担上限に含まれないことがあります。

 

つまり、「上限があるから安心」と単純には言えないんですね。

 

もちろん、上限があること自体は大事です。大きな病気や手術になったとき、無限に請求が続くよりは、かなり助かります。

 

でも、その上限にたどり着くまでに、家計はかなりダメージを受けます。

 

個人で9,000ドル、家族で18,000ドルを超えるような自己負担は、普通の家庭にはかなり重いですよね。

 

「保険に入っているのに、ここまで払うの?」

 

これがアメリカ医療の現実です。

 

Costcoに並ぶ「バケツサイズの痛み止め」

このように、病院に行くだけでお金がかかり、予約を取るのも面倒で、請求書も読みにくい。

 

その結果、アメリカの生活者は、ちょっとした体調不良ではすぐ病院に行かない傾向があります。

 

もちろん、これは良いことばかりではないです。

 

本当に必要な受診を先延ばしにして、かえって悪化することもあります。ここは注意が必要ですよね。

 

ただ、現実として、多くの人がまず頼るのはドラッグストアやCostcoなどの薬局コーナーです。

 

アメリカのスーパーに行くと、日本ではあまり見ない光景があります。

 

棚の目立つ場所に、巨大なプラスチックボトルがずらっと並んでいます。アドビル、タイレノール、アリーブ。痛み止めや解熱剤が、500錠、時には1000錠単位で売られている。

 

最初に見たときは、正直びっくりしました。

 

「これは薬なのか、プロテインなのか」

 

そんなサイズ感です。

 

アメリカでは、少し頭が痛い、熱っぽい、体が痛い、という程度なら、まず市販薬を飲んで様子を見る人が多いです。

 

私も今では、微熱くらいなら、まず市販薬を飲んで休む、という感覚にだいぶ慣れました。タイレノールとか。

 

ただし、ここも大事です。

 

市販薬は便利ですが、飲みすぎは危険。特にアセトアミノフェン系の薬は、量を間違えると肝臓に負担がかかります。持病がある人、薬を常用している人、高齢者は、自己判断しすぎない方がいいと思います。

 

アメリカ生活では「自分で管理する力」が大事ですが、それは「無理して我慢する」という意味ではないです。

 

ここを間違えると、節約のつもりが逆に高くつくことがあります。

 

本当に大事なのは、病気になる前の準備

アメリカ医療で一番大事なのは、病気になってから慌てることではなく、元気なうちに準備しておくこと。

 

最低限、次の3つは確認しておいた方がいいです。

  1. 自分の保険のDeductibleはいくらか
  2. Out-of-Pocket Maximumはいくらか
  3. 近所の病院、Urgent Care、主治医がIn-networkか

特にIn-networkは本当に大事です。

 

アメリカでは、同じ病院に行っても、自分の保険のネットワーク内か外かで、請求額が大きく変わることがあります。

 

「近所だから大丈夫」ではありません。

「有名な病院だから安心」でもありません。

 

自分の保険がそこを提携先として扱っているかどうかが大事です。

 

もう一つ、Urgent Careの場所も確認しておくと安心です。

 

Urgent Careは、命に関わる緊急事態ではないけれど、早めに診てもらいたいときに使うクリニックのような存在です。ERより安く済むことが多いですが、これも保険やネットワーク次第です。

 

元気なときに調べるのは面倒です。

 

でも、熱が39度出てから保険会社のサイトを開いて、In-networkの病院を探すのはもっと面倒です。というか、ほぼ無理。

 

体調が悪いときの人間は、保険用語を読むためにできていません。私の脳も、そのときは完全に省エネモードです。てか、スリープモード。

 

だからこそ、元気なうちに確認しておく。

 

これが一番現実的な防衛策です。

 

 

今日の結論はシンプルです。

 

アメリカでは、健康管理こそが最大の節約術。

 

もちろん、どれだけ気をつけても病気になることはあるし、事故もあります。だから、医療保険は必要です。

 

でも同時に、アメリカでは「病院に行く前の準備」もかなり大事だと思うんです。

 

保険のDeductibleを知る。Out-of-Pocket Maximumを知る。In-networkの病院を知る。近所のUrgent Careを知る。

 

そして、日頃からよく食べ、よく寝て、少し歩く。

 

私の場合は、愛犬のSunnyと散歩する時間が、いちばん手軽な健康投資です。

 

Sunnyは医療保険の仕組みなんて知りません。

 

「早く散歩に行こう!」

 

たぶん、それだけです(笑)。

 

でも、実はそのシンプルな習慣が、アメリカ生活ではかなり大きな防衛策になります。

 

医療システムは複雑です。

 

請求書も分かりにくい。

 

でも、自分の保険の基本ルールを知って、元気なうちに準備しておくだけで、不安はかなり減りますよね。

 

アメリカ生活、完璧に理解しようとすると疲れます。

 

まずは自分の保険カードを見て、DeductibleとIn-networkだけ確認する。

 

それくらいからで大丈夫だと思います。

 

Masaでした。 

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「ただの風邪で破産する!?アメリカの「超高額医療」と「複雑すぎる保険」の現実」への1件のコメント

  1. ハロー

    私は皆様が嫌っている メディケア アドヴァンテジです。グループはカイザー、シーニア アドヴァンテジです。

    救急車はタダで 救急車でERにつくと 真っ先に治療して貰えます。
    検査代はただです。薬も払った記憶がありません。
    で 一回のER診療代は どんな治療も$50 です。

    帰りにUberを呼んでもらうと それも ただです。

    私と旦那はカリフォルニア州職員でした。

    では

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