アメリカの高齢者はいつまで運転する?日本と違う“自由と安全”の境界線

こんにちは、Masaです。

 

今日は「アメリカの高齢者は車の運転をどうしているのか?」というお話です。

 

先日、近所のスーパーの駐車場でのこと。

 

前の車が、時速5キロくらいのスピードでバックしてるんですが…やたら慎重。いや、慎重すぎる。駐車スペースに入るまでに、こちらはすっかりアイスコーヒーがぬるくなりました。運転席を覗くと、白髪のおばあちゃんがハンドルを握り、真剣な眼差しでミラーを確認中。…こういう光景、アメリカでは日常茶飯事です。

 

なぜかというと、アメリカはとにかく車社会。都市部を除けば、公共交通はほぼ期待できません。日本のように「免許返納してもバスや電車があるから安心」という環境は、多くの地域では皆無。むしろ「運転できる=自立している証」という感覚が根強く、免許を手放すことは「自由を失う」ことと同義なんです。

 

しかも、日本でよく耳にする「高齢者には免許返納を促す」ような動きは、こちらではまだまだ弱め。むしろ「運転できるうちは運転しなさい」という空気さえ感じます。理由は簡単。車がなければ病院にも買い物にも行けないからです。

 

もちろん、安全面での仕組みもあります。たとえばカリフォルニア州では、70歳以上になると免許更新は5年ごとで、視力検査が必須になります。ただし、日本のような厳格な認知機能テストはなくて、「高齢者マーク」みたいな目印もないです。だから、後ろから見て「この車、やたら遅いな…」と思っても、それが高齢ドライバーだとは限らないんです。

一方で、高齢者向けの安全講習もあります。Defensive Driving Classという講習を受けると、保険料が割引になる場合もあるらしいです。とはいえ、こうした制度を活用する人は一部で、多くの方は長年の運転経験と“自分はまだ大丈夫”という自信でハンドルを握り続けています。

 

ここで、日本との違いを整理してみましょうか。

 

日本は公共交通が発達しているので、ほとんどの場合、免許を返納しても生活は成り立ちますよね。一方、アメリカの多くの地域では、免許返納=移動手段ゼロ。つまり、運転をやめることは日常生活そのものを大きく制限することになります。これが、日本よりも高齢者が長く運転を続ける最大の理由です。

そして、もうひとつの大きな違い。それは家族のスタンスです。日本では「そろそろ危ないからやめて」と比較的スムーズに説得できる場合がありますが、アメリカではそう簡単にはいきません。運転は「自由」と「自立」の象徴。家族が止めようとすれば、「私から自由を奪うつもり!?」という感情的な対立に発展することもしばしばあるようです。

とはいえ、事故のリスクはゼロではないですよね。フリーウェイを80代くらいのおじいちゃんが運転しているのを見ると、正直ヒヤッとすることもあります。でも、その背景には「車がないと生きづらい社会」という現実があるんですね。

最後に、スーパーの駐車場での出来事をもう一つ。前から突っ込んで斜めに停まっている車の横に、そっと私の車を停めたとき、運転席のおばあちゃんがニコッと手を振ってくれました。その笑顔を見て、ふと思いました。

 

「やめられないんですよね、この自由。」

 

安全と自由、どちらを優先するのか。答えは簡単じゃないですよね。でも、この国では今日も、多くの高齢者がハンドルを握って走ってます。 

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