コロナ禍直前にグリーンカード(EB2-NIW)をとったはなし。

アメ10読者の皆様、たいへんご無沙汰しております。プライベートでの変化がいろいあり、すっかり投稿をさぼっていました。大きな出来事としては、この3月にグリーンカード(アメリカ永住権)を取った事、そして4月に転職と共にカンザスからノースカロライナへ引っ越した事です。なので今回は、グリーンカード取得の事について書こうと思います。

 

グリーンカードを申請しようと思ったきっかけ

私はこれまでアメリカでずっと研究職をやってきたのですが、私のようなシニア研究者が申請できるフェローシップやグラントの種類が少なくなってきた事にあります。PhD取得後直後のポスドクだとまだ申請できるフェローシップがあるのですが、PhDをとってから5年も10年もポスドクをやってる人向けのフェローシップにはビザステータスに縛りがあり、アメリカ国民かグリーンカードを持ってる人しかあげないよっ!ていうのがほとんどになってくるのです。それがグリーンカードをとろうと思った切っ掛けです。

 

グリーンカード申請準備開始まで

で、グリーンカード申請について大学内のinternational officeに相談に行ったところ、大学が専属で契約している移民専門のアトーニー(弁護士)事務所を紹介してもらい、アトーニーと面談する事になりました。面談で私のバックグラウンドについてひと通り説明したところ、EB2カテゴリーのNIW(National interest weaver)という枠で申請できるという事になりました。 EB2-NIW枠というのは、「特別なスキルを持つ者(EB2)で、しかもアメリカが特に必要としている人材(NIW)を確保」するための枠だそうで、果たして僕にその質があるのか謎ですが、確かに日本人研究者の多くはEB2-NIWで申請する人がほとんどだそうです。ただ、申請するときに5−10通程度の推薦状を用意する必要がある事を聞いていたので、「私は人脈がないので用意できるか不安です。」と言ったところ、「あなたは論文のサイテーション(被引用数)が400以上もあるから推薦状なんて用意する必要ないわ。」と言われました。EB2-NIWの申請には推薦状を用意するのが一番大変だと聞いていたのでこれはラッキーでした。そして、正式にアトニーと契約を交わしました。この時点で2018年12月。

 

グリーンカードの申請

この時はまだH1-Bビザもまだ期限が残っていたし、そんなに急いで申請しなくていいだろうと思っていたのですが、その頃から自分のキャリアとしてノンアカデミック(企業とか)に進む事を考え始めていました。それを決心したのが2019年2月。やはり企業等で修飾するにはグリーンカード保持者であることが必須なので、急いで申請書類の準備を始めました。

必要書類についてはいろいろオンライン上にも情報があり、基本的にはアトーニーの指示に従うだけなので、ここでは割愛します。ネット上にはいろんな情報が載っていますが(提出しないといけない書類など)、基本的には自分が契約したアトーニーに従うのが一番だと思います。また、お金を節約する目的で、アトーニーを雇わずに申請するツワモノもいるようですが、費用対効果を考えればアトーニーを雇う方が良いと思います。

グリーンカードの申請後

やっと書類を準備終わり、USCISに提出し終わったの頃には2020年5月中旬になっていました。その後の時系列は以下の通りです。

 

Priority Date:15 May 2019

EAD & AP Approval Date: 14 Sep 2019

I-140 Approval Date: 21 Oct 2019

Interview Notice Date: 21 Jan 2020

 

実は既に2月末に職を辞める事を上司と話しており、またその時進めていた新しい職は、グリーンカードを持っている事が採用条件だったのでInterview Noticeが届くまでは本当に毎日ドキドキしていました。

しかも同時期にCOVID-19が発生し、USCISでのインタビューも危ういんじゃないかとヒヤヒヤしていましたが、3月の頭にインタビューが行われる事になりました。

 

USCISでインタビュー

今回の申請は私と妻の2人揃って面接を受けるのですが、アメリカ国籍の2歳の娘がいたのですが、面接会場に連れて行っても全く問題はありませんでした。

 

面接にはアトーニーも同席しましたが、インタビュー自体にはなにも問題なくスムーズにいったため、特になにをするではありませんでした。

インタビュー中の質問内容も他の方がたくさん実例を書かれているのでここでは割愛させて頂きますが、主にこれまでのアメリカ滞在歴や夫婦のお互いに事に関する質問や私の研究経歴に関する質問などでした。

 

面接も無事終わり、最後に面接官に「この後、書類をもう一度全て確認して問題がなければ、今日中にアプルーブされるから。」といわれたとおり、朝7:30のインタビューの2時間後にはUSCISのステータスが ”We ordered your new card.”になり、二日後にはグリーンカードが送られてきました。

 

結局、申請から292日でグリーンカードを手に入れる事ができ、他のケース(trackitt)と比べると比較的早かったようです。しかしなんと言っても、仕事を辞める前に面接を終える事ができてよかったです。もし面接時に無職だとグリーンカードが認可されない事もあるようです。EB2-NIWは「スポンサーを必要としないカテゴリー」のはずなのに、なんだか納得できないですが・・・

さらに直後、「USCISでのインタビューは当面中止とする」というアナウンスが出され、もし数週間でも遅れていたらグリーンカードは取れていなかったわけで、とてもラッキーでした。

 

というわけで、ヒヤヒヤしっぱなしのグリーンカード申請でしたが、なんとか取得でき、これで本腰を入れてアメリカで生活できる準備が整った感じです。次回は就職活動編でも書こうかと思っています。

それでは。 

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2 comments on “コロナ禍直前にグリーンカード(EB2-NIW)をとったはなし。”

  1. 私は結婚でグリーンカードを所得しました(仮)。去年の1月に10年のGC申請しました。11月には指紋や証明写真を撮りに行き、「もうすぐ面接です」って通知が来て以来変化無し。
    職場でGCを求められる事はありませんが日本に帰れません。
    来年の5月にはカンクンで姪っ子の結婚式があるのですが未だにチケットを買えないでいます。

  2. 現在、EB2-NIW申請について検討しており、大変参考になりました。COVID-19でUSCISは現在も止まった状態と聞いているのですが、できれば下準備は始めたいと思っております。
    Kazさんは、どちらの弁護士を利用されたでしょうか?このエリアで経験のある弁護士に相談したいのですが、適当な方が見つからず、もしよろしければご紹介いただけますと幸甚です。

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